目次
フリーアドレスのレイアウト例
フリーアドレスのレイアウトには、主に次の5種類があります。
・対向型
・同向型
・背面型
・ブース型
・ベンゼン型
それぞれの特徴やメリット・デメリットを押さえておきましょう。
対向型
【特徴】
固定席によく見られる「島型」レイアウトに近い形式です。デスクが向かい合っているため、従業員は両隣や向かい合った同僚と気軽に会話を交わせます。
【メリット】
チームの連携を強化したり、コミュニケーションを活性化させたりする効果があります。グループアドレスを採用する場合、現状の座席レイアウトを生かしやすいこともメリットの1つです。
【デメリット】
会話を交わしやすい範囲の従業員が限られる点はデメリットといえます。とくに向かい合って座る従業員との間にはデスクを2台分挟むことになるため、やや距離を感じがちです。
同向型
【特徴】
全員が同じ方向を向いて座るレイアウトです。来訪者への対応が必要な支店などでよく採用されています。
【メリット】
前方の従業員は全員背を向けて座ることになるため、前方座席からの視線を気にすることなく業務に集中できます。作業効率を高めやすい点がメリットです。
【デメリット】
前後に座った従業員と話す場合には、前方側の従業員が振り返る必要があります。コミュニケーションを自在に交わせるレイアウトとは言いがたい点がデメリットです。
背面型
【特徴】
お互いに背中合わせに座るレイアウトです。左右の座席との間にパーテーションなどを設置すれば、後述するブース型に近い集中スペースを設けられます。
【メリット】
お互いに視線を気にすることなく作業に集中できる点が大きなメリットです。集中力が求められる業務の場合、作業効率を高める効果が期待できます。
【デメリット】
一人の空間をつくりやすい反面、周囲とのコミュニケーションが図りにくい点がデメリットです。チーム内のコミュニケーションを活性化させたい場合には、他のレイアウトを選ぶほうが得策でしょう。
ブース型
【特徴】
数人が座れる長椅子やソファとテーブルを組み合わせたスタイルが一般的です。ファミレス席とも呼ばれます。
【メリット】
少人数が同時に着席できるため、柔軟な活用方法に対応できる点がメリットです。執務スペースとして利用するほか、簡易的なミーティングや来客対応にも利用可能です。
【デメリット】
同席した従業員とは会話を交わしやすいものの、別の席の従業員とはコミュニケーションが取りにくい傾向があります。部署や部門を超えたコミュニケーションを重視する場合には、全席をブース席にしないほうが得策です。
ベンゼン型
【特徴】
六角形のベンゼンを基本形とするデスクを組み合わせ、複数のユニットを点在させるレイアウトです。ユニット同士は背を向けて座ることになるため、背面型に近いレイアウトといえます。
【メリット】
真向かいに人が座ることがないため、作業に集中しやすい点がメリットです。また、ユニット内で会話を交わすのも容易であることから、コミュニケーションの活性化にも寄与します。
【デメリット】
ユニットを超えてコミュニケーションを図るのはやや困難です。部門やチームを超えたコミュニケーションの活性化がフリーアドレス導入の目的であれば、他のレイアウトを検討したほうがよい場合もあるでしょう。
フリーアドレスで取り入れたい機能の例
フリーアドレスレイアウトには、通常の座席以外にさまざまな機能を備えた席を設置することも可能です。フリーアドレスで取り入れたい機能の例を紹介します。
カウンター席
カウンター席を併設することにより、カジュアルな会話を交わしやすい雰囲気になります。簡単な打ち合わせなどに利用できるほか、リフレッシュスペースとしての利用も可能です。壁際のわずかなスペースに設置できるため、スペースの有効利用にもつながります。
ファミレス席
ファミレスのようにソファとテーブルを組み合わせ、数名が向かい合って座れるようにした席を指します。自由席と会議室の中間に位置する座席として、簡易的な打ち合わせに活用可能です。このほか、カジュアルな雰囲気でリラックスして仕事に取り組めるといったメリットもあります。
集中ブース席
周囲の音や視線を遮る個室型・半個室型のブース席です。個室型の中には、防音機能を備えたものもあります。近年増加しているオンライン会議などの際に、周囲の騒音を気にすることなく話せる点がメリットです。また、集中スペースとして活用することにより、業務効率や生産性を高める効果も期待できます。