「日経ニューオフィス賞」を受賞したコニカミノルタがデザインしたオフィス事例をまとめた一冊です。最新のトレンドが知りたい!新しいオフィスのアイデアが欲しい場合などにご活用ください。
オフィス環境は五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)にさまざまな影響を与えています。五感に良い刺激をもたらすオフィスデザインにすることは、業務効率の向上やストレス軽減を実現する上で重要なポイントの1つです。
本記事では、ストレスを感じやすいオフィスの主な原因とその解決策・注意点を、五感の視点から解説しています。五感を刺激するオフィスデザインの事例も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
ストレスを感じやすいオフィスの原因

オフィス環境がもたらすストレスには、さまざまな原因が考えられます。視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚が原因のストレスについて、それぞれ具体例を見ていきましょう。
1. 視覚が原因のストレス
人が得る情報のうち、約8割は視覚によるものといわれています。次のような環境は、視覚的なストレスを与える原因になりがちです。現状のオフィス環境に該当するものがあれば、改善策の検討をおすすめします。
■視覚がストレスにつながる例
・雑然としていて清潔感がない
・圧迫感があり窮屈に感じる
・色やデザインに統一感がない
・照明が薄暗い/まぶしすぎる
オフィスの照度については、次の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
▶オフィスが暗い!?照明の適切な明るさと、オフィスデザインで工夫できること
2. 聴覚が原因のストレス
オフィスにはさまざまな音があふれています。多くの人が集まって働く以上、完全に無音の状態を目指すのは現実的ではありません。騒音を適切に制御し、ストレスを与えにくい環境を整えることが重要です。
■聴覚がストレスにつながる例
・電話やオンライン会議の話し声が気になる
・キーボードの打鍵音が常に聞こえる
・プリンターなどのOA機器の動作音が気になる
・会議や打ち合わせの会話が筒抜け
・さまざまな雑音が反響しやすい
3. 嗅覚が原因のストレス
意外と見落としがちな要素の1つが、オフィス内の「におい」です。近年はスメハラ(スメルハラスメント)という言葉が登場するなど、職場の「におい」に敏感な人は少なくありません。次のような状況が見られるようなら、改善を図る必要があるでしょう。
■嗅覚がストレスにつながる例
・喫煙スペースから漂うタバコ臭
・風の通りが悪く空気が澱みがち
・強い香水の匂い
・好みではないアロマディフューザーの香り
4. 味覚が原因のストレス
味覚に関わるストレスには、職場環境がもたらす複数の要因が絡んでいることが考えられます。オフィスの立地や社内の環境に次のような傾向が見られるようなら注意が必要です。
■味覚が原因のストレス
・オフィス近隣に飲食店が少ない
・リフレッシュエリアに設置されている飲料の種類や質
・社員食堂のメニューに飽きている
社員食堂の利用率アップを図るための改善ポイントについては、次の記事もあわせて参考にしてください。
▶社員食堂・リフレッシュスペースのレイアウトを成功させるポイントを事例とともに解説
5. 触覚が原因のストレス
触覚が原因のストレスには、オフィス内で体に触れるものから得られる感覚が関わっています。触覚は人によって感じ方や慣れ具合に差が生じやすいため、丁寧にヒアリングを行うなどして従業員の声を拾い上げていくことが重要です。
■触覚が原因のストレス
・直接手に触れるデスクや機器類が無機質
・椅子の座り心地が悪く疲労の原因になっている
・制服や作業着の着心地が良くない
五感にストレスを与えやすいオフィスがもたらす影響

従業員は日々長時間オフィスで過ごすため、五感から不快な刺激を受け続けていると、心身の健康に悪影響を及ぼすおそれがあります。ストレスが原因でコミュニケーションの質が低下したり、人間関係が悪化したりする可能性も否定できません。さらに、来訪者に与える印象が良くなければ、取引や人材採用の機会損失につながることもあり得ます。このように、オフィスが五感に与える影響は広範囲にわたっているのが実情です。
働きやすく過ごしやすいオフィスにするための解決策

従業員が五感からストレスを受けにくいオフィスにするには、どのような点を改善すればよいのでしょうか。視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の視点から、それぞれ効果的な解決策を見ていきましょう。
1. 視覚に訴える解決策
オフィス内で目に入る情報が多すぎると、集中力が削がれたりストレスを感じる原因になったりしやすい傾向があります。雑然とした外観にならないよう、次の解決策を講じるとよいでしょう。
【解決策の例】
・オフィス内装の色/デザインに統一感をもたせる
・適切な収納を設け、物や書類が散乱しないようにする
・ゾーンごとに適切な照度の照明器具を設置する
・レイアウトを見直して圧迫感を軽減する
2. 聴覚に訴える解決策
聴覚から受けるストレスを軽減するといっても、オフィス内を常に無音の状態にするのは現実的ではありません。会話や騒音ができるだけ気になりにくくなるよう工夫を施し、集中して仕事に取り組める環境を整えましょう。
【解決策の例】
・会話エリアと集中エリアを分ける
・吸音パネルを活用する
・個人ブースを設ける
・サウンドマスキングやホワイトノイズを活用する
3. 嗅覚に訴える解決策
オフィス内の「におい」には、さまざまな原因が考えられます。空気の入れ換えや消臭が基本的な解決策ですが、香りをプラスする場合には注意が必要です。人によって心地よいと感じる香りは異なるため、アロマディフューザーなどを選ぶ際には従業員の意見を取り入れましょう。
【解決策の例】
・換気のルールを定める
・空気清浄機を設置する
・従業員の声を取り入れた上でアロマディフューザーを設置する
4. 味覚に訴える解決策
オフィスで感じる味覚にはランチタイムの食事のほか、仕事の合間に口にする飲み物や軽食なども含まれます。おいしいと感じるものでも、毎日のように飲食し続けていると飽きてしまうこともあるでしょう。次のような工夫をすることで、味覚から受けるストレス軽減を図ってみてはいかがでしょうか。
【解決策の例】
・設置型社食を活用する
・質にこだわったフリードリンクを設置する
・社員食堂のメニューのバリエーションを拡充する
5. 触覚に訴える解決策
オフィスでの就業中、従業員は想像以上に多くのものに触れています。無機質な什器や座り心地の良くないワークチェアは、長い目で見ると従業員にストレスを与えているかもしれません。次の視点で現状をチェックし、できることから解決策を講じていきましょう。
【解決策の例】
・ぬくもりが感じられる木質系の素材を取り入れる
・人間工学にもとづく機能的なワークチェアを導入する
・制服や作業着の素材や縫製を見直す
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