新型コロナウイルス感染拡大の影響で、多くの企業でテレワークの導入が進み、オフィスでの働き方は大きく変化しています。働き方が変われば、オフィスでの「働きやすさの定義」も変わってくるため、現在の働き方に合わせたオフィス環境の構築が欠かせません。特に重要となるのが、社内インフラの整備です。テレワークが進んだことにより、オフィススペースの有効活用を目的にフリーアドレスを導入する企業が増えました。しかし、いつでもどこでも快適に働ける社内インフラが整備されなければ、フリーアドレスは成立しません。本記事では、新たな働き方に対応するための社内インフラについて、快適な働き方を実現するポイントをお伝えします。
目次
社内インフラとフリーアドレスの関係性

テレワークの普及により、社員全員がオフィスに出社するのではなく、目的に応じてオフィスと自宅もしくはサテライトオフィスを使い分ける働き方へ変わりつつあります。オフィスに常時出社している人数が減少すれば、これまでと同じレイアウトでは非効率な部分も出てくるため、新たなレイアウトを模索している企業も多いのではないでしょうか?
出社人数の減少によるオフィススペースの無駄を防ぐ施策のなかでも、多くの企業で導入が進んでいるのがフリーアドレス制です。固定席をなくすことでオフィススペースを有効活用しながら、業務効率化や他部署の社員とのコミュニケーション活性化を実現する施策として注目されています。
しかし、フリーアドレスはこれまでのオフィスでの働き方を大きく変える必要があるため、安易に導入することはおすすめできません。特に、社内インフラの整備を十分に考慮しなかった場合は、失敗に終わる可能性が高まります。
社内インフラの整備とフリーアドレス実現の関係性を考える前に、まず、社内インフラとは何を指すのかをあらためて理解しておきましょう。
社内インフラとは
インフラとは、基盤になるものを指す言葉です。たとえば上下水道や道路、鉄道、通信施設、発電所などのほか、病院、学校、福祉施設など、生活や産業の基盤となる施設がその代表例です。
社内インフラは、企業がビジネスを行うための基盤ということになります。具体的には電気、水道、ガスはもちろんのこと、ITインフラとよばれるパソコンやサーバー、データベースなどのほか、電話、LANやWi-Fiなど通信にかかわる設備を含みます。本記事で社内インフラは、ITインフラと電源を示しています。
社内インフラの整備がフリーアドレス実現に欠かせない理由
フリーアドレスは、その日の業務内容によって席を移動するため、業務に使うパソコンもデスクトップ型ではなく持ち運びがしやすいノートパソコンが基本です。しかし、座る席によって電源タップの数が少ないスペースがあると、不便だとして敬遠されてしまうでしょう。
オフィススペースの有効活用がフリーアドレスの目的のひとつなのに、社内インフラ(ITインフラ、電源)の整備ができていないと使われないスペースが生まれ、当初の目的を果たせなくなります。
つまり、フリーアドレスの導入を成功させるには、IT環境や電源の整備が欠かせないのです。
快適なフリーアドレス実現に向けた社内インフラ構築ポイント

快適なフリーアドレスを実現させるための社内インフラ構築には、いくつかのポイントがあります。具体的には次のとおりです。
フリーアドレスのレイアウト設計前にインフラ整備を行う
フリーアドレスのレイアウト設計を終えたあとで社内インフラの整備をすると、必要な場所に必要な数の電源を用意できなかったり、Wi-Fiが使いにくい場所ができたりする可能性があります。
特に、オフィス移転をきっかけにフリーアドレスの導入を検討している場合、事前にコンセントの場所、口数、無線LANのつながり方などに十分な調査が必要です。
また、フリーアドレスには欠かせないペーパーレス化や業務のクラウド化を進めておくことも重要です。特にペーパーレス化は、ルールづくりも含め、早い段階から計画を立てて進める必要があります。紙の書類が多いと席を固定化せざるをえなくなるため、注意が必要です。
また一度減らした紙はリバウンドするリスクもあります。コニカミノルタでは「保管文書ゼロ化」プロジェクトに取り組み86%削減することに成功しましたが、その過程でリバウンドも経験しました。
紙文書削減の進め方に関してはこちらも参考にご覧ください。
有線LANと無線LANを併用する
無線LANだけに頼ってしまうのも、フリーアドレスが失敗に終わる理由のひとつです。場所によって速度が遅い、つながりにくいなどがあると、業務に支障が出るため使われなくなってしまいます。また、インターネット環境の良好な席に人が集中することになり、席が固定化する要因になります。
快適なフリーアドレスを実現させるには、無線LANだけにするのではなく、有線LANをどこからでも利用できる設備を用意することが重要です。回線が途中で切れてしまうリスクも少なく、安定した速度で業務を行える環境であれば、固定した場所にこだわる必要はなく、フリーアドレスが定着しやすくなるでしょう。
OAフロアの設置も検討する
各テーブルに電源コードや有線LANケーブルを設置するとなると、足元でコード類が絡み合い見栄えが悪くなります。また、コードをひっかけて転んでしまったり、ほこりがたまって火災につながったりなどのリスクも生じます。
そこで、フリーアドレス導入に合わせ、OAフロアの設置も検討します。オフィスの床を二重構造にしてコードやケーブルを収納すれば、足元がすっきりし、転倒や火災リスクの軽減も可能です。
また、ケーブルの存在がデスクの配置に影響をおよぼさなくなるため、レイアウトの自由度も上がり、より快適なフリーアドレスのレイアウトが可能になるでしょう。
モバイルバッテリーの導入を進める
オフィスのどこにいても快適な業務を行うには、電源の確保も欠かせません。しかし、ノートパソコンが基本となるフリーアドレスでは、ミーティングやチームでの作業で一斉に充電を必要とするケースも少なくありません。その際、全員分の電源を用意すれば、コストもかかるうえ、移動の自由度も下がってしまいます。
そこで、おすすめなのがモバイルバッテリーの導入です。見た目にもすっきりするうえ、電源の心配をせずにどこででも作業が可能です。
コニカミノルタのABWオフィスでは、モバイルバッテリーの導入により、次のようにすっきりとした見た目のオフィスを実現しています。
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