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オフィスで接触感染対策が必要な背景
オフィスも複数人が長時間にわたって滞在します。先に見たクラスター発生場所と共通する要素は多く、常にリスクを意識しなければなりません。
接触感染の危険性
オフィスでのクラスター対策では、特に「接触感染」に留意する必要があります。
「接触感染」とは、ウイルスのような病原体に汚染されたものに触れることで感染する状態を指します。接触感染の感染源となるのは、汗を除いた唾液や分泌物、体液、排せつ物です。
気をつけたいのは、感染者に直接触れること以外に、間接的に触れても感染拡大の恐れがあることです。例えば、ウイルスを保有する人が触れたドアノブやスイッチ、手すりからの感染です。
このとき、ウイルスは皮膚から侵入するわけではなく、ウイルスが付着した手で顔や髪をさわることで、口や鼻からのどの粘膜、目の結膜から体内へと入っていきます。人は無自覚のうちに自分の顔や髪などに触れているものなので、要注意です。
2020年10月に発表されたオーストラリアの研究機関の調査結果では、新型コロナウイルスは紙幣や携帯電話などの表面で28日間生存することが示されました。布のような素材と比較して、ガラススクリーンやプラスチックなど、表面が滑らかな物体に付着した場合には生存期間が長くなったとのことです。
なお、紫外線(UV)でウイルスが死滅することは証明されており、この実験も暗室で行われたものではありますが、ウイルスが好む環境下であれば長期にわたって生存する可能性が指摘されています。オフィスにはプラスチック製品も多く、ウイルスが生き延びる可能性の高い素材が多く使用されています。物の表面を介した感染の可能性については、現時点ではさまざまな意見がありますが、少なくとも感染力のある状態は数時間継続すると見られています。
オフィスで発生する接触感染の例
新型コロナウイルスの生存期間が考えていたよりも長いとすると、それだけ接触感染のリスクも高いことを認識しなければなりません。オフィスでは複数の人間が高頻度で触れる箇所が多数あります。接触感染のリスクが高いと考えられる一般的な例を挙げておきましょう。
- 共用PC
- デスク
- 固定電話、コピー機などの共用機器
- 共用キャビネット
- ドアノブ、各種スイッチ
- トイレ・休憩スペースなどの共用施設
コロナ禍以前は気にも留めていなかった箇所にも、ウイルスが潜んでいる可能性があります。「感染しない」、「感染源とならない」という意識が、これからのオフィスでは重要なポイントとなります。
オフィスで徹底すべき接触感染防止策
オフィスで接触感染を防止するための、具体的な対策例を解説します。
個別でできる基本的な対策
接触感染によるクラスター発生を防止するためには、各個人に対して毎日の行動についての意識徹底を呼びかける必要があります。
- マスクやフェイスシールドで飛沫を防止
無症状での感染の可能性を常に考え、飛沫によるウイルスの感染拡大を防止します。人がそばにいないときでも、物品への飛沫付着の可能性があります。マスクやフェイスシールドを外す際にも、十分な注意が必要です。
- オフィスの設備や器具の消毒、抗菌
ドアノブ、電気のスイッチ、手すり、エレベーターのボタン、ゴミ箱、電話、共有のテーブル・椅子、コピー機など、すべての物品について消毒するルールを策定します。消毒作業は定期的な実施が効果的です。
- ゴミ箱は直接触らない
ゴミ箱には使い終わったマスクや消毒のためのペーパー類が捨てられます。ビニール袋を設置し、処理をするときには手袋着用を義務づけます。
- 正しい手洗いの実施
正しい手洗いの実施方法について、専門家の指導を受ける機会を設けたり手洗い場に掲示をしたりするようにしながら、注意喚起します。
施設管理側の対策
接触感染の機会を低減させるためには、施設そのものへの対策も検討しましょう。例えば、非接触ボタンや自動開閉扉を導入すると、数多くの人が触れざるを得ない箇所を減らすことが可能です。
また、大勢が働く職場には個別の消毒では難しい箇所が多く存在します。その解決策となるのが、オフィス全体の抗菌処理サービスです。その中でも、特に安全性の高いデルフィーノが注目されています。オフィス全体をくまなく抗菌できるデルフィーノを活用すれば、接触感染によるクラスター対策に高い効果が期待できます。
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