『オフィス移転マニュアル』
計画策定の進め方~設計・デザインから移転当日まで全行程を網羅。自社の大規模移転や100社以上のサポート経験をもとに具体的な実施内容や進め方のポイントを解説!ぜひご覧ください。
オフィス移転にはさまざまな理由が考えられます。オフィス移転を検討しているものの、移転に踏み切るかどうか迷っている事業者の方も多いのではないでしょうか。
今回は、オフィス移転の主な理由7選を紹介します。目的を達成するためのポイントもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
目次
オフィス移転の主な理由7選

オフィス移転の主な理由として、下記の7点が挙げられます。
- 理由1:事業拡大
- 理由2:生産性向上
- 理由3:人材確保
- 理由4:多様な働き方への対応
- 理由5:ブランディング
- 理由6:コスト削減
- 理由7:契約満了や建物の老朽化
それぞれ具体的に見ていきましょう。
理由1:事業拡大
事業拡大に伴う増員や、新部門の創設などがオフィス移転の契機になるケースは少なくありません。現在のオフィスが手狭になったり、新たな設備などが必要になったりした際、条件を満たす新オフィスへ移ることがもっとも適した解決策となる可能性があるからです。
現状はスペースの問題がない場合も、将来的な採用計画を踏まえると現在のオフィスではスペースが足りなくなるといったケースも想定されます。早い段階でより広いオフィスへ移っておくことで、予想を上回る採用人数を確保できた場合にも問題なく対応できるでしょう。
理由2:生産性向上
業務をより進めやすくするための環境整備の一環として、オフィス移転を検討するケースもあります。オフィスがより広く快適になることで、集中力が向上し業務効率が高まることが想定されるからです。
また、現在のオフィスでは集中ブースやリフレッシュスペースを十分に確保しにくい場合もあるでしょう。メリハリのある働き方を実現するとともに、従業員が心身ともに健康な状態を維持しやすくするために、オフィス環境を変える必要に迫られることも珍しくありません。こうした条件を満たす新オフィスへ移ることにより、生産性向上に寄与する可能性があります。
理由3:人材確保
人材採用を強化するための施策の一環として、オフィス移転を検討する場合もあります。オフィス環境は、就職先や転職先を検討する際の重要なポイントの1つになりやすいからです。
職場は1日のうち大部分の時間を過ごす場所であることから、できるだけ環境のよいオフィスで働きたいと考えるのは自然なことです。Webサイトや選考時に目にしたオフィスが広くきれいな場所であれば、その会社で働きたいと感じる大きな要因の1つとなるでしょう。既存のオフィスをリノベーションする方法もありますが、オフィスの立地やスペースを改善したいのであれば、移転を検討する必要があります。
理由4:多様な働き方への対応
多様な働き方を実現するために、新オフィスへの移転を検討するパターンも想定されます。たとえば、テレワークやハイブリッド勤務、ABW(Activity Based Working)などを導入したことにより、既存のオフィスに使われていないスペースが発生してしまったようなケースです。
また、固定席からフリーアドレスへ変更するようなケースにおいても、オフィスレイアウトを大きく変更する関係上、既存のオフィスでは対応しにくくなる可能性があります。レイアウトやゾーニングを変更することで対処できる場合もあるものの、そもそもスペースが広すぎたり、現在のオフィスでは設備が十分ではなかったりするようなら、オフィス移転を検討するのが得策でしょう。
理由5:ブランディング
ブランディング戦略の一環として、オフィスの立地や周辺環境を考慮して移転を検討する場合もあります。たとえば、業界大手の企業が集まっているエリアにオフィスを構えたほうが信頼を得やすくなったり、企業全体としてイメージ戦略を講じやすくなったりすることは決して珍しくありません。
実際、同業種のオフィスが密集しているエリアには、その業種特有の事情が深く関わっていることもあります。同業他社や潜在的なパートナーとの密接な関係構築がしやすくなるため、新たにビジネスチャンスが生まれたり、露出や知名度が高まったりすることもあり得るでしょう。また、投資家や取引先などのステークホルダーに対して、企業としての信頼性の高さや成長性に対する期待感をアピールする材料になるといったメリットを得られる場合もあります。
理由6:コスト削減
より家賃の安い物件へ移ったり、オフィス規模を縮小したりするために移転を決断することもあります。オフィスの賃料が固定費に占める割合は決して小さなものではありません。賃料を無理なく下げられれば、その分だけ利益率を高められます。
また、オフィスの規模がコンパクトになることにより、光熱費の節減効果も期待できます。中長期的な視点で捉えると、賃料と光熱費を抑えられるメリットは非常に大きいといえるでしょう。利益をより多く確保するための方策として、オフィス移転は現実的な選択肢の1つといえます。
理由7:契約満了や建物の老朽化
現在のオフィスの賃貸契約満了や、入居している建物の老朽化によって移転が必要になるケースもあります。ビル全体の閉鎖・建て替えなどの場合には、期日までに退去せざるを得ません。法律の改正によって耐震基準が変更されたり、自然災害による被害を受けたりしたことにより、改築や建て替えの時期が前倒しされることも想定されます。
このようなケースにおいても、移転を機にこれまでのオフィスが抱えていた課題や改善点を移転計画に盛り込むことにより、オフィス環境をよりよくできる可能性があります。
目的を達成するためのポイント

ここまでに紹介してきたとおり、オフィス移転の理由はさまざまです。では、オフィス移転の目的を達成するには、どのような点に留意しておく必要があるのでしょうか。とくに重要な4つのポイントを紹介します。
解決したい課題を明確にする
現在のオフィスが抱えている課題を明確にし、移転によって解決すべき問題に優先順位を付けておくことが重要です。たとえば、ブランディングを強化することがオフィス移転の主な理由であるにもかかわらず、賃料の安さや面積の広さに惹かれて物件を選んでしまうと、肝心なブランディング強化が実現できないおそれがあります。
解決したい課題は必ずしも1つだけとは限りません。複数の課題がある場合は、もっとも解決すべき課題はどれであるのかを見極めておきましょう。
新オフィスに求める条件を絞り込んでおく
解決したい課題に応じて、新オフィスに求める条件を絞り込んでおくことも大切です。移転先の候補となる物件を見ていく中で、現在のオフィスよりも魅力的な点や優れた点が多数見つかることが想定されます。事前に条件を絞り込み、満たすべき必須条件を決めておかなければ、目移りしてしまうことも考えられます。
また、新オフィスに求める条件を明確化することにより、予算を適切に設定しやすくなるというメリットもあります。必須条件を満たすために必要な予算を確保し、それ以外の条件については必要最小限の費用に留めるか、あえてこだわらない選択をすることで、適正な予算内でオフィス移転を実現できるでしょう。
スケジュールは余裕をもって立てる
オフィス移転には相応の期間を要します。ぎりぎりの日程でスケジュールを組んでしまうと、想定外の事態が発生した際に計画が崩れてしまいかねません。内装工事業者や引っ越し業者とのスケジュール調整次第では、当初の予定どおりに進行しないことも十分にあり得ます。スケジュールは余裕をもって立て、多少イレギュラーな状況が発生しても対処できるようにしておくことが大切です。
目安として、少なくとも半年は移転のための期間を確保しましょう。その上で具体的な期日を決めて準備や作業を進めるとともに、進捗管理を徹底していくのがポイントです。
必要に応じて専門家の知見を活用する
オフィス移転に関する専門家の知見を活用するのも1つの方法です。オフィス移転に際して検討しておくべきこと・準備すべきことは多岐にわたります。通常、オフィス移転は頻繁に実施するものではないため、総務部門に十分なノウハウが蓄積されていない場合もあるでしょう。
たとえばオフィス移転サービスを利用することにより、自社の課題を解決するためのよりよい提案を受けられたり、各業者とやり取りする際の窓口を一本化できたりするメリットがあります。自社でオフィス移転を実行する上で不安が残る場合は、専門家に相談しておくのが得策です。コニカミノルタジャパンも、オフィス移転サービスを展開しております。ぜひお気軽にご相談ください。
オフィス移転は働き方改革の推進にも
有効

オフィス移転にはさまざまな理由が考えられます。いずれの場合もオフィス移転の目的を明確にし、現在のオフィスが抱える課題の解決を目指して移転プロジェクトを進めていくことが大切です。
また、オフィス移転は働き方改革を推進する上で絶好の機会にもなるでしょう。コニカミノルタジャパンでは、働き方改革を推進する際のよくある悩みとその解決へとつながるヒントをまとめた「働き方改革ガイドブック」を提供しています。オフィス移転に際して解決したい課題を整理しておきたい事業者様は、ぜひ「働き方改革ガイドブック」をご活用ください 。オフィス移転の流れを9ステップにまとめたマニュアルもご用意しております。こちらもあわせてご参照ください。
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