オフィス内装のコンセプト・手順・費用相場・注意点を解説

内装工事中のオフィス

【移転が決まったらまずコレ】オフィス移転チェックリスト

オフィス移転やリニューアルに関するチェック項目をまとめた資料です。タスクの多いオフィス移転を漏れなく進めるためにぜひダウンロードください。

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オフィス移転チェックリストのイメージ

業務効率の向上やコミュニケーションの活性化などの目的を実現するための手法に、オフィス内装の変更があります。しかし、コミュニケーションの改善やコストの低減、生産性の向上などオフィスの内装を変えることによって期待できる成果を得るためには、正しい手順で工事を進める必要があります。

そこで、オフィス内装工事のコンセプトの作り方、手順、注意点などについて解説します。

オフィスのコンセプトと内装の種類

カラフルな個人作業スペース

オフィスの内装工事を行う際には、オフィスの目的を設定し、目的に沿ったレイアウトを決定することが重要です。逆に言えば、目的が明確になるとオフィスの内装の決定はかなりスムーズになります。まずは、代表的なオフィスコンセプトと内装選びの進め方について見ていきましょう。

コミュニケーション重視

コロナ禍において、社内コミュニケーションの重要性が高まっています。また、イノベーション創出の促進、社員からの自由な意見の吸い上げ、社内の雰囲気の活性化などのためにも、コミュニケーション重視の内装を検討したいところは多いでしょう。

自然に会話や交流が生まれるようにするためには、さまざまな工夫が必要です。

レイアウト例としては、ジグザグレイアウト、オープンな打ち合わせスペース(ファミレスブース)の設置、フリーアドレス制などが挙げられます。

感染予防対策の一環として、パーティションに透明のアクリル板を使用することで、視界が遮られずに飛沫対策ができるため、コミュニケーション不足を予防することができるでしょう。

また、オフィスの内装のカラーによってコミュニケーション活性化を図る方法もあります。暖色系のカラーでは、交感神経が刺激されコミュニケーションが活性化されるのに対して、副交感神経を刺激する寒色系では集中して作業をしたり落ち着いて話をしたりする空間に適しているとされています。また、色が明るい場合は気分が明るくなる効果があります。

これらの効果を照明に活用する方法もあります。長時間過ごすことになるオフィススペースでは、自然な光である昼白色、会議室では集中力の高まる昼光色、コミュニケーション活性化を目的とする食堂や休憩スペースではオレンジ系の光である電球色といったように、目的に合わせて照明を選択することが可能です。

内装全般としては、ポップなデザインでにぎやかな雰囲気を演出し、社員同士の会話を促しているところもあります。社風に合わせて、さまざまなデザインを検討してみるのもよいでしょう。

参考記事

コニカミノルタジャパンでは、お客様のご要望に合わせたオフィス・商空間デザインのご提案を行っています。オフィス・商空間に関する質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。

コスト重視

新型コロナウイルスの影響もあり、オフィスコスト削減のニーズが高まっています。感染症対策の整ったオフィスレイアウトに変更するためには、空調システムの整備、テレワークを前提とした座席数の削減やフリーアドレスの導入など、一時的な費用や運用費用がかかることも低コストにこだわりたい理由のひとつでしょう。

比較的安価な機器を活用したり、フリーアドレス活用によってレイアウト変更のための費用が不要な環境にしたりするなどの工夫が考えられます。タイルカーペットや壁材などについて、単価の低い素材をチョイスすることも重要です。また、デスクのサイズを小さくすることでレイアウトの自由度を高め、コストカットにつなげる方法もあります。

ただし、コスト削減に注力するだけではなく、コミュニケーション活性化のための工夫も取り入れるというように、生産性が下がらないための工夫をすることも重要です。

生産性を維持しつつ、オフィスコストを削減するための対策として、コニカミノルタではスモールオフィス化のサポートを行っています。単なるサイズ縮小ではなく、ニューノーマル時代にふさわしいオフィスの「最適化」については、「Office Right Sizing~ニューノーマル時代のオフィスづくり~」をご参照ください。

スペース効率重視

国内の多くのオフィスで採用されてきたのは、スペース効率重視の内装です。デザイン性はあまり配慮されないケースが一般的で、島型レイアウトが多く見られます。1日の長い時間をオフィスで過ごす社員にとって快適な職場となるよう、無駄なスペースを省き新しい設備を導入したり、新たに人材を増やしたりすることもできるようになります。

ただし、新型コロナウイルスによる感染症対策の兼ね合いから、現在では従来のスペース重視のレイアウトの実施は難しくなっています。そこで、テレワークやフリーアドレス制を併用し、在籍人数よりも座席数を減らしながらスペース効率を上げるなどの工夫が必要です。

生産性重視(ミニマル系)

オフィス内の不要なものを除去して、社員一人ひとりがタスクに集中できる環境を構築するのが生産性重視のオフィス内装です。

デザイン会社のようなクリエイティブな企業が採用することが多いです。ミニマル系とも呼ばれており、ほかの場合に比べてオフィス内装の色みやデザインにこだわるケースが一般的です。

例えば、無垢の木材を取り入れて、社員の心の安定化とリフレッシュ効果を狙ったり、ライティングを工夫してスタイリッシュ性と働きやすさの両方を追求したりといったケースがあります。

さらに、椅子の背もたれの高さ、ロッキング(背もたれが後ろに倒れる機能)の種類や素材(適度な固さで一般的にオフィスチェアに使用されるファブリック素材、通気性に優れたメッシュ素材、耐久性に強いレザー素材)などにこだわることで、デスクワークの快適性を高めることができます。

【最新のオフィスがぎっしり】オフィスデザイン事例集はこちらから。

オフィスの内装工事の進め方とコツ

建築家が新しい計画について議論している

オフィスの生産性や社員の働き方を左右する内装工事には、進め方にコツがあります。不適切な進め方をしてしまうと、業務効率が低下したりコストが高くついたりしてしまうことがあるため、ここで注意点と進め方のポイントを押さえておきましょう。

ステップ1:コンセプトを決定する

自社の内装を工事する際には、最初にコンセプトの決定を行います。売り上げアップやブランディングなど最終的な目標のため、自社にとって何が重要なのか、どのような課題があるのかについてチェックする視点が必要です。

ステップ2:業者の選定

オフィス内装を依頼する業者を決定します。デザインと内装工事の施工を一社で請け負っている業者と、それぞれ個別に片方のみを行っている事業者がありますので、コンセプトを具現化できる業者選びをすることが大切です。

また、デザイン性と同時にコンセプトに合った働き方を実現できるかどうかも重要なポイントです。おしゃれなだけではなく、動線や使い勝手など生産性が上がるような提案が含まれているかどうかについても確認しましょう。

業者の選定の際には、提案依頼書に基づいておこなうとスムーズです。提案依頼書については「オフィス移転で成功する業者を選ぶために活用したい提案依頼書(RFP)とは?」にて詳しく解説しているので、興味のある方はぜひチェックしてください。

ステップ3:業者との打ち合わせ・見積もりの依頼

オフィス内装について、業者と打ち合わせを行います。工事の内容について、専門業者の意見を確認しながら、オフィスの内装や電気設備、通信設備など、付随する工事のチェックを行い、見積もりを依頼します。

内装工事の進め方全般について詳しく知りたい方は「オフィスの内装工事を成功させるためには?おさえておきたい知識やポイントを解説」をご参照ください。

ステップ4:オフィス家具や備品の購入

新規で必要なデスクやチェア、パーティションなどを購入します。ものによって、業者が手配してくれるもの、自社で用意しなくてはならないものがあります。購入の際には、カーペットや壁紙、照明などとのバランスやコストを意識したうえで、決定しましょう。

オフィス内装工事の費用相場

ミニカーがぶたの貯金箱を乗せて運んでいる

内装工事の費用相場は、オフィスの移転を伴うか否かによって変わってきます。

移転を伴う工事の場合の費用相場は、以下の通りです。

  • スケルトン(骨組みのみ)の場合・・・1坪当たり20~40万円
  • 居抜き物件や移転を伴わない内装工事の場合・・・1坪当たり10~30万円

コストを抑えるためには、居抜き物件を選ぶという選択肢もあります。ただし、内装工事の費用は、工事の内容・使用する素材によって異なります。デザイン性を重視する場合には、費用が高額になることがあるので注意が必要です。

費用をイメージするための最善策は、業者に見積もりを提示してもらうことです。その際、見積もり額が妥当であるか否かをチェックするためには、見積もり項目を吟味すると同時に、相見積もりを取るようにしましょう。

オフィス移転時の費用の詳細については、「オフィス移転にかかる費用はどれくらい?ポイントをおさえて効率の良い移転準備を」にて詳しくご案内しています。

オフィス移転マニュアルのダウンロードはこちらから。

トラブルを防ぐためのオフィス内装工事の注意点

オフィスの内装工事をしている

オフィス内装工事が原因でトラブルに陥らないようにするためには、注意しておきたいポイントがあります。

現状復帰を想定した内装工事を行う

テナントの場合は、退去の際に現状復帰が必要となる場合がほとんどです。従って、内装工事を行う際には、あらかじめ現状復帰の際の費用についても想定しておかなくてはなりません。現状復帰のためにどの程度の費用がかかるのかについても見積もっておき、退去の際に困らないようにすることが大切です。

施工前のイメージ共有と進捗状況のチェックを行う

内装工事を業者に依頼する際には、施工前にイメージ図を共有してもらい、依頼内容と食い違いがないことをチェックしておきましょう。あらかじめ自社のコンセプトや意図を明確に伝えることで、イメージの食い違いを招くリスクを低減させることができます。

また、工事中も事前のイメージ通りに工事が進んでいるか否か、スケジュール通りに進められているか否かなどのチェックを行うことが大切です。

工事が遅れた場合の取り決めをしておく

工事が予定日よりも遅れてしまった場合、業務に支障が出て多大な被害を被ってしまうことがあります。業者の都合で工事が遅れてしまったにもかかわらず、まったく保証がされないといった事態を防ぐために、あらかじめ取り決めをしておくようにしましょう。

また、工事によって設備に損害が生じた場合についても、保証されるよう同様に準備をしておく必要があります。

オフィス内装により理想のオフィスを実現する

モダンなオフィスインテリア

自社の働き方のコンセプトに合ったオフィス内装にすることで、社員にとって働きやすいオフィスになります。その結果、社員のモチベーションを高め、社員同士のコミュニケーションの活性化、生産性の向上など、企業にとってもポジティブな成果が生まれます。

オフィス内装は、コンセプトの決定、業者の選定→見積もり→備品購入→施工という流れで行います。

トラブルを防ぐために、現状復帰の想定や業者とのイメージの共有、進捗状況の確認、施工が履行されなかったときの取り決めを行ったうえで、工事を依頼しましょう。オフィス内装を検討する際には、「移転チェックリスト」を活用していただくと便利です。

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