オフィスレイアウトを変更する際の流れと費用の目安・成功させるポイントまとめ


2024.09.10

オフィスレイアウト変更を成功させるポイント

オフィスのレイアウト変更における最大の特徴は、前のオフィスと比較され続けるという点です。従業員の多くから「前の方が働きやすかった」と言われ続けるのは望ましくないはずです。そうならないために、押さえるべきポイントを説明します。

ポイント1:従業員の意見をヒアリングする

オフィスのレイアウト変更に求める成果は何でしょうか。会社によってさまざまな目的がありますが、「勤務環境の改善による従業員の生産性向上」は共通しているはずです。従業員が働きやすい環境を整備するならば、当事者からヒアリングすることが一番の近道でしょう。アンケートなどでヒアリングを行い、今のオフィスに対する不満、追加して欲しい機能、改善して欲しい要素など、現場の意見を把握しましょう。

ポイント2:社内ルールの見直しも同時に行う

近年のテレワーク制度やWeb会議ツールの普及は、オフィスのレイアウトに大きな影響を及ぼしています。たとえば、オフィスの出勤人数の減少に合わせて、デスク数を減らすケースです。そうした企業は、固定席を無くしてフリーアドレス制度を導入する傾向が見られます。フリーアドレスになると紙媒体の資料を保管しにくくなるので、書類棚の増設や電子化を進めるために、スキャン機能付き複合機を増やすなどの対策が必要になるかもしれません。人事制度や勤務規則など、社内ルールや人事制度も同時に見直すことも大切です。

ポイント3:オフィス家具は中古品やリースも視野に入れる

オフィス家具をすべて新品でそろえようとすれば、コストも大きくなります。必要に応じて中古品やリースによる調達も視野に入れることで、コストを抑えられるでしょう。近年は中古のオフィス家具を専門に取り扱う業者もおり、新品に近いものを幅広く調達することも可能です。ただし中古品は、寸法や外見で希望通りのものが手に入るとは限りません。新品で調達する家具と、中古調達でも構わない家具を整理しておくと、検討を進めやすくなります。

ポイント4:活用できる補助金・助成金をチェックする

場合によっては、活用できる補助金があるかもしれません。たとえば「ものづくり補助金」は、生産性向上に資する設備投資を対象に、2分の1から3分の2が補助されます(第17次締切分:2024年1月時点 )。「事業再構築補助金」は、業態転換に合わせて必要となる経費を対象に、2分の1から4分の3の補助を受けられます(第11回:2023年9月時点 )。「IT補助金」は、ITツールの導入にかかる経費を対象に、最大5分の4が補助されます。ソフトウェアだけでなく、PCやタブレットなどのハードウェアも要件を満たせば適用されます(2024年枠:2023年12月時点 )。

ポイント5:コンセプトに合った業者を選定する

業者にも得意・不得意があります。自社が求めるコンセプトや機能要件を実現できる能力や実績があるのか、事前にチェックしましょう。業者のHPに掲載されているケーススタディなどの事例集を参考にしたり、業者に事例の提示を求めたりすることをおすすめします。業態や企業ポリシーによっては、高度な通信環境やセキュリティ環境の整備が求められる場合もあり、専門性の高い業者である必要性が出てくるかもしれません。

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オフィスレイアウト変更時の注意点

ここからは、オフィスレイアウトの変更にあたって担当者が押さえておきたい注意点として、2つのポイントを紹介します。

面積と寸法

1人の社員が業務を行うために必要な面積は、少なくとも2~3坪だとされています。たとえば、社員10人の小規模オフィスであれば、最低20坪の業務スペースを確保することになる計算です。デスクや書類棚の効率的な配置を考えながら、無理なく業務が行える面積の確保が必要になるでしょう。
また、動線を想定することも大切です。なかでも人が行き来する通路の寸法を把握しておきましょう。通路の幅が1,000mあれば、1人が待機することですれ違うことができ、1,400mm~1,600mmあれば無理なく2人がすれ違うことができる寸法です。

遵守すべき法令

火事や災害時に命を守り被害を最小限に抑えたり、従業員の健康を守ったりするために、消防法や建築基準法、労働安全衛生法といった法律で、オフィスに必要な条件が定められています。レイアウト変更が、法令やガイドラインから外れないように注意しましょう。
消防法では、消火・警報・避難設備の設置が義務づけられており(すべての建物に義務づけられてはおりません)、排煙設備が必要なエリアも決まっています。
建築基準法では、避難経路として確保すべき通路の幅を定めているので、デスクなどの配置を決める前に考えておくとよいでしょう。
労働安全衛生法では令和3年に労働安全衛生基準が改正されており、照明の照度や、空気測定の方法などが定められました。

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まとめ:オフィスレイアウト変更のポイントを押さえて的確に進めよう

オフィスのレイアウト変更は、流れとポイントをしっかり押さえておけば、従業員が働きやすく長く愛されるオフィスを作れます。目的やコンセプトを明確にして、効果的な設計と計画、業者の選定をしてみましょう。コニカミノルタジャパンでは、「オフィス改善で成果を出すためのKPI設定・効果測定ガイド」を公開しています。具体例も盛り込んでおり、イメージしやすいものとなっていますので、気になる事業者様はぜひコニカミノルタジャパンにご相談ください。


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