close

製品情報

おすすめ情報

  • よくあるご質問
  • お問い合わせ
  • 情報機器用語集

close

導入事例

新着導入事例

close

サポート

よくあるご質問、OS対応状況、お問い合わせ窓口を掲載しています。

かんたんサポートナビ

かんたんサポートナビでは製品カテゴリからサポート情報を素早く、簡単にお探しいただけます。

close

ダウンロード

各製品のドライバーやアップデートプログラム、関連ユーティリティー、ソフトウェアなどのダウンロードができます。

製品カテゴリからダウンロード情報を素早く、簡単にお探しいただけます。

  • プリンタードライバー
  • 関連ユーティリティー
  • ソフトウェア
  • カタログ(PDF形式)
  • ユーザーズガイド/取扱説明書(PDF形式)
  • お問い合わせ
  • OS対応状況

国立大学法人 大阪教育大学 様

学修成果の把握を目指し学生の成果物のデータベース化システムを産学協同開発

教員養成の単科国立大学として西日本最大の規模を誇る大阪教育大学様。いち早くキャンパスネットワーク(大学構内LAN)を整備するなど、ICT を積極的に取り入れていらっしゃいます。このほど、教育現場の課題であった「学修成果の把握」の実現に向けてコニカミノルタと連携、QRコードを活用した文書管理システム『SmartPost』を開発導入されました。その開発導入の経緯から、現状の活用方法、今後の可能性についてお二人のキーマンにお話を伺いました。

導入前の課題


理事・副学長 越桐 國雄 様

課題

社会から求められる「教育の質の保証」の実現には、学生の自己評価力や指導の深化が不可欠。
また、ポートフォリオ評価法も今後重視される。これらに対応するために、生徒成果物の保存と管理、つまり「学修成果の把握」が課題である

解決

『SmartPost』 の導入で、手書き文書や先生が赤ペンで添削した文書までがデータベース化できるため「個別の評価と分析」や「相互比較」に使えるようになり、「学修成果の把握」に結びついた

ポートフォリオ評価法 : 学習者が達成したことや、その過程について計画的に集積した記録(ポートフォリオ)に基づいて行う評価方法

開発の経緯

教育現場が抱える問題の解決にICTの活用を

平成3年のキャンパス移転を機に学内ネットワーク環境を整えるなど、ICTの導入に積極的に取り組んでいる大阪教育大学様。「いま、大学教育は未来に向けて、質的転換が求められています。また教員養成の現場でもさまざまな問題が起きています。そのような中で、教育分野でのICTの活用は大変重要な役目を担っていると考えています」。お話しいただいたのは、理事・副学長の越桐國男様です。

たとえば大阪市では小中学校でのタブレット端末の活用を進めており、将来的には一人一台の貸与を目指し、パイロット校ではすでに導入が始まっています。「本学もそういう状況に対応できる人材の育成や環境づくりを進めなければいけません。ただ変化が激しいICT分野に、大学のノウハウだけでは対応が難しい。独自のノウハウを持つ企業と連携しながら新技術や仕組みを開発して、教育の質的改善に務めるのはとても大切なことではないでしょうか」。

今回、導入いただいた文書管理システム『SmartPost』も、そうした大阪教育大学様とコニカミノルタとの産学協同で生まれた成果の一つです。

学修成果の埋没・散逸化を防ぎたい

「小・中・高校、大学を含めて教育の現場では、紙と手書き情報が不可欠なんです。これまでは宿題や学生のレポートなどが提出されると、赤ペンで先生が指導のコメントを入れて返すことが当たり前でした。しかし、ここに問題がありました」。『SmartPost』開発の経緯を語っていただいたのは、科学教育センター特任准教授の仲矢史雄様です。

小・中学校では、提出物は返却されると先生の手元には残りません。しかし、返却しなければ生徒は学習の振り返りができません。「手書きの情報をどうやって共有するかは、長年の課題でした」。先生がコピーをとれば膨大な量になり置き場所も問題です。また単なるスキャンでは、いちいちファイル名を付ける手間も大変です。さらに次期指導要領からは、生徒の成果物の計画的な保存とその評価、ポートフォリオ評価が重視されます。「学齢を問わず、すべての教育現場に必要なのはスキャンすると、適切にファイル名が付けられ自動的にデータベース化され、検索共有ができるシステムでした」。『SmartPost』は生徒や学生の名簿情報を二次元バーコード(QRコード)シールにして、bizhubから一括で印刷。それぞれの生徒や学生のQRコードを提出物に添付し、スキャンすることで、QRコードに記載された宛先へ自動的に保存できます。このソリューションにより、紙文書の埋没・散逸化が改善するとともに「学修成果の把握」が実現します。


ゆったり広々としたキャンパス内を、学生たちが行き交います。

身近な複合機で、誰もが使えるシステムを構築

ごく身近な複合機をベースとしたシンプルなシステム。これが『SmartPost』のもう一つの大きな特長です。「大学では、教員も学生もITに関して詳しい人とそうでない人の差が大きいのです。ITのスキルに関わりなく、誰もが使えるシステムを作る必要がありました」。紙の情報の共有にはスキャナーが有効ですが、使いこなしが容易ではなく、PCの操作も必要になってきます。その点、コピー機から進化した複合機なら、ユーザーは違和感なく、また複雑な操作を覚えることなく使うことができます。「身近な複合機を活用することで、学校教育のICT化に大きく貢献できるのではないか、と考えました。つまり、高い技術力を持った複合機メーカーさんとの産学協同による開発は、我々とっては必然でした」と仲矢特任准教授はおっしゃいます。

効果

郵便システムになぞらえ『SmartPost』と命名

切手を郵便物に貼ってポストに投函すると、郵便局がそれを宛先に送ってくれる郵便の仕組みになぞらえて『SmartPost』と命名。「QRコードがスマートな切手の役目、そして複合機が郵便ポストの役目を果たすわけです」と仲矢特任准教授。2011年2月のプロジェクト開始以来バージョンアップを繰り返し、2014年3月に最新版が完成しました。

「現在は、本校の小・中・高の附属学校を中心に活用されています。たとえば教科の各ノートの資料共有化。それから自由研究などは1度出してしまうと返却されないことが多い。そういうものも『SmartPost』を使って、保存・共有化しています。おもしろい取り組みとしては、学校全体で金環日食などの自然現象を観察してそれを資料化する。それをパラパラ漫画にしてみんなで共有するという試みをしています」。

大学での用途は、レポート提出での活用をメインに想定。今後、学生が教育実習をする際の授業計画などレポートの「見える化」と「共有」にフル活用していく予定です。

これまで保存・管理が難しかった紙文書の成果物をデータベース化できること。そしてそのデータを、授業や学習者に合わせて多様な2次活用ができること。これにより、教育手法の可能性が大きく広がります。「しかもそれが、身近に使っている複合機で簡単にできてしまう。本当に画期的なシステムだと思います」と仲矢特任准教授。

コニカミノルタの対応力、解決力にも満足

コンセプト段階から『SmartPost』に関わり、大阪教育大学様と共にコニカミノルタはシステムを開発してきました。これまで産学が連携してきたメリットについて伺いました。「コニカミノルタさんなら、大学だけでは解決できないハードウェアの開発を安心してまかせられたこと。さらに、一緒に未知の課題に取り組んでくれるというところに連携の大きな意義を実感しました」。

サービス対応やサポート体制については、「サポートもハードウェアからソフトウェアまで、開発担当者ご本人が対応してくださるので、その場しのぎではない、本質的な解決ができる。この点は非常に助かりました」とうれしいお言葉をいただきました。


科学教育センター特任准教授
仲矢 史雄 様

SmartPost(複合機連携文書管理システム)の主な満足ポイント

  • 身近な複合機を使い、しかも簡単な操作で使える
  • データベースを2次活用でき、教育手法の幅が広がった
  • 個人情報にも配慮したセキュリティ設計

今後の展開

学内SNSと連携し、さらに大きな効果を

学内ソーシャル・ネットワークシステム(SNS)を大阪教育大学様は、『SmartPost』の導入と平行して立ちあげました。この学内SNSと『SmartPost』の連携によって、学生は授業計画書等のレポートをSNSにアップし、学修成果を自分の端末やスマートフォンで確認することが可能になります。また管理上のセキュリティーにも配慮しました。アップしたレポートは、“すべて公開”・“特定のグループだけ”・“非公開”を簡単に設定することができます。「これまで情報共有をする場合には、このドキュメントは誰に、どのように見られるのだろうか、という心配があったのですが、情報の共有を自分で設定することによって、利用者は安心して情報を提供できるわけです」(仲矢特任准教授)。

教育分野はもちろん、他分野での活用も視野に

先生と生徒が学修成果を共有し確認できる仕組みは、これまで教育現場が抱えていた問題を劇的に改善することができます。「たとえば附属学校の毎年のクラス替え。個人の学修成果の引渡しが難しいため、ほとんどの資料は廃棄されていましたが、『SmartPost』の活用で、クラスが替わっても共有が実現します」。そしてこのメリットが活かせるのは、教育分野だけにとどまりません。一般の企業など、資料の蓄積・共有が必要な組織は無数に存在します。「これまでの悩みのタネだった資料の保存と活用が一挙に解決できる点は、さまざままな分野でも大きな助けとなるのではないでしょうか」と仲矢特任准教授。


柏原キャンパスと付属学校園でデータを共有する
大阪教育大学様SmartPostシステム構成図

重要なのは、既存の学びと新しい学びとの融合

最後に『SmartPost』に代表されるICTツールの今後の可能性についてお尋ねしました。「いまは子どもたちも携帯などのツールを1人1台持っている時代。ICTが日常化していくという前提で、教育現場にも新たなICTツールがごく自然に取り入れられていくのだろうと思います」とは越桐副学長のお言葉。「そこで重要な事は、学習者が主体的な学びを実現できるようなツールであることです」とは仲矢特任准教授。それは、自分で問題点を自覚し、振り返ることができる、そして自分で解決策を見つけられるICTツールのこと。

「つまり『SmartPost』のような、既存の学びのスタイルと新しい学びのスタイルをうまく融合させたソリューションが、これからますます必要とされていくのではないでしょうか」と越桐副学長。

『SmartPost』の開発導入で、社会が求める教育の質的転換を着々と推進している大阪教育大学様を取材しました。

プロフィール

大学名 国立大学法人 大阪教育大学
所在地 大阪府柏原市旭ケ丘4-698-1
設立 1949年
URL
事業内容 教育大学
取材 2014年7月

本ページに記載されている情報は取材時のものであり、閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

その他の導入事例

目的別で探す 業種別で探す ソリューション・サービス・製品別で探す

ページトップへ戻る