『オフィス移転マニュアル』
計画策定の進め方~設計・デザインから移転当日まで全行程を網羅。自社の大規模移転や100社以上のサポート経験をもとに具体的な実施内容や進め方のポイントを解説!ぜひご覧ください。
オフィス移転は従業員の働き方に関わる大きなプロジェクトです。失敗できないからこそ従業員が皆納得できるオフィスを選びたいと思っているのではないでしょうか? 失敗しないオフィス移転には、社内アンケートを活用することが大切です。
今回はオフィス移転前後に社内アンケートを実施する理由や実施方法、社内アンケートの質問項目や実施のポイントについて解説します。社内アンケートの作成に迷っている方はぜひ参考にしてください。
目次
オフィス移転前後に社内アンケートを実施する理由
人員増などの理由で必要に迫られてオフィスを移転したとしても、オフィスは従業員が快適に働きモチベーションを高められる場所であることが重要です。社内アンケートによって従業員の本音を知ることで、より良いオフィスをデザインできます。ここでは、オフィス移転前後に社内アンケートを実施する理由を詳しく説明します。
現状のオフィスで改善が必要な点が浮き彫りになる
社内アンケートを実施することで、従業員が感じているオフィスに関する不満や課題が明確になります。オフィス環境が良くない状態で働いても、従業員はストレスが溜まり生産性の向上を期待できません。社内アンケートを元にオフィス移転をすることで、従業員はストレスを軽減させられ、企業は生産性の向上などを得られるため、双方に好影響を与えます。
従業員が新オフィスに求めている条件がわかる
経営陣が考えているオフィス像と実際にオフィスで働く従業員との間で、理想的なオフィスの条件が乖離している場合があります。社内アンケートを実施することで、従業員が求めているオフィス像の具体的な理解が可能です。従業員が求める条件に近いオフィスに移転できれば、従業員満足度も向上します。
オフィス移転の効果を把握するための資料となる
オフィス移転前と移転後の両方でアンケートを実施すれば、移転前後での従業員満足度の変化を測れます。社内アンケート以外では離職率や生産性の変化によっても、オフィス移転の効果を確認できるでしょう。
アンケート調査の流れ
オフィス移転に関するアンケート調査を実施する際の流れについて4ステップで説明します。
・オフィス移転の計画策定時にアンケート実施
・アンケート結果を元に課題を把握・優先順位づけ
・オフィス移転
・事後アンケートを実施・改善策の抽出
順を追って見ていきましょう。
1. オフィス移転の計画策定時にアンケート実施
どのようなオフィスが望ましいのか調査するために、計画策定時の段階で社内アンケートを実施します。従業員へのアンケートを実施することで、実際に働く従業員の声をオフィス選定に取り入れられるため、実施するとよいでしょう。計画を策定する際にアンケートで社内の声を拾うと、オフィス移転計画をスムーズに進められます。
2. アンケート結果を元に課題を把握・優先順位づけ
アンケート結果から複数の課題が抽出されるため、どの課題を優先すべきか順位を決めましょう。アンケートの項目ごとにどのような回答があったのかを集計します。その際、属性ごとに回答結果をまとめることで、性別や部署ごとに多い悩みなども把握できます。オフィス移転は何度もできることではないため、課題解決の優先順位を決めることが大切です。
3. オフィス移転
アンケート結果にもとづいたオフィス移転計画に沿って、条件に合ったオフィスを契約します。デスクの位置やオープンスペースの場所など、働きやすさを考慮したレイアウトプランを考えましょう。契約するオフィスが狭すぎないかを考え、動きやすいかどうかをあらかじめ確認しておくためにも、レイアウトプランの作成には重要な意味があります。
オフィス移転の準備がある程度整った後に、従業員に説明会を開催します。新しいオフィスでの働き方やコンセプトなどを先に従業員に共有しておくことで、スムーズな引っ越しが可能となります。
4. 事後アンケートを実施・改善策の抽出
オフィス移転後、再度社内アンケートを実施します。新しいオフィスの居心地や効率の良い働き方ができているかなどを確認し、職場環境の改善を行いましょう。移転前に実施したアンケートと比較して優先課題が解決できているかを確認し、未解決のままの場合は新たに改善策を考えるのがポイントです。移転後に1回だけアンケートを実施して終わるのではなく、3か月~半年程度の間隔で定期的に社内アンケートを実施し、 従業員が働きやすい職場かどうかを随時確認していく必要があります。
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