BCP対策の現状と課題から最適なオフィス機能・文書管理を解説

BCPプラン

東日本大震災における想定外の甚大な被害とその後の復旧の遅れを教訓として、日本国内の多くの企業はBCP対策(災害などの緊急事態の際にも被害を最小限におさえ、事業を継続できる仕組みを準備しておくこと)に取り組む姿勢を打ち出しました。BCP対策に関する認知度も高まるなか、特に大手企業においては、約8割もの企業がBCPを「策定中」または実際に取り組んでいます。
しかしながら、多くの場合、具体的な取り組み内容は個々の企業のやり方にゆだねられています。また、BCPの策定以降、定期的な見直しが行われておらず、実効性のあるBCP対策を策定しているとは断言できない企業も少なくないのではないでしょうか?BCP対策の策定状況と課題をふまえ、オフィス機能と文書管理の観点からBCP対策について解説します。

BCP対策の策定状況と課題

リスクを抱える人の図

まずは「BCPとは何か?」を解説したうえで、BCP対策の現状と課題について説明します。BCP対策は継続的に実施することが重要であるため、対策ずみの場合であっても課題がないわけではありません。

BCP対策とは?

BCP対策とは、災害や事故などの緊急事態が生じた際にも、企業が事業活動を継続できるようにするための取り組みを指します。緊急事態には大地震や火山の噴火、感染症の大流行などの自然災害、テロや原発事故などの外的要因、不祥事や異物混入などの内的要因があります。BCP対策を機能させるには、起こりうるあらゆるリスクを想定して対策を検討する必要があるのです。

BCP対策の現状

2018年3月に内閣府が発表した「企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」によると、大手企業の64.0%、中小企業の31.8%がBCP対策を策定済と回答しています。内閣府は、2020年までに「大企業はほぼ100%、中小企業では50%」を目標として掲げています。

BCP対策の課題

東日本大震災以降、BCP対策の重要性が指摘されました。特に大手企業については、積極的にBCP対策の策定が進められましたが、BCP対策については課題もあります。
BCP対策では、継続的に運用の見直しを図る必要があります。策定ずみとはいっても、社内体制の変化や時勢にあわせて更新がされていなければ実効性があるとはいえません。2017年度に内閣府が実施した熊本大震災後の企業アンケートでも、「継続的なBCPの見直し」を課題として挙げる回答が多数ありました。起こりうるリスクの変化や技術開発などをふまえてその都度BCPの見直しを図り、実効性のある対策を検討していくことが重要です。
災害に見舞われてから回復までの日数が短い企業は、市場からの信頼を得られます。ネガティブな面だけではなく、BCP対策のプラス面の効果についても把握し、積極的に取り組んでいくことがポイントです。

オフィス機能とスタッフの安全に関するBCP対策

色々なリスクを解決していく

BCP対策に強いテナント物件を選んだり、オフィスの運用方法・働き方について検討したりすることで、事業の継続性や従業員の安全性を確保する、という考え方があります。ここでは、オフィスの選び方や働き方に関するBCP対策について解説します。

BCP対策に強いオフィスを選ぶ5つのポイント

BCP対策を考える際には、オフィスとして使用するテナントビルの機能やサービス・使い方も重要な要素になります。BCP対策を考える際にチェックしたいポイントは以下の5つです。

耐震性能

従業員の生命・安全を守るためにまず重要なのは、ビルの耐震性です。特に1981年6月よりも前に着工したビルは「震度5程度の地震に耐えられること」という旧耐震基準で建てられているため注意が必要です。新基準では「震度6~7程度の地震で倒壊しないこと」と定められているため、耐震補強工事が行われているか否かの客観的データの確認が不可欠となります。

防災対策

次に重要なのは、災害時の帰宅困難者を想定した備蓄がテナントビル側で用意されていることです。備蓄量の目安として、「在館人口」+「一般帰宅困難者(想定)」の 1日分の水・食料が確保されている状態が望ましいといえます。また、災害時にもトイレが利用できるよう洗浄用水が備蓄されていれば、より安心感が高まります。

非常用電源

非常用電源は、停電時に何時間の電力供給が可能であるかが判断基準になります。

地盤や周辺環境

地盤の強さや周辺環境によって、液状化や地盤沈下、川の氾濫などの災害や火事などの二次災害のリスクが高まります。また、災害時の緊急避難場所へのアクセスについても確認しておかなければなりません。自治体が発行するハザードマップのような情報を確認しましょう。

オフィスレイアウト

オフィスレイアウトについては、十分なスペースを有することや、スムーズに避難できる経路が確保できることがポイントです。また、震災を想定してオフィス家具や機器などに転倒防止対策を実施できるかどうかも重要です。

参考記事

本社の罹災を想定した対策

大規模な災害により本社がその機能を失った場合でも、被害を最小限におさえながら事業を継続できるようにするための対策も必要です。

本社と離れた拠点での対策

BCP対策本部を本社と地理的に離れた支店にも設置し、財務・経理・人事・総務などの企業の基幹部門を担う人員や設備を確保することにより、本社機能を維持することが可能です。

サテライトオフィスの活用

災害により長期間従業員の通勤が困難になった場合でも、本社や支社以外のビルを「サテライトオフィス」として活用することができれば、事業を維持・継続することが可能です。

OEMやアウトソーシング・在宅勤務制度の活用

事業の一部をアウトソーシングで他企業に依頼したり、在宅勤務制度を活用したりすることも、事務所が大規模な損傷を受けた場合のBCP対策となります。
以下の記事で、実際の事例をもとにオフィスの地震対策について解説しているので、ぜひ参考にしてください。
熊本地震の実体験から学ぶ、オフィスの地震対策として取り組んでおくべきこと

文書やデータ管理に関するBCP対策とは

データ管理の図

文書やデータ管理におけるBCP対策としては、電子化へのシフトが挙げられます。しかし、電子媒体だけに依存することには大きなリスクが隠れています。大切なのは、紙・電子・マイクロフィルムの各媒体の特性をうまく活用し、重要なデータや書類については、消失しても復旧できる体制を整えておくことです。ここでは、文書やデータ管理における紙・電子・マイクロフィルムの特徴とリスクについて紹介したのち、最適な管理方法について解説します。

紙媒体の特徴とリスク

<特徴>

  • 人間の知覚によって見られる
  • 現在もビジネス現場で主流として用いられることが多い
  • 保存状態がよければ長期保存が可能

<リスク>

  • バックアップや分散管理が難しい
  • その場に行かなければデータを確認できない
  • 保管場所が被害にあった場合、消失してしまうリスクが高い

電子媒体の特徴とリスク

<特徴>

  • 情報の複製やバックアップ・分散管理がしやすい
  • 遠隔地でも情報の閲覧や使用が可能
  • 検索性の向上や省スペース化など業務効率化のメリットがある

<リスク>

  • 人間の知覚だけでは情報を見られない(PCやタブレットなどのデバイスが必要)
  • ネットワークや電気設備が被害を受けた場合、データを使用できなくなる可能性がある
  • データの保存期間は短め(メディアや読み取りデバイスの寿命などに依存する)

マイクロフィルムの特徴とリスク

<特徴>

  • (拡大すれば)人間の知覚によって見られる
  • 適切に保存すれば長期保存が可能
  • 縮小するので省スペース性に優れている

<リスク>

  • 保存が難しく、定期的なメンテナンスが必要
  • 活用(検索・閲覧)に手間がかかる
  • 全体的には電子化へ移行する流れがある

分散管理の重要性

以上のように、紙媒体・電子媒体・マイクロフィォルムにはそれぞれ強みとリスクがあります。状況に応じてそれぞれの長所を生かしながら組み合わせて活用し、想定されるリスクが生じた場合にも、データの破損や消失が生じないよう対策を施すことが重要です。法定文書や知財文書・顧客情報など書面の内容によっては複数の媒体でデータを管理して、速やかに復旧できるように管理することが重要です。しましょう。

状況に応じたBCP対策と定期的な見直しが大切

多くの企業がBCP対策に取り組んでいるものの、継続的なBCP対策の見直しが行われていない企業が多いなど、顕在化していない問題は少なくありません。実効性のあるBCP対策を策定するためには、内閣府発行のガイドラインに沿う内容とすることはもちろんですが、最新のリスクや技術をふまえたBCP対策を策定することが大切です。ここで説明したようなオフィスの選び方やデータの適切な保存方法を参考に、継続的なBCP対策について検討してみてはいかがでしょうか。

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