三層分離に対応しつつ出力環境が抱える課題を SecurePrint!が一挙解決

三鷹市 様

三鷹市 様

従業員数

986人(令和2年4月1日現在)

業種

公共・組合

導入目的

生産性向上 コスト削減

実現手段

出力環境の最適化 どこでも安心プリント
ITによる安心・安全・快適性の実現
IT管理・運用の負荷軽減

三鷹市様との密な連携で、利便性、セキュリティー、低運用コストを兼ね備えた出力基盤を再構築

印刷サービスの契約満了にあたり、新たな出力環境を模索していた三鷹市様。求めていたのは三層分離ネットワークに対応しつつ、利便性とコスト削減を叶える出力環境の再構築。この要望に的確にお応えしたのが、コニカミノルタの提案でした。
三鷹市様とディスカッションを重ね、またインフラ基盤事業者とも密に連携することでセキュリティー要件を満たしつつ、利便性、将来性を兼ね備えたまったく新しい出力環境が完成。ICカード認証、仮想デスクトップ、汎用プリンタードライバーなど、多彩な機能拡張を実現しつつ、業務効率化と住民サービス向上に役立っています。

課題解決のポイント

導入の背景

現状のプリントサービス契約終了で新しい出力環境の構築へ

三鷹市様の企画部 情報推進課は、デジタル技術を前提とした業務プロセスの見直しや、質の高い行政サービスの提供に取り組んでいる部門です。「庁内の ITコストの増加、職員の働き方改革の進行度、情報セキュリティーなどの問題を抱えていたとき、ちょうど出力環境の入れ替えの時期になりました。

契約更新を機に、これらの課題を解決できるソリューションがないかと考えていました」とおっしゃるのは、企画部 情報推進課 課長の白戸謙一様です。
今、自治体のネットワークはセキュリティー強化のため、窓口業務などの情報サービスを担う「住民情報系」、行政専用のネットワーク「総合行政系(LGWAN)」、「インターネット系」の三層ネットワークへの分離が要請されています。三鷹市様は、この三層分離へのインフラ基盤の更新をベースに、現状の業務に合わせて機能強化を図りながら、庁内が抱えるさまざまな課題を解決できる出力環境の再構築を計画。発注業者をプロポーザル方式で募集しました。

企画部 情報推進課 課長 白戸 謙一 様

受注は7社競合の結果、コニカミノルタに

課題を解決するため、プリント環境の再構築を計画し、ベンダーを選定することにした三鷹市様。選定は7社競合によって行われました。複合機と連動した従来通りのプリント環境の提案が大半を占めるなか、シーイーシー社SecurePrint!の導入を前提とし、将来を見越したプリント環境全体の構築を提案したコニカミノルタに注目が集まりました。
それは、➀新しい出力環境による業務効率の向上、➁ ICカード認証による庁内「どこでも印刷」の実現と、VDI(仮想デスクトップ環境)での認証印刷の機能強化、➂出力機の運用業務を一元化し、管理業務の負担を大幅に軽減する、というこれまでの出力環境を大きく変えるソリューションでした。
三鷹市様は、上記の提案によって推進できる働き方改革や、業務の負荷軽減など利便性の向上、認証強化によるセキュリティーの向上、さらにはコピーチャージ契約と管理運用の効率化がもたらすランニングコストの削減などを総合的に評価、コニカミノルタが受注を勝ち取ることができました。
ソリューションの構築を短期間で実現、2019年12月から運用を開始しました。

導入の効果

新たな出力環境へシームレスな移動が実現

今回の出力環境再構築で求められる第一の条件は、シームレスな新環境への移行。インフラ基盤の更新も同時に行われるため、その更新スケジュールとプリントサービスの移行がスムーズに行われる必要がありました。また既存システムとの作業重複リスクが発生することなく、新たなインフラ基盤に最適化することを心がけました。
「総務省の三層分離を見据えつつ、三鷹市の環境をしっかりとお伝えして、情報基盤システムの事業者様と3社で調整しつつ、踏み込んだご提案をいただきました。具体的な効果まで明確化していただいたので、とても助かりました」とは、主任の水谷直人様です。3社で密な連携を取り、事業者の資源、コニカミノルタの資源、知見・経験をフル活用し、力を合わせることで、できるだけコストを抑えつつ、三鷹市様のニーズに的確にお応えする出力基盤を再構築することができました。「実は情報基盤システムの計画が遅れていたのですが、そこにも柔軟に対応いただきました。基盤の運用と同時にプリント環境もスタートすることができました」これは主査の小野葉月様。白戸課長にも、「コニカミノルタさんとは、パートナーとして共に課題解決に取り組む関係を築けたというのも、今回の大きな成果です」とおっしゃっていただきました。

企画部 情報推進課 主任 水谷 直人 様

三層分離に対応しつつ利便性、将来性を担保

新たな出力基盤は、総務省が適用を指示する三層分離したネットワークの下に、「総合行政系」と「インターネット系」で共通に使えるバックエンドのプリンターセグメントを構築し、2つのネットワーク間でシームレスに出力できるようにしました。またユーザー情報は、三層のセグメントで保有することでセキュリティー要件も満たしつつ、利便性、将来性を担保しています。
情報基盤システム事業者との連携で、VDI 環境での認証印刷機能強化もスムーズに実現。汎用ドライバーを導入することで、個別のプリンタードライバーの設定を不要にしました。これにより、職員の利便性が大幅に向上。また運用の一元化が実現し、出力環境の管理の手間、労力が大きく改善できました。
「三鷹市役所は大きな異動や組織改正が年に数度あります。これまではその都度、我々が新たなドライバーの配信をしていましたが、その手間が要らなくなりましたね」(水谷様)。

多彩な機能拡張が、セキュリティー向上、業務効率化に貢献

具体的な利便性としてまず挙げられるのは、ICカード認証です。「認証してからプリントするので、取り忘れが一切なくなりました。印刷物を貯めておいて後からまとめて出せることも、業務効率化に貢献しています」(白戸様)。主任の下鳥辰輝様からは、「取り違えがなくなったのは、すごくありがたいですね。いままでは、大量に資料などを印刷していると、その中に自分の印刷したものが混じってしまうことがありました。それを探すのが結構大変でした」。セキュリティーと効率面で大きな効果を発揮しています。
庁内のどこからでも印刷キューが出せる「どこでも印刷」の実現については、「たとえば私が別の課で打ち合わせをして、その課のPCからプリントを指示して、自分の課でプリントすることもできます」(白戸様)。エリアや席に縛られることがなくなったとおっしゃいます。
印刷ログの活用による出力機の利用状況の見える化では、「紙の削減、印刷の効率化はもちろん、部門単位での請求などで大いに貢献しています」(白戸様)。トナーチャージからコピーチャージへの契約変更についても、「コストが下がって、カラーが遠慮なく使えるようになりました。カラー化で市民向けのチラシなどの訴求力が高まったと思います」(小野様)。住民サービスの充実にも一役買っています。

ICカードをかざすことで、庁内のどの複合機からでも出力することが可能に
ICカードをかざすことで、庁内のどの複合機からでも出力することが可能に

今後の展望

さらなる出力環境の活用を視野に入れて

三鷹市のインフラ基盤の拡張機能として再構築された今回の出力環境は、クラウド連携、業務システム連携、基幹システムへの拡張対応、スキャン環境の統一運用などの幅広い拡張性を備えています。1、2 年の短いタームではなく長期的な展望で、柔軟な対応・運用が可能なシステムです。
「現状の利活用の充実を図りつつ、さらなる出力環境強化に対応していきたいですね」(白戸様)。
「具体的には、複合機の無線対策と、将来の庁舎分散化を見据えた複合機台数の精査、そして複合機の活用による紙文書の電子化などを考えています」(下鳥様)。さらにその先には、個人番号利用事務系での認証印刷の実現があります。「そこも次の大きな展望ですね。セキュリティーを高め、窓口業務を含めた職員業務の軽減をしっかりと図っていきたいと思います」(白戸様)。
今回の出力環境再構築を機に、さらなる業務の効率化と住民サービスの向上を目指す三鷹市様を取材しました。

三鷹版スマートシティのイメージ

お客様プロフィール

三鷹市

三鷹市

名 称

三鷹市

住 所

(三鷹市役所)東京都三鷹市野崎一丁目 1 番 1 号

職員数

986人(令和2年4月1日現在)

導入した製品について

SecurePrint! Suite

ソフトウェア(ユビキタス関連)
SecurePrint! Suite

既存のプリンターや複合機に ICカード認証印刷(認証プリント/セキュアプリント)機能とユビキタスプリント(どこでも印刷)機能をプラス。マルチメーカー(マルチベンダー)に対応したプリント認証システムです。