「日経ニューオフィス賞」を受賞したコニカミノルタがデザインしたオフィス事例をまとめた一冊です。最新のトレンドが知りたい！新しいオフィスのアイデアが欲しい場合などにご活用ください。
オフィスのリニューアルを検討中の事業者様にとって、どのようなオフィスづくりを目指すかはリニューアルの成否を分ける重要なポイントです。他社のリニューアル事例を参考にしておきたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、リニューアル事例として参考になるオフィスのデザイン・レイアウトを目的別にまとめています。オフィスのリニューアルやリノベーションを予定している事業者様は、ぜひ参考にしてください。
目次
オフィスのリニューアルがもたらす3つの効果
オフィスをリニューアルするにあたって、解決したい課題や改善を図りたいポイントを明確にしておくことが重要です。リニューアルがもたらす主な効果として、次の3点が挙げられます。
業務効率や生産性の向上
1つめの効果は、業務効率や生産性の向上につながることです。快適なオフィス環境を実現することで、働きやすくストレスの少ない職場環境の実現に寄与します。
たとえば、動線が十分に考慮され、整備された機能的なオフィスにすることで、従業員はより合理的に業務を進めやすくなるでしょう。結果として業務効率が向上し、重要な業務や高い付加価値を生み出す業務に注力しやすくなります。
社内コミュニケーションの促進
オフィスのリニューアルによって、社内コミュニケーションを促す効果も期待できます。共有スペースやフリーエリアなどを設けることでコミュニケーションが促され、より仕事がしやすくなったり、新たなアイデアやコラボレーションが生まれたりするからです。
部門を超えたコミュニケーションが活性化すれば、業務連携が円滑化するだけでなく、イノベーションにつながる意見交換が行われる可能性もあります。社内コミュニケーションを強化したい事業者様にとって、オフィスのリニューアルは有効な解決策の1つです。
従業員満足度の向上
オフィス環境が快適になることは、従業員満足度の向上にもつながります。リフレッシュスペースを設けたり、集中スペースなどを設置したりすることで、オフィスで過ごす時間の快適性が大幅に向上するケースも少なくありません。
従業員満足度の向上は、企業ブランディングを成功させる上でも重要なポイントの1つです。結果として優秀な人材が集まりやすくなり、組織力の向上にも寄与するといった好循環を生み出せる可能性があります。
【目的別リニューアル事例①】
スペースの有効活用
ここからは、オフィスリニューアルの事例を目的別に紹介していきます。1つめは、リニューアルによってスペースの有効活用につながった3社の事例です。
執務フロアの一角をリノベーション｜太陽ホールディングス株式会社
エレクトロニクス業界向けに化学品の製造・販売を手がける太陽ホールディングスの事例です。
【リニューアル前の課題】
同社では人員集約や採用増に伴い、執務フロアが手狭になっていました。会議室不足の課題が深刻化していたことに加え、オンライン会議に必要なスペースも不足していました。
【リニューアルによって改善された点】
従来は書庫として利用していたスペースを改装し、小規模ミーティングスペースを4室設置しました。このうち2室はサイズを小さくし、1名でオンライン会議に利用したい従業員向けに設計されています。執務フロアの一角をリノベーションしたことで、会議室不足の課題が解消されました。
スペース効率の向上｜三和建設株式会社
公共施設、事務所、店舗、道路工事などの建設事業を営む三和建設の事例です。
【リニューアル前の課題】
同社では慢性的に会議室が不足していたことに加え、本社移転によって床面積が3分の2に減少していました。日中の在社率は比較的低かったため、スペースを有効活用する必要がありました。
【リニューアルによって改善された点】
社外で就業する頻度の高い部門にフリーアドレスを導入することで、座席数の削減とスペースの合理的な活用を実現しました。また、すべて同じ什器を採用することで、レイアウト変更が必要になった際にも容易に対応できる仕様となっています。
オフィスのダウンサイジングを実現｜株式会社サーヴォ
ユニフォーム専門のアパレルメーカー、サーヴォの事例です。
【リニューアル前の課題】
テレワークの導入に伴い、従来と比べて出社率が減少していました。オフィスのダウンサイジングを実現しつつ、従業員が出社した際にはコミュニケーションの場として活用できるオフィスを実現するべく、リニューアルを実施することになりました。
【リニューアルによって改善された点】
フリーアドレス導入によるデスク削減とあわせて、コミュニケーションのための打ち合わせスペースを複数設置しました。また、ペーパーレス化を推進し、紙の文書を保管するためのスペースを40％以上削減。オフィスのダウンサイジングを無理なく実現できました。
【目的別リニューアル事例②】
働き方改革
次に紹介するのは、オフィスリニューアルが働き方改革の実現につながった3社の事例です。
『ソウゾウ』をちりばめた共創型オフィス｜三井物産プラスチック株式会社
化学品の専門商社である三井物産プラスチックの事例です。
【リニューアル前の課題】
多種多様な働き方の従業員が就業する同社では、一人ひとりが輝ける共創型オフィスへのリノベーションを計画。偶発的な出会いを促す仕掛けが施されたオフィスを実現したいと考えていました。
【リニューアルによって改善された点】
偶発的な出会いを促す仕掛けとして、フロア中央にシンボリックなカフェを設置。また、オープンミーティングエリアは植栽や色による空間の区切りを設け、人・モノ・情報がシームレスにつながる空間にしました。グループアドレス席には木製のルーバーで視線をゆるやかに遮るカフェエリアを設けるなど、個々が想像力を高め輝けるオフィスへと生まれ変わりました。
ウェルビーイングな空間｜オムロン株式会社
ヘルスケア事業をはじめ、電子部品事業やデジタルソリューションを手がけるオムロンの事例です。
【リニューアル前の課題】
働き方の多様化とフロア面積縮小という2つの命題を実現すべく、創造的かつ自律して働ける環境へとオフィスをリニューアルする計画を立てていました。
【リニューアルによって改善された点】
ABWをコンセプトの軸としつつ、什器の形や色彩のバランスにもこだわり、心地よい空間に仕上げました。フロア中央には部門を問わず活用できるコミュニケーションスペースを設置。その周囲に集中エリアやソロワークエリアを配置することで、効率的なスペース活用とウェルビーイングな空間の両立を図っています。
エンゲージメントを高めるABWオフィス｜西濃シェンカー株式会社
国際輸送や倉庫、輸送などの物流サービスを提供している西濃シェンカーの事例です。
【リニューアル前の課題】
オフィスの老朽化と社員数の増加に伴い、従来のオフィスをリノベーションする計画を立てていました。新しい働き方やコミュニケーションに対応可能なオフィスが求められていました。
【リニューアルによって改善された点】
アイスブレイクが可能なフリースペースや、カジュアルなコミュニケーションがとれるスペースなど、柔軟な働き方を実現するABWを取り入れました。場所を問わず社員が自律的に働ける環境が実現し、従業員エンゲージメントの向上に寄与しています。
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