「日経ニューオフィス賞」を受賞したコニカミノルタがデザインしたオフィス事例をまとめた一冊です。最新のトレンドが知りたい!新しいオフィスのアイデアが欲しい場合などにご活用ください。
オフィスのデスク上にものが散乱していたり、書類が山積みになっていたりすることは、業務効率の面でもセキュリティの面でも好ましくありません。デスクを使用していないときにはものを置かない状態にすることを「クリアデスク」といいます。クリアデスクの実践は、すっきりと整理整頓されたオフィスを維持する上で効果的です。
この記事では、クリアデスクの実践によって得られる効果や推進する手順をわかりやすく解説しています。クリアデスクの定着を妨げる要因や、定着に向けた対策方法も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
クリアデスクとは

はじめにクリアデスクとはどのような取り組みのことを指すのか、基本事項を確認しましょう。クリアデスクを実践する目的や、クリアスクリーンとの違いを理解しておくことが大切です。
デスク上にものが置かれていない状態にすること
クリアデスクとは、デスク上にものが何も置かれていない状態にすることを指します。離席時や退勤時、デスク上にものが乱雑に置かれていたり、書類が放置されていたりすると、盗難や紛失といったセキュリティリスクに直結しかねません。また、デスク上が雑然としていることは業務効率を低下させる原因にもなり得ます。
こうしたリスクを未然に防ぐには、クリアデスクの取り組みを推進していくのが効果的です。また、クリアデスクをルールとして策定し、社内に周知する取り組みも含めてクリアデスクと呼ぶこともあります。
クリアデスクを実践する目的
クリアデスクを実践する直接的な目的は、デスク上を常に整理整頓された状態にしておくことです。しかし、外観をすっきりさせることだけがクリアデスクの目的ではありません。機密情報や個人情報などの漏えいを防止することも、クリアデスクを実践する大きな目的の1つです。離席時や退勤時にデスク上にものを置かないルールを徹底することにより、書類や物品の紛失・盗難被害が発生するリスクを低減できます。
とくにフリーアドレスのオフィスでは、クリアデスクは必須の取り組みといえます。固定席を設けないため、その日の業務で使用したものはすべて片付け、各自のロッカーなどに戻すのが基本的な運用方法です。
クリアスクリーンとの違い
クリアスクリーンとは、離席時にPCやタブレットなどの画面を他人が閲覧したり、操作したりできないようにすることです。具体的には、ログアウトやスクリーンセーバーの起動を徹底し、ユーザー本人でなければ端末を操作できない状態にすることを指します。より広い意味では、こうした取り組みを社内ルール化する取り組み全般をクリアスクリーンと呼んでいることもあります。
クリアデスクが物理的な書類や物品をデスク上に置かないことを指すのに対して、クリアスクリーンはIT機器を対象としていることが主な違いです。いずれも情報漏えいのリスクを低減させることを目的とした取り組みという点では共通しています。
クリアデスクの実践によって得られる効果

クリアデスクの実践を通じて、具体的にどのような効果を得られるのでしょうか。主な3つの効果は次のとおりです。
情報漏えいの防止策となる
デスク上に書類やUSBメモリなどを放置しないよう徹底することは、情報漏えいの効果的な防止策といえます。セキュリティリスクの低減を図る取り組みとして有効です。
情報漏えいを防ぐ方法としては、他にもセキュリティ対策ソフトなどのツールを導入する方法が想定されます。こうした対策には、ツール導入に伴う初期費用やランニングコストが伴うのが一般的です。一方、クリアデスクはあくまでもデスクの使い方や運用方法に関する取り組みのため、コストをかけずに推進できることも大きなメリットといえます。
不正アクセスを防止できる
不正アクセスの防止につながることも、クリアデスクを実践するメリットの1つです。不正アクセスの手口として、ソーシャルエンジニアリングという手法が知られています。ソーシャルエンジニアリングとは、物理的なメモや書類、USBメモリなどを盗み出してアカウント情報を不正に入手し、不正アクセスを試みる手口のことです。オフィスへの出入りが可能な人物であれば、技術的な知識やスキルを問わず実行できてしまうことが大きな懸念点といえます。
こうした被害を未然に防ぐには、情報を窃取されにくい環境を維持することが非常に重要です。クリアデスクは、ソーシャルエンジニアリングの被害防止に役立つ対策の1つとなり得るでしょう。
業務効率が向上する
クリアデスクをデスク整理とセットで推進することにより、業務に必要な物品や書類を探す時間を削減できます。結果として作業に集中しやすくなるため、生産性が向上する効果が期待できる点が大きなメリットです。
雑然とものが置かれたデスクで仕事をしていると、意識していないところで注意が散漫になっている可能性があります。必要なものだけが視界に入る環境にすることで、集中力が削がれにくくなり、パフォーマンスを最大限に発揮しやすくなるでしょう。
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