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カジュアルワーク・ベースワーク・リフレッシュエリア──余白とメリハリのある空間を
ガラス扉を抜けると、グリーンの床材が印象的な「カジュアルワークエリア」が広がります。

──素敵な空間ですね!どのような点を意識してデザインされたんでしょう?
辻さん:
ここはカジュアルな雰囲気で仕事ができる場所にしようというのがテーマでした。高さの異なる大テーブルのほか、窓側には向かい合って打ち合わせができるハイバックタイプのファミレス席を設け、気軽にさっと打ち合わせや情報共有がしやすいよう工夫しました。奥のハイテーブルはちょうど立った人と目線が近くなるようにしていて、偶発的なコミュニケーションを促すことを意図しています。

柳さん:
その狙い通り、社員同士の会話が増えたのを感じていますよ。通りがけのちょっとした声掛けも自然に生まれていますし、ランチなどにも活用されています。そうした多様なニーズに対応できる場所として、非常に重宝しています。
カジュアルワークエリアの横にあるのが、日々の業務の中心となる「ベースワークエリア」です。

辻さん:
ベースワークエリアは社員の皆さんが日常的な業務を行う場所です。集中して仕事に取り組む場と、気軽な打ち合わせやコミュニケーションが生まれる場を地続きに隣合わせることで、皆さんが目的に応じて場所を選びやすい構成にしました。空間全体としてはつながりを持たせながら、エリアの役割が自然に分かれるようにしています。
そして窓際に位置する「リフレッシュエリア」は、
ランチや休憩など、仕事から少し離れて一息つける場所として設定されています。

辻さん:
名前が表すように気分転換してもらうための場所ですね。21Fに位置する本オフィスは眺望が素敵なので、景色を見ながら休めるエリアにしたくて。什器にはクッション性のある椅子を選定し、長時間座っていても疲れにくいようにしました。ランチタイムや休憩等で利用してもらおうと床材はメンテナンス性の良いビニール素材の床タイルにしつつ、木目調でパントリー感を演出。全体的に心を落ち着かせる色合いや、自然光による視覚的なリフレッシュ効果も意識しています。
──社員の皆さんの反応はいかがですか?
平田さん:
時間をずらして休憩する場合でも気兼ねなく使えるのが良いですね。執務エリアと同一空間にありながら切り替えられる、そのバランスが非常に使いやすいです。リラックスしてお話ししている社員をよく見かけますよ。
ミーティングエリア──“足りない”を解決する設計
旧オフィスで課題のひとつだった会議室不足。
新オフィスでは収容人数や用途を郵船ロジスティクス様と確認しながら、拡充を図りました。
──会議室では、どのような課題解決を意識されましたか?
辻さん:
社員アンケートでも会議室に関する声は多く、優先的に向き合うべきテーマでした。単に数を増やすのではなく、「どう使われるか」まで踏まえて設計しています。例えば、会議室は窓際に配置し、自然光が入る明るい空間にしました。また、吸音パネルやサウンドマスキングを取り入れて、音漏れや会話のしやすさにも配慮しています。さらに、1人用の打ち合わせブースを設けることで、オンライン会議などの用途にも柔軟に対応できるようにしました。

平田さん:
オフィス内で最も広い区画になりますね。名前の通りカフェとして設計していて、コーヒーなどを飲みながら、自由な席で仕事ができるくつろぎの空間です。照明に仕掛けがあり、正午から午後6時にかけて、少しずつシーンが変わっていくんです。 眺望もよく、徐々に空間全体が柔らかく落ち着いた雰囲気になっていくのが心地良いんですよね……。旧オフィスは開けた環境が多かったのですが、オープンな場で話しづらいケースも少なくないですからね。特に機密性の高い話題や集中して議論したい場面ではクローズドな環境が求められていました。そうしたニーズに対して、個室とオープンのバランスをしっかり整えていただけたのは大きいですね。音の課題も含め、実務に即した使いやすさを実感しています。
“ちょうどいい”は、対話の中から生まれる

今回の探検で見えてきたのは、オフィスデザインが単なる見た目の演出ではなく、働く人の声や企業らしさ、未来の働き方をつなぐための手段であるということです。
──実際に完成したオフィスを使ってみて、いかがですか?
小松さん:
結果として、非常に実用性の高いオフィスが実現しました。限られた空間の中で、機能性も、おしゃれさやリクルート面での印象づくりも大切にしたい。いろいろな要望がありましたが、目的に合わせた空間づくりをしていただいたことが、今とても有効に使えている理由だと感じていますよ。
メリハリの効いた、ムダのないオフィスであることを、日々実感しています。改めて、ありがとうございました。
辻さん:
こちらこそ、そのように言っていただけて嬉しいです……!
──辻さんは、これからのオフィスづくりで何が重要になると考えていますか?
辻さん:
これからは個人の働き方やオフィスのあり方がますます多様化していくと思います。
フリーアドレスなどの考え方も広がっていますが、「働き方改革が進みそうだから取り入れる」というように、手法そのものが目的になってしまうと、本来の課題から離れてしまうこともある。
大切なのは、その企業の働き方に合ったオフィスをつくることです。そのためには、事前のアンケートやサーベイを通じて、今の現実と理想のギャップを捉えることが欠かせません。
なぜそのオフィスが必要なのか。どんな働き方を実現するための空間なのか。
そこにきちんと理由づけがあることが、これからのオフィスづくりではますます重要になると思います。
そこを意識した空間デザインを、これからも徹底していきたいですね。

「日経ニューオフィス賞」を受賞したコニカミノルタがデザインしたオフィス事例をまとめた一冊です。最新のトレンドが知りたい!新しいオフィスのアイデアが欲しい場合などにご活用ください。
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