「日経ニューオフィス賞」を受賞したコニカミノルタがデザインしたオフィス事例をまとめた一冊です。最新のトレンドが知りたい!新しいオフィスのアイデアが欲しい場合などにご活用ください。
オフィス環境が人材採用に影響を与える要因の1つになり得ることをご存知でしょうか。求人を出しても応募者が集まらない・理由が判然としない辞退者が減らないという場合には、もしかしたらオフィス環境が採用活動に影響しているのかもしれません。
今回は、採用活動に良い影響を与えるオフィスの例・マイナスポイントとなるオフィスの例を挙げながら、オフィス環境と人材採用の関係を探っていきます。オフィス環境を改善するためのポイントとあわせて見ていきましょう。
目次
オフィス環境が人材採用に影響を与える理由
そもそもオフィス環境がなぜ人材採用に影響を与えるのか、疑問に感じていた方もいることでしょう。就活生がどの企業選びに際してどの程度オフィス環境を重視しているのか、オフィス環境が対外的に与える影響の大きさとともに解説します。
企業選びにオフィスを重視する就活生は85%以上
就活生を対象に実施した調査(※) によれば、企業選びにおいてオフィス環境を「かなり重要視している」と回答した就活生は全体の約30%、「少し重要視している」と回答した人は約55%にのぼります。実に85%以上の就活生が、企業選びに際してオフィス環境を重視しているのです。
就活生にとって、入社後の労働環境は基本的に「入社してみないとわからない」ものです。一方で、オフィス環境は会社説明会や面接、インターンシップなどの機会を通じて自分の目で確認することができます。オフィス環境は、大半の就活生にとって企業選びの重要な要素の1つとなっていると考えてよいでしょう。
※出典:株式会社アーバンプラン 「就活生の企業選びの基準と採用に向けた企業側の対策」に関する調査
魅力的なオフィスは企業の信頼性にも影響する
オフィス環境を整備し、魅力的なオフィスづくりをすることは、採用活動以外の面でも良い影響をもたらします。Webサイトや会社案内などに掲載するオフィスの写真は、企業の第一印象を左右する重要な要素となるからです。
魅力的なオフィスは清潔で先進的な印象を与えます。反対に、オフィスが窮屈そうに見えたり、清潔感に欠ける印象を与えたりすると、業務の質に関しても顧客や取引先に不安を抱かせる一因になりかねません。オフィス環境は、企業の信頼性にも影響を与える重要な要素といえるでしょう。
オフィス環境は来社時に大きなインパクトを与える
オフィス環境は、来社した求職者や見込み客、取引先の担当者にとって強く印象に残ります。視覚情報には大きなインパクトがあるため、実際に目にしたオフィスの様子がその企業のイメージとなって残りやすいからです。
就活生や転職希望者にとっても、採用選考に訪れた際の印象は入社意思を固める上で重要な要素の1つとなるでしょう。きれいで魅力的なオフィスであれば、「この会社で働いてみたい」という意識をいっそう強く抱くはずです。
採用活動に良い影響を与えるオフィスの例
では、具体的にどのようなオフィスが対外的に良い印象を与える傾向があるのでしょうか。求職者をはじめ、来訪者に好ましい印象を与えるオフィスの例を紹介します。
雰囲気が良く清潔感がある
求職者は来社した際、「このオフィスで働いている自分自身」を無意識のうちにイメージしています。オフィス全体の雰囲気が明るく、清潔感のあるオフィスであれば、自身もその企業の一員となって働いてみたいという思いを強くすることでしょう。
照明が明るく掃除が行き届いていることや、空調の設定温度が適切に保たれていること、コミュニケーションが取りやすいレイアウトになっていることなど、オフィスの雰囲気や清潔感を左右する要素は多岐にわたります。
立地条件が良好で通勤しやすい
オフィスの立地条件も印象を決定づける重要な要因の1つです。最寄り駅から近いことや、地下道に直結しており雨の日も濡れずに通勤できるといった立地条件にも気を配る必要があります。
従業員にとって通勤は毎日のこととなるため、オフィスの立地条件は採用可動の成否を左右する要素となり得ます。従業員が通いやすい立地であるかどうか、客観的な視点から検証しておく必要があるでしょう。
十分なスペースが確保されている
空間に余裕があり、窮屈そうに見えないことも大切なポイントです。デスク間に適度な距離が確保されたワークスペースや、余裕を持って歩ける通路幅など、十分なスペースが確保できているか確認しておきましょう。
法律で定められているオフィスの一人当たり面積は約1.4坪ですが、ゆったりとした空間を確保するには4〜5坪の一人当たり面積が必要といわれています。一人当たり面積を目安に適切なスペースが確保できているかどうかを見極めるのも1つの方法です。
従業員の働きやすさに配慮している
リフレッシュスペースの提供やフリーアドレスの導入など、従業員にとって働きやすい環境を整えているかどうかも重要なポイントといえます。オフィスは1日の大半を過ごす場所となることから、快適に働ける環境が提供されていることにより、従業員を大切にしている印象を与える傾向があるからです。
近年はユニークな社員食堂など、従業員同士のコミュニケーション活性化にも役立つスペースを積極的に取り入れる企業が増えています。働きやすさに配慮したオフィス環境は、人材を大切にしているという企業のメッセージにもなるのです。
機能性が高い
高機能チェアや最新のOA機器など、機能性の高い設備を導入していることもオフィス環境を決定づける要素の1つです。従業員が日々使用する設備であれば、業務効率や生産性にも少なからず影響を与えるでしょう。
とくに近年はDX推進の機運が高まっていることから、業務に使用する機器や設備の性能に注目する求職者が少なくありません。DX推進やデジタル化に対して積極的に取り組んでいる企業であることをアピールするためにも、オフィスの機能性の高さは大切なポイントといえるでしょう。
- 1
- 2