目次
フリーアドレス導入の失敗を回避するには?
次に、フリーアドレス導入失敗を回避する方法を解説します。
目的をはっきりさせ柔軟に対応する
フリーアドレス自体が目的化してしまうと、結果的に現場に混乱が生じたり、コストが高くついたりするなどのデメリットが生じる可能性があります。コミュニケーションの活性化や業務改善といった実現すべき目標を明確にし、場合によってはゆるやかに導入をすすめながら現実的な対応をしていきましょう。
座席数やレイアウトは事前に綿密に検証する
フリーアドレス導入後にデスク数の不足や非効率が生じてしまわないように、オフィスを設計する際には細心の注意を払いましょう。
適切な座席数やレイアウトは、各企業のめざす働き方や業務特性、オフィスへの考え方などによって異なります。座席率やその他どのようなスペースを設置したいのかなど、フリーアドレスの実績がある業者に相談しながらレイアウトを決めていく形がおすすめです。例えばコニカミノルタでは、社員の方への働き方に関するアンケートやお客様のオフィス環境の調査、ペルソナの作成などを通じて明確化した在席率や各社員のオフィスでの過ごし方に合わせてレイアウトをご提案しています。
継続的な検証作業を行う
フリーアドレスは導入して終わりではなく、費用対効果や従業員の満足度など継続的な検証が必須です。導入後には、アンケートや振り返りを定期的に実施します。業務効率や生産性の改善が見られているかどうかをチェックし、さらなる改善を図っていくようにしましょう。
ツールやソフトウェア(文書管理のデジタル化など)の活用
ハード面だけでなく、ソフト面での改善を視野に入れる必要もあります。たとえば、保存データを紙媒体から電子媒体に変更する、FAXでの書面送付をメールに変更する、電子署名に対応するなど、さまざまな手法を用いてデジタル化を推進していくことが求められます。
理念の共有を徹底する
フリーアドレスの環境を整えるのは企業側の役割ですが、実際に活用していくのは従業員一人ひとりです。そのため、理念の共有は欠かせません。ルールを細かく設定して、実務レベルでフリーアドレスの効果が生かせるようにしていきましょう。
継続的な啓蒙活用や管理職への意識づけなどを根気強く行っていく姿勢も重要です。
まとめ
コストの削減や業務改善のためにフリーアドレスの導入を検討したものの、「導入の仕方がわからない」「以前、導入しようとして失敗してしまった」といった課題を抱えている企業は少なくありません。こうした課題を克服するひとつの方法は、導入失敗の事例を知り、失敗を避けるための手法を学ぶことです。
今回紹介した失敗例は多くの企業で実際によく起こっていること。フリーアドレス導入を考えている企業には非常に参考になる内容ではないでしょうか。