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企業が安定して業務を継続する上で、社内インフラの整備・維持管理は必要不可欠です。従業員にとっては、あって当たり前のものなので、普段は意識しないかもしれませんが、構築する担当者にとっては責任重大です。そもそも社内インフラとは何か、どのように構築するものなのか、詳しく紹介していきます。
目次
社内インフラとは
社内インフラは、企業が毎日の事業活動をする上で必要なものを指します。昔から重視されてきましたが、近年は社会情勢の変化により、大きく見直されつつあります。
社内インフラの定義
インフラとは、英語のインフラストラクチャー(Infrastructure)の略語で、日本語では基盤や基本的施設を意味します。社内インフラの場合は、事業活動を支える基礎的なシステムといえるでしょう。代表的なものはサーバーや、勤怠管理システム、セキュリティーシステム、経費精算システムなどが挙げられます。
社内インフラはなぜ必要?
社内インフラは事業活動をするために必要不可欠なもので、どれだけ小規模な企業でも、必ず社内インフラを利用しています。社内インフラ無しで事業を継続できる企業は無い、といっても過言ではありません。たとえば社会的にDX化が進められる中で、パソコンやWeb会議ツールを使っていない企業は少ないのではないでしょうか。
ITインフラの重要性
IT機器やITサービスの業務利用が浸透し、ビジネスの根幹に関わる重要なインフラになっています。とくに近年は、Web 会議システムの普及、セキュリティーソフトの高度化、定型業務の自動化などが進んでおり、ITインフラの構築を通して、社員の働きやすさ向上や、内部コストの圧縮、さらには企業の競争力の向上が図られるようになりました。
社内インフラの構築に必要なもの
整備するべき社内インフラは会社によってさまざまですが、基本的に次の5種類の機器がインフラを構築する上で必要になります。それぞれの役割と、相互の関係性について説明していきます。
パソコン
従業員が社内のITインフラにアクセスする上で、もっとも身近な端末です。従業員それぞれの業務形態によって、パソコンに求められるスペック(処理速度、デザイン、バッテリー容量等)は変わってくるでしょう。パソコンを自社で購入する場合もあれば、リースで借りる場合もあります。コストやメンテナンス・運用管理の面から検討しましょう。
サーバー
サーバーとは、従業員の個別パソコンなどと通信を行い、要求にもとづくサービスを提供するコンピューターのことです。たとえば会社の基幹システムの場合、基幹システムを動かすサーバーがあり、各従業員のパソコンから要求される処理を行って、各パソコンに処理結果を返しています。近年は、セキュリティーや安定性が向上したクラウドサーバーを活用するケースも増えており、会社独自のサーバーを運用する企業は減少する傾向が見られます。
ネットワーク
社内パソコンサーバーと、外部ネットワークをつなぐITインフラを、ネットワークといいます。ネットワークに接続してパソコン作業をすることが当たり前になっている現在、ネットワーク環境は従業員の作業効率に直結します。業務効率を低下させないためにも、快適なネットワーク環境が不可欠でしょう。
ミドルウェア
ミドルウェアとは、OSとアプリケーションの中間的なソフトウェアです。ほとんどのOSは単純な処理しかできず、単体でできることはほとんどありません。一方でアプリケーションは業務上必要なサービスを提供しますが、単体でやろうとするとパソコンへの負荷が過剰になってしまう処理が多くあります。そこでミドルウェアが双方にできないことを一括で受け持つことで、端末上のスムーズな処理を可能にするのです。
ソフトウェア
ソフトウェアとは、コンピューターに対して命令を出すプログラムのことです。たとえばOS・アプリケーション・ミドルウェア・データベースなどが挙げられます。目的に応じて非常に多くのソフトウェアがあり、近年はクラウドソフトウェアのように端末へのインストールが不要なものも増えています。
社内インフラ構築の流れ
社内インフラに必要なものを把握したところで、構築までのステップを説明していきます。
1. インフラ導入計画の立案
何事も目的が大切です。何のために社内インフラの導入をするのか、どのような課題を解決したいのかを明確にしましょう。目的が明確であれば、合理的な判断がしやすくなります。たとえば、「会社独自の基幹システムを構築し、業務品質を高めたい」のであれば、基幹システム用のサーバーの検討が必要となってきます。現状のネットワーク環境が、基幹システムのスムーズな稼働を保証できるのかチェックする必要があるでしょう。
2. インフラ設計
目的を達成するために必要なハードウェアとソフトウェアの種類、規模、稼働要件などを決めていきます。検討を進めるうちに「あれもこれも」と社内インフラの種類や規模を増やしてしまうことがありますが、予算は限られているものです。まずは最低条件を満たすためのコストを算出し、次に予算内で達成できるものを設計しましょう。
3. インフラ構築
必要な社内インフラの設計ができたら、いよいよ構築作業です。必要なハードウェア・ソフトウェアを購入し、事前に定めた稼働要件を満たす形で設定を行います。なんらかのトラブルが発生した場合、サーバーに保管したデータが破損してしまうこともあるので、バックアップをとり、従業員の勤務時間を避ける形で作業を進めることも多いです。
4. 動作確認
社内インフラの構築が一通り済んだら、動作確認をしていきます。小規模な単位から順番に動作確認をしていきましょう。そうすることで、設定ミスの確認漏れを防げます。逆に大きな単位で動作確認すると、確認するシナリオ設定によってはミスを見逃す可能性があり、不具合が出た場合に問題個所の特定に時間がかかります。
5. 運用・保守
社内インフラの構築直後は問題なく稼働していても、ソフトウェアのアップデートや外部ネットワーク環境の変化などによって、ソフトウェア間の通信がうまくいかなくなってしまう場合があります。最悪の場合、悪意ある不正アクセスがあるかもしれません。そうしたリスクを回避するため、アップデートやメンテナンス、不正ログの監視といった運用・保守を行います。
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