「保管文書ゼロ化プロジェクト」の担当者に聞いてみた!紙文書削減のプロジェクトを成功させるポイント


【テレワーク導入・オフィス移転の前に】
プロが教える!紙文書削減の進め方のコツ

オフィスに紙があふれスペースがなく、捨てたいのだけど何から手を付けたらよいかわからない。そんなお悩みにこの1冊。紙削減のやり方から効果測定までプロの技をお伝えします。

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紙文書削減マニュアルイメージ

こんにちは!プロモーション担当Esakiです。

コニカミノルタジャパンでは、2015年にオフィスの中の紙文書を削減する「保管文書ゼロ化プロジェクト」を開始し、全国の支店支社を含めて約88%の紙文書削減に成功しています。オフィス内の紙文書を削減したいと悩む総務担当者の方は多いですが、実際に本格的に実施するとなると協力体制の構築や、削減活動のモチベーションの維持など言葉以上に難しいものです。そこで今回は、コニカミノルタジャパンで実際に「保管文書ゼロ化プロジェクト」を推進したメンバーに当時のプロジェクトを具体的にどう進めたのかや進める上でのコツなどをインタビューしました。

「紙文書ゼロ化」とは?コニカミノルタの紙文書削減プロジェクト

まずは、コニカミノルタジャパンが取り組んだ「保管文書ゼロ化」のプロジェクトについて少しご紹介します。

「紙に縛られた働き方からの脱却を目指して」取組を開始

コニカミノルタジャパンでは、2013年から取り組む働き方改革で、「いつでもどこでも働ける環境づくり」を目指しています。当時、本社のオフィス移転を行う中でフリーアドレスやテレワークも検討していましたが、契約書や稟議書などの紙の近くで働かなければならないような、「紙に縛られた働き方」がこれらの阻害要因になっていることに気づきました。これを脱却するために「保管文書ゼロ化」の取り組みが始まりました。

紙を減らすのと同時に紙を増やさない仕組みづくり、紙を用いない運用が必要

オフィス移転時に、本社で所有していた紙文書の60%を削減しましたが1年後に25%リバウンドしてしまっていました。この失敗から本社を含めた全社を対象とした「紙文書ゼロ化」の活動では、文書の取扱いのガイドラインの見直しや稟議システムなどのシステムの導入など、紙を増やさない仕組みづくりも合わせて取り組みを行いました。

コニカミノルタの紙文書削減プロジェクトの詳細は以下の記事をご覧ください。
>>3つの視点で働き方改革!「紙に縛られない働き方」を目指したコニカミノルタの2年間の紙文書削減プロジェクト<前篇>

フリーアドレスやテレワークが取組可能な環境に

プロジェクトの成果は様々ありますが、オフィスとしては本社オフィスの移転前後で延べ床面積が移転前の82%となりコスト削減につながっています。また、働き方としても、営業の直行直帰が定着したことや、フリーアドレスやテレワークを全社的に取り組むことができています。

推進担当だからわかる、紙文書削減の推進ポイント

「保管文書ゼロ化」では、紙の削減と紙を生まない仕組みづくりを合わせて行いましたが、最初の一歩は「現在保有する文書の正確な現状把握」です。このために本来オフィスになくてよい不要な紙文書を削減することが必要となります。今回は特にこの取組の1stフェーズにあたる「削減のプロジェクト」に焦点を当てて、当時のゼロ化プロジェクトの担当である、コニカミノルタジャパン株式会社 ドキュメントグループの平山義一さんに苦労したポイントなどをインタビューしました。

Q「保管文書ゼロ化プロジェクト」自体はどのような体制で進めたのでしょうか?

体制としては、本社でPRJ全体の取りまとめをする「ゼロ化PRJチーム」が私も含めて4名。また、約3000名の全国の従業員が対象でしたので、各支店支社の業務部門長にそれぞれの支店の活動を旗振りして頂いていました。さらにその下に各グループの担当がいて、メンバーに実際のアクションを呼びかけるといった形です。体制の作り方は、会社の規模や業務の分かれ方によって適切な形は様々ありますが、業務が分かれている単位で1人ずつ設定すると進めやすいのではと考えています。当社ではグループ単位で業務が分かれていましたので、グループに1人担当を置いていました。人数で考えるのであれば、多くて20-30名に1人から2人くらいが目安かと思います。

Q プロジェクトがどのように進んでいったのか教えてください。

プロジェクト全体としては、2015年の4月にキックオフをして、2017年の3月に運用を総務部門に引き継ぎさせて頂いていますので、約2年間の取り組みとなりました。取組の流れは以下の通りですが、実際の削減活動は約2か月間くらいです。キックオフ時に当時の社長がこのプロジェクトに対する強い思いを社員に伝えていたので、スモールスタートという形ではなく、最初から全国展開を見据えて進めることができました。
▼プロジェクト詳細▼
2015年4月~9月:キックオフ、現在の紙文書を調査(全国を行脚しました。)分析、計画立案
2015年10月~2016年3月:文書管理規程の見直し、システム検討
2016年4月~7月:全国説明会、削減活動
2016年8月~:結果の取りまとめ、報告

Q紙削減のプロジェクト進行において、一番苦労したことは何でしょうか。

やはり、「捨てる」という活動は後ろ向きになりやすいですし、普段の業務もありますので、社員のみなさんへの活動への理解を呼びかけることや、前向きに取り組んでいただくように意識を変えていただくことがとても難しかったです。特に気にかけていたのは、地方の支店などは本社から物理的に遠いので、メッセージも伝わりにくいのではと思っていました。なので背景などを丁寧に説明することを心掛けていたのですが、その効果なのかみなさんとても前向きに取り組んでいただけた印象でした。

Qそういった課題を解決した方法はなんでしょうか?

やはり、一番大きいのは「会社全体の方針であること」をお伝えできたことだと思います。そのためにトップメッセージというのは重要なのですが、当社で取り組みをしたときはゼロ化をする「背景」やその後の「働き方の未来」が明確に示されていたので、実際の作業内容だけではなく、その先に見据えるものを伝えることができていました。

Q 今、削減後思い描いていた働き方が実現できていると思いますか?

もちろん課題はいくつかありますが、その時に思い描いていた働き方は実現できていることが多いと思います。特に、本社は同時にオフィスデザインも刷新していますし、各支店もどんどんオフィスが新しくなってきています。紙削減は、削減した後に紙を生み出さないしくみにしていくことが重要なので、オフィスが変わることで意識を変えるきっかけにすることができて、紙削減の活動が維持しやすいのだと思います。そうしてきれいな環境になることでESも上がってきますよね。

Q これから取り組むという企業はまず何から進めるべきですか?

まずは、「紙文書削減後のビジョン」を明確にすることだと思います。あくまで紙文書の削減は手段ですので、そのあとに実現したい働き方、オフィス環境などを意識することがうまくいくポイントになります。その際にトップからきちんとメッセージの発信があるとその後の活動の道しるべになってくれると思います。

Q紙削減のプロジェクトをうまく進めるうえでのコツやポイントはありますか?

地味な話ですが、「段取り」はかなり大事だと思います。例えば、現在の紙文書の量を把握するところで、調査に漏れがあると手戻りが起こってしまうとプロジェクトの進行が遅れてしまうことになります。先ほどお話した通り、「捨てる」ことは後ろ向きに捉えられることが多い活動となるので、なるべくスマートに最小限の手間で進めていくことが大事です。このあたりは、自社で洗い出しが難しい場合には、プロに頼って頂くのも一つの手だと思います。私も様々なお客様の文書削減をお手伝いしていますが、外部のメンバーがプロジェクトにいることで効率的に進めることができますし、活動が引き締まるという声もよくお伺いします。また、「捨てること」というのはとても勇気のいることですが、企業の文書管理ルールから考えると「捨てることもルール」になっています。そのことをみなさんの意識の中で見直してもらうことも重要かと思っています。

前向きに「紙を捨てる」ことができる環境づくりを

全社的に取り組むことで、大きな成果の出る「紙文書の削減」。1人1人のキャビネットの中にまで影響が及ぶことを鑑みると、捨てやすい環境づくりを行うことがプロジェクトをうまく進めるためのポイントとなります。紙文書の削減は、オフィス環境の改善はもちろん働き方を変えることにも重要な活動となります。ぜひ、社内の紙文書の把握から進めてみてはいかがでしょうか。コニカミノルタでは、毎日オフィスツアーを開催しております。自社での経験談を中心にご紹介させていただいていておりますので、ご興味のある方は是非ご参加ください。

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