「日経ニューオフィス賞」を受賞したコニカミノルタがデザインしたオフィス事例をまとめた一冊です。最新のトレンドが知りたい!新しいオフィスのアイデアが欲しい場合などにご活用ください。
コロナ禍に急速に進んだリモートワーク/テレワーク導入がピークを過ぎ、オフィスに出社するワークスタイルに回帰する企業が増えつつあります。なぜ今、オフィス回帰が進んでいるのでしょうか。オフィス回帰のメリット・デメリットと、これからのオフィスに求められる役割について解説します。
目次
オフィス回帰の実態

はじめに、オフィス回帰の実態を整理します。テレワーカーは実際に減少しているのでしょうか。
雇用型テレワーカーは微減傾向
会社員などの雇用型テレワーカーが全就業者に占める割合は、令和3年の27.0%をピークに微減傾向にあります。令和6年時点における雇用型テレワーカーの割合は24.6%です(※)。現在も一定割合の人がテレワークに従事しているものの、オフィスに出社するスタイルに戻った企業がやや増えていることがわかります。
とくに首都圏ではオフィス回帰の動きが顕著
テレワーカーの動向は、居住地域によって差が見られます。首都圏では令和3年に42.1%の就業者(雇用型)がテレワークに従事していましたが、令和6年には36.8%まで減少しました(※)。都市部ほど出社回帰の動きが顕著に進みつつあることが見て取れます。
※出典:国土交通省|令和6年度テレワーク人口実態調査 ―調査結果―
オフィス回帰が進みつつある理由

オフィス回帰が進みつつある背景にあるのは、対面によるコミュニケーションの再評価です。ICTツールの進歩と普及により、テレワーク自体は可能になりました。一方で、オフィスに出社しなければ実現しにくい「場の共有」や「一体感の醸成」などの重要性があらためて注目されています。世界的な潮流においてもGAFAMなどの巨大企業を筆頭に、従業員に出社を促す動きが加速しているのが実情です。
オフィス回帰によって得られるメリット

テレワークからオフィス出社へと回帰することで、どのようなメリットを得られるのでしょうか。企業・従業員にとってのメリットをそれぞれまとめました。
企業にとってのメリット
- チームワークが活性化しやすくなる
- 人材育成を進めやすくなる
- 企業文化が浸透しやすくなる
コミュニケーションの活性化を促し、組織運営を強化できることは、企業にとっての大きなメリットです。テレワーク環境でもオンライン会議システムを活用した打ち合わせや意見交換は可能ですが、細かいニュアンスも含めたコミュニケーションは対面のほうがしやすいでしょう。組織運営を成功させる上で欠かせないチームワーク活性化・人材育成・企業文化の浸透には、いずれもきめ細かいコミュニケーションが求められるからです。
従業員にとってのメリット
- コミュニケーションを取りやすくなる
- オン/オフの切り替えがしやすくなる
- ハイブリッドワークという新たな選択肢が生まれる
テレワーク環境では「一応確認しておきたいこと」などのささいな声がけがしにくくなったり、オン/オフを切り替えにくくなったりしがちです。オフィスに回帰することで、こうしたテレワーク特有の懸念やデメリットを払拭できるでしょう。出社とテレワークを組み合わせたハイブリッドワークが可能になるなど、多様な働き方を実現しやすくなることもメリットの1つです。
オフィス回帰がもたらすデメリット

オフィス回帰にはデメリットとなり得る面もあります。企業・従業員の視点に立った主なデメリットを見ていきましょう。
企業にとってのデメリット
- オフィススペースを確保する必要がある
- 通勤交通費が発生する
- 出社する意義が以前よりもシビアに問われる
企業にとって直接的なデメリットはコスト面です。オフィスの賃料や通勤交通費が継続的に発生するため、テレワーク時よりもコストが膨らみやすくなります。また、出社以外の働き方が可能になったことにより、あえて出社してもらう意義が問い直されるようになりました。単に以前と同じように出社してもらうだけでなく、「オフィスで働く意義や価値」がシビアに問われています。こうした期待に応えていくには、企業側にこれまで以上の創意工夫が求められるでしょう。
従業員にとってのデメリット
- 通勤に伴う負担が生じる
- 働き方の多様性が失われかねない
- オフィス環境によってはストレスの原因となる
従業員が感じる出社回帰のデメリットは、その多くが「オフィスに来るメリットが感じられるかどうか」に起因しています。わざわざ出社しなくてもテレワークで問題なく仕事を進められたり、むしろテレワークのほうがはかどると感じたりすると、出社そのものがストレスになりかねません。従業員にとって働きやすく、「出社したくなる」オフィス環境がこれまで以上に求められているのです。
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