「日経ニューオフィス賞」を受賞したコニカミノルタがデザインしたオフィス事例をまとめた一冊です。最新のトレンドが知りたい!新しいオフィスのアイデアが欲しい場合などにご活用ください。
固定席を設けず、仕事内容やその日の気分で従業員が自由に座席を選べるフリーアドレス。働き方の自由度が高まる一方で、課題になりやすいのが物品の収納場所です。
この記事では、フリーアドレスのオフィスでよくある荷物管理の課題や、課題解決に向けて検討しておきたいポイントをわかりやすくまとめています。おすすめの収納方法4選とあわせて見ていきましょう。
目次
フリーアドレスのオフィスでよくある荷物管理の課題

フリーアドレスのオフィスでは従業員一人ひとりに割り当てられた固定席がないため、荷物管理に関する課題が発生しがちです。よくある課題として、次の3点が挙げられます。
荷物の持ち運びがストレスになる
1つめの課題は荷物の持ち運びです。業務に必要な書類や物品を持って座席を移動する必要があるため、荷物が多い場合は不便に感じる可能性があります。また、固定席のオフィスのように私物をデスクの引き出しに収納できません。結果として私物がデスク上や床に無造作に置かれやすく、オフィスが雑然とした印象になりがちです。
このように、フリーアドレスのオフィスでは荷物の持ち運びや置き場所の問題が生じがちです。荷物管理のルールが整っていないと、従業員がストレスを感じる原因となります。
紛失・盗難が懸念される
私物の紛失・盗難が懸念されることも、フリーアドレスのオフィスで発生しやすい課題の1つです。離席時の私物の管理方法は、人によって異なる場合があります。必ず持ち歩く人もいれば、短時間であれば置いたままにする人、オフィス内なら放置していても問題ないと考える人など、感覚や考え方は人それぞれです。
こうした状況は、セキュリティ上好ましくない状況をもたらす可能性があります。とくに金銭や貴重品が紛失・盗難被害にあった場合、重大なトラブルに発展しかねません。
収納スペースが不足する
収納スペースの確保も、フリーアドレスのオフィスで発生しやすい課題の1つです。以前から使用していたロッカーやキャビネットでは私物が入り切らなかったり、すべての従業員が利用できるスペースの確保が難しくなったりする可能性があります。
フリーアドレスを導入する際には、収納スペースについてもあわせて検討しておくことが大切です。各自がデスクの引き出しを利用できなくなる分、代替となる収納スペースを設置しましょう。
フリーアドレスのオフィスで検討しておきたい3つのポイント

フリーアドレスのオフィスでの荷物管理について、事前に検討しておきたいポイントを紹介します。
ポイント1:収納場所の確保
1つめの検討事項は収納場所です。固定席では個々人のデスクに収納していた物品を、どこに収納するのかを具体的に決めておく必要があります。収納スペースを新たに設けるのが理想ですが、難しい場合は空いているスペースを有効活用するなど、代替案を検討しましょう。
必要な収納スペースそのものを節減するのも有効な方法です。ペーパーレス化を推進し、紙ベースの書類を減らすことにより、保管場所をスリム化できます。フリーアドレスのメリットをより効果的に引き出すためにも、オフィス全体のペーパーレス化を検討してみてはいかがでしょうか。
ポイント2:荷物管理のルール
荷物管理に関するルールを定めることも重要なポイントです。共用の物品と私物をそれぞれ収納する場所を明確に決めておきましょう。また、離席時の私物の扱いについてもルールに盛り込む必要があります。各人の判断に委ねるのではなく、会社として統一されたルールを示すことが大切です。
共用物に関しては、使用後は必ず元の場所に戻すことや、長時間使用しない場合は一度返却することなどもルール化しておくことをおすすめします。備品などを探すために時間を費やしていると、生産性の低下を招きかねません。共用物がいつの間にか私物化されてしまうといった事態が生じないよう、定期的に物品の数や状態の点検日を設けるのが得策です。
ポイント3:ルールの周知
荷物管理に関するルールを定めたら、社内にルールを周知することも重要です。ルールを守らない従業員が増えるにつれて、いずれルールそのものが形骸化してしまうおそれがあります。社員説明会などを開催し、ルールを決めた理由や背景とあわせて周知徹底を図るのが得策です。
また、定期的にルールをリマインドし、きちんと守られているかチェックすることも大切です。フリーアドレスの運用開始後、ルールが曖昧な部分や実態に合わない場面が出てくる可能性があります。必要に応じてルールを見直し、改定した際には具体的な変更箇所と変更後のルールを再度周知しましょう。
おすすめの収納方法4選

フリーアドレスのオフィスに取り入れたい、おすすめの収納方法を紹介します。
1. パーソナルロッカーの設置
パーソナルロッカーとは、私物をはじめ書類や物品などを収納する個人用のロッカーのことです。鍵やダイヤルで施錠できるタイプのものを導入すれば、セキュリティ面の懸念を解消できます。煩雑な鍵の管理や鍵の紛失を防ぎたい場合には、鍵が不要なダイヤル式のタイプを採用するとよいでしょう。
パーソナルロッカーは、必ずしも各人専用のものを人数分用意する必要はありません。例えば、1Dayロッカーのように必要な日・時間帯のみ一時的に利用できる仕組みにすることで、パーソナルロッカーの機能をより手軽に導入できます。
2. 共用備品の収納庫
共用備品については、専用の収納庫を設けるとよいでしょう。収納庫で備品を一括管理することで、効率的に管理しやすくなります。備品を利用する従業員としても、保管場所が明確になる点がメリットです。
共用備品は「使ったら必ず元の場所に戻す」「パーソナルロッカーには入れない」の2点をルールとして定めておくことをおすすめします。共用備品を私物とともに保管する従業員が増えていくと、備品がどこに保管されているのか不明確になりかねません。収納庫の備品数を定期的に点検し、見当たらないものがあれば誰が使っているのかを明確にすることが大切です。
また、共用備品の「持ち出し管理シート」を作成し、誰がいつ借りたのか、いつ返却したのかを管理する方法もおすすめです。備品の使用頻度や数量によっては、こうした運用方法を検討してみるのも1つの考え方でしょう。
3. バッグハンガーの活用
フリーアドレスのオフィスでは、各従業員のバッグやブリーフケースの置き場所がまちまちになりがちです。バッグの大きさや形状によっては、パーソナルロッカーに収納できない可能性があります。デスク下やチェアに装着できるタイプのバッグハンガーや、カバンフックの活用がおすすめです。
バッグがデスク上や床に直接置かれていると見た目がよくないだけでなく、オフィスの利便性を低下させる原因にもなり得ます。デスクが狭くなったり、オフィスの動線を妨げたりするなど、従業員が不満やストレスを抱える要因となりがちです。バッグハンガーを活用して、各自のバッグをすっきりと収納できるようにしましょう。
4. 社内バッグの配布
社内で席を移動する際には、業務関係の物品や私物を収められる持ち運び用のバッグがあると便利です。デスク上に物を放置しないルールを定める際には、社内バッグの配布もあわせて検討しましょう。
パーソナルロッカーを設ける場合には、ロッカーに収まるサイズのバッグを選ぶのがおすすめです。退勤時には社内バッグに書類や物品を入れ、そのままロッカーに収納することで、携帯性と収納性を兼ね備えたツールとして活用できます。
荷物の管理方法を確立してフリーアドレスをより快適な環境に

フリーアドレスのオフィスには多くのメリットがある反面、荷物管理が煩雑になると従業員がストレスを抱える原因となりがちです。荷物の管理方法を確立し、ルールとして周知を図ることにより、快適なオフィス環境を整えられるでしょう。今回紹介した荷物管理のポイントやおすすめの収納方法を参考に、生産性向上につながるオフィスづくりを目指してください。
コニカミノルタジャパンでは、書類のスマートな管理を実現するドキュメントソリューションを提供しています。また、自社オフィスにおいてもフリーアドレスを導入しており、オフィス見学ツアーにて実際のオフィスをご覧いただくことも可能です。収納方法をはじめ、社員のアイデアから生まれたコミュニケーション活性化の工夫などを体感していただけます。フリーアドレスの導入を検討している事業者様は、ぜひコニカミノルタジャパンにご相談ください。
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