1日1万ページ超の紙需要に応える印刷基盤。
効率化と安定稼働が、講義の質の向上に貢献

株式会社東京リーガルマインド様
社員数 |
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約400名(2025年9月1日現在) |
業種 |
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教育 |
導入目的 |
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対面授業で必要となる大量の紙レジュメを、迅速かつ正確に受講生へ提供する |
実現手段 |
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コニカミノルタのモノクロデジタル印刷機「AccurioPrint 2100」を導入 |
東京都内を中心に全国展開する資格試験予備校を運営する、株式会社東京リーガルマインド(LEC)。各種国家資格や公務員試験の対策講座を提供する同社では、デジタル教材が普及する教育業界において、紙のテキストやレジュメを活用した対面授業にこだわり続けています。
特にフラッグシップ校である新宿エルタワー本校では、1日1万ページを超える印刷需要に応えるため、印刷体制の効率化と安定稼働が長年の課題でした。かつては複雑な面付け作業や資料管理を熟練スタッフに依存し、14名規模の人員を必要とするなど、非効率と属人化が深刻化していました。
こうした課題を打開するために導入されたのが、コニカミノルタのモノクロデジタル印刷機「AccurioPrint 2100」です。操作性と信頼性を兼ね備えた本機の活用により、印刷業務は脱属人化を実現し、スタッフ数を大幅に削減。加えて、講師が直前まで教材を更新できる柔軟性や模試のマークシート処理への応用など、教育品質の向上にも貢献しています。今回は、同社の支店事業部 支店営業支援部 担当執行役の植木 昭好氏、新宿エルタワー本校で支店長を務める山田 恵司氏に、導入の背景と効果、今後の展望について伺いました。
課題解決のポイント
- 紙レジュメの印刷業務の属人化と非効率性
- 大量印刷と、講師から求められる短納期への対応
- スタッフの人員コストと運営負荷の増大
- 紙レジュメの印刷業務の属人化と非効率性
- 大量印刷と、講師から求められる短納期への対応
- スタッフの人員コストと運営負荷の増大
- 印刷業務の脱属人化と効率化に成功
- 直前までのブラッシュアップによる講義品質の向上
- 信頼性の高い印刷機の稼働と安定した運営の実現
- 印刷業務の脱属人化と効率化に成功
- 直前までのブラッシュアップによる講義品質の向上
- 信頼性の高い印刷機の稼働と安定した運営の実現
導入の背景:受講生の学習を支える紙のレジュメ。求められたのは迅速かつ正確な印刷環境
経済合理性より受講生のニーズを優先して紙を選択
教育業界がデジタル教材等のオンライン化への移行を進める中、東京リーガルマインド(以下、LEC)では、デジタル講義形態を導入しつつも、紙の教材を活用した対面授業も重視しています。各種国家資格や公務員・就職試験の受験指導校として全国展開するLECでは、全てをオンライン化してしまう経済合理性よりも、教育の質と受講生のニーズを重視した対面授業にもこだわっていると、自身も講座を担当しているLECの植木氏は話します。
「オンデマンドやライブ配信など、デバイス一つで完結し、場所を選ばない学習スタイルが増えつつありますが、私たちは、教室で行われる講師による直接指導する価値も信じています。全国各地に教室を展開し、講師のスケジュールを年間通して確保し、固定費を投じ続けるビジネスモデルはたしかに割に合わないかもしれません。
それでも対面授業に重きを置く背景には、受講生から根強いニーズがまだまだあると考えるからです。資格講座の受講生のうち、およそ7割以上は既卒者、つまり社会人経験を積んだ大人になります。彼らの多くが慣れ親しんだ学習スタイルは、紙のノートとテキストを使い、講師の話を聞いてメモを取るという学習スタイルだと感じています。オンデマンドを活用した新しい学習スタイルを強いる必要はなく、お客様が慣れ親しんだスタイルで学習に集中できる環境も私たちは提供し続けていきたいと考えています」(LEC 植木氏)
その他に対面授業には受講生同士が競争意識を刺激し、互いに切磋琢磨しながら学びを深められるという利点があります。また、特に難易度が高い国家資格は初回合格が難しく、複数回の挑戦が珍しくないため、初学者にとっては自分の学習進度や理解度を客観視するためにも、対面授業は有効な学習環境と言えます。
手作業中心の印刷業務が抱える、非効率・属人化の課題
新宿エルタワー本校は、LECが全国に展開する23校舎の中でも特に重要な位置を占めるフラッグシップ校です。全国第2位の売上規模を誇り、新宿駅前という立地の良さを活かして各分野のトップ講師を集め、20以上の資格試験対策講座のうち7種類に特化したハイクオリティの講座を提供しています。この新宿エルタワー本校で日々実施される講座を支えているのが、コニカミノルタ製のモノクロデジタル印刷機の最上位機種「AccurioPrint 2100」です。新宿エルタワー本校の支店長を務める山田氏に、本機種導入の背景を振り返っていただきました。
「本機種を導入する以前、20年前のLECでは、現在では考えられないほど非効率な印刷業務が行われていたと記憶しています。当時は講師が黒板に書いた内容を書記係の受講生がノートに記録し、それを原本として紙ファイルで保管していました。欠席した受講生から資料を求められると、スタッフが該当するファイルを手作業で探し出してコピーし、面付けしてから手渡ししていたのです。
A4サイズの原稿をB4用紙に4ページ分配置し、受講生が冊子として使えるよう正しいページ順に並べ替える必要があったり、テキストを開いた時に正しい順序になるよう計算して配置しなければならなかったりと、ある程度の知識と経験が必要であり、ベテランスタッフでなければ対応できませんでした。いわゆる“属人化”した業務だったのです」(LEC 山田氏)
新宿エルタワー本校ほどの規模の場合、こうした印刷業務といった事務のために14名前後のスタッフが必要で、1日に10名ほどが出勤していました。さらに受講生からの資料請求に迅速に対応するためには、ファイルの保管場所や印刷業務の流れを熟知したベテランスタッフの存在が不可欠だったそうです。
導入の効果:1日1万ページ超の需要に応える印刷機の導入で、脱属人化やコスト削減を実現
1日1万ページ超の印刷需要に対応する「AccurioPrint 2100」
新宿エルタワー本校では現在、少ない日でも約1,700ページ、多い日には1万ページを超える印刷が行われています。特に受講生から人気がある講師の場合、50名以上の受講生に対して問題冊子と解説冊子の2種類、計60ページの資料を作成することもあり、講師1人だけで1日5,000枚を超える印刷が行われることも珍しくないそうです。
「膨大な印刷量であるだけでなく、印刷タイミングの柔軟性もポイントです。『AccurioPrint 2100』を導入する以前は、万が一の印刷トラブルを考慮して講師に2日前までにデータ提出を求めていましたが、現在では講座当日の深夜に送られてきた資料でも、朝10時の講義に十分間に合います。おかげで講師は最新の法改正やニュースなどを反映するといった資料の改善を、直前まで取り組むことができ、結果として講義の質向上につながっています」(LEC 植木氏)
その他にも実際のエピソードとして、ある人気講師が講義開始35分前に5種類ものレジュメを完成させ、自らUSBから印刷機にデータを送り、なんとか講義に間に合わせることができたケースもあったそうです。印刷機の操作が簡単であることで講師自身も印刷作業が可能になり、スタッフの負担軽減と同時に、ギリギリまで教材の質を追求できる環境を実現しています。
模試のマークシート処理や事務にも活用。ポイントは信頼性の高さ
受講生向けのレジュメ印刷以外にも「AccurioPrint 2100」はさまざまな場面で活用されています。たとえば、他社からの転校生の割引適用の確認のため、スキャナー機能を使って個人情報や他社での受講履歴を確認したり、コピー機能によって優秀な答案をサンプル化したり、スキャナー機能で模擬試験の回答済みマークシートを転送したりと、同社特有のニーズに幅広く対応しています。特に模擬試験では新宿校だけでも200〜300名が受験することもあり、さらに全国23校のマークシートを本社で一括処理するため、各校舎でスキャンしたデータを集約、採点するシステムは同社にとって重要な仕組みです。この仕組みにより、従来の郵送に比べてタイムラグを解消し、迅速な成績処理を可能としています。
「さまざまな場面で活躍していることはもちろん、弊社が『AccurioPrint 2100』を継続採用する理由には、印刷機の信頼性とサポート体制が挙げられます。1日1万ページという想定を超える使用量にも関わらず、安定した稼働を続けている点は高評価です。以前は2〜3ヶ月に1回程度メンテナンスを依頼していましたが、現在では年に1回程度まで減少しています。
おかげで当日朝の資料作成でも機械トラブルを心配する必要がなくなり、講師や現場スタッフの心理的負担も大幅に軽減されているはずです。長年の使用実績に基づく安心感が、新しい機種への変更が検討されていない理由だと考えています」(LEC 山田氏)
スタッフ人員は14名から3名へ減少。効率化とコスト削減を両立
「『AccurioPrint 2100』の導入による最も顕著な変化は、スタッフの人員削減です。かつて14名必要だったスタッフは現在3名まで減少し、1日の出勤者数も3分の1から4分の1程度まで圧縮できています。
しかし、単なる人員削減以上に重要なのが業務の脱属人化です。以前は熟練スタッフでなければできなかった複雑な印刷作業が、今では採用されたばかりの新人スタッフでもマニュアルに従って簡単に実行できるようになっています。講座名、科目、講座の回数さえ分かれば、誰でも必要な資料を探し出し、正確に印刷できるシステムを構築できました」(LEC 山田氏)
また、印刷品質の向上も評価いただいている要素です。手作業による面付けやホチキス留めで発生していたヒューマンエラーが完全に排除され、常に一定品質の教材を提供できるようになりました。
今後の展望:SDGsの観点から無駄を削減。将来的な無人印刷も視野に
環境負荷の低減と、教育品質の向上を両立させる展望とは
LECでは今後も対面授業を継続する方針を掲げています。校舎数や教室数を維持しつつ、最高品質の講義提供に最優先で取り組む一方、運営スタッフの人数には限界があるため、さらなる効率化が求められていると、植木氏は話します。
「将来的には受講生が自分で必要なレジュメを印刷できる無人システムの導入も視野に入れています。講座を受講しているかどうかといった権限確認などのセキュリティ面の課題はありますが、現在の印刷システムのおかげで、発展的なシステム構築も現実的な選択肢として検討できています。
その一方で、SDGsの観点から無駄な印刷は減らしていかねばと考えています。以前は複数種類のレジュメが必要だった場合も、カリキュラムやレジュメ内容の見直しによって1種類に集約する努力が続けられています。実際にレジュメの種類、枚数は年々減少傾向にありますが、やはり人気講師ほど用意するレジュメの枚数が多くなりがちなため、うまくバランスを取っていきたいですね」(LEC 植木氏)
デジタル化が進む現代においても、LECは紙のレジュメが持つ価値を大切にしています。デジタル教材の経済合理性や利便性は理解しつつも、紙媒体だからこそ実現できる教育効果を重視し、受講生のニーズに応え続ける姿勢を今後も可能な限りで継続していくとのことです。
資格の取得や試験合格を目指す受講生にとって紙の教材は、デジタル教材にはない安心感を与え、集中して学び続けるための強力な支えとなります。
コニカミノルタの印刷機は、高品質な印刷による読みやすさと耐久性に加え、少部数から大部数まで柔軟に対応できる生産性を兼ね備えています。これによって、教育の現場におけるレジュメ印刷から日々の事務まで、あらゆるニーズに迅速かつ的確に応えることが可能です。講座の価値を一層高めるパートナーとして、ぜひコニカミノルタにご相談ください。
- デジタル化の流れの中でも紙教材にこだわり、高い講義品質を維持
- 「AccurioPrint 2100」の生産性・操作性・安定性
- 脱属人化による人員削減に加え、模試処理や事務作業まで幅広く活用
- デジタル化の流れの中でも紙教材にこだわり、高い講義品質を維持
- 「AccurioPrint 2100」の生産性・操作性・安定性
- 脱属人化による人員削減に加え、模試処理や事務作業まで幅広く活用
お客様プロフィール
株式会社東京リーガルマインド 様
名 称
:
株式会社東京リーガルマインド
住 所
:
東京都中野区中野4-11-10 アーバンネット中野ビル
従業員数
:
約400名(2025年9月1日現在)
導入した製品について

AccurioPrint 2100
毎分100枚の高速出力を実現するモノクロデジタル印刷機の最上位機種「AccurioPrint 2100」。
プロダクション機で培われた印刷技術を継承した高い基本性能を有し、企業内印刷室などでの大量コピー/プリント業務を合理的な操作性で高速・高品質化します。
コニカミノルタが誇るプロダクション機ブランド「Accurio」を冠し、印刷業務の最適機種として活躍します。















