フリーアドレスの目的から導入手順のほか、“全員でのフリーアドレスは難しい” という場合の選択肢、導入後の課題と解決策までまるっとご紹介!オフィス改善のヒントに、ぜひご覧ください。
多様なワークスタイルを取り入れるにあたって、フリーアドレスを採用するのは1つの選択肢です。一方で、オフィスが固定席ではなくなることにより、従来とは異なるルールを策定する必要に迫られるケースは少なくありません。
今回は、フリーアドレスを運用する際に策定をおすすめしたいルール10選を紹介します。運用ルールを策定する際のポイントとあわせて見ていきましょう。
フリーアドレスとは

はじめに、フリーアドレスに関する基本事項を整理します。フリーアドレスを導入する条件や、運用ルールの策定が不可欠な理由をあわせて理解しておくことが大切です。
固定席を設けないオフィス環境のこと
フリーアドレスとは、固定席を設けず日々異なる座席を使用するオフィス環境のことです。社員は各自が座る席を自由に選択できます。
フリーアドレスを取り入れることにより、近くの席で仕事に取り組む顔ぶれが毎日変わることになります。従来のオフィスのように「席が隣の社員」や「席が近い社員」が固定化されないため、必然的にコミュニケーションが活性化される点が大きなメリットです。また、各自が業務内容やチーム単位で仕事を進めやすくなることで業務効率化につながるほか、オフィスのスペースを有効活用できるといったメリットもあります。
フリーアドレスを導入する条件
フリーアドレスはどのような業種・職種にもフィットするオフィス環境ではありません。一例として、経理部門や管理部門のように重要な書類を数多く扱う部署や、セキュリティーの保持が最優先されるような業種の場合、固定席のほうが適しています。
反対に、デジタルデータで多くの業務が完結するIT関連や情報サービス業などは、各社員がノートPCを持ち運んで就業するスタイルが適しています。また、営業部門のように社員の在社率が低い職種についても、不在時のオフィススペースを有効活用するための方策としてフリーアドレスが1つの選択肢となるでしょう。
フリーアドレスに運用ルールが不可欠な理由
フリーアドレスを採用する場合、固定席とは異なるルールの策定が欠かせません。ルールが整備されていないと、運用開始後にさまざまな問題が表面化するおそれがあるからです。
よくある失敗例として、フリーアドレスでありながら実質的に固定席化してしまうケースが挙げられます。各社員が毎日同じ席に座ることのないよう、あらかじめルールを決めておかなくてはなりません。また、電話の取り次ぎ方法や私物の収納場所、セキュリティー対策のほか、情報共有のための仕組みなども構築しておく必要があります。このように、フリーアドレスの採用によって起こり得る問題を予測し、ルールを策定しておくことが重要です。
【一般的に起こりうる問題】
- フリーアドレス席の固定化
- 電話の取次ぎ
- 私物の管理
- 収納
- セキュリティーの担保
- 情報共有の手段
- 座席確保の混乱、自席がないことへのストレス
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