オフィス移転をスムーズに進めるために必要な手続きとは


ビジネス環境が目まぐるしく変化する現代社会。その変化にあわせて進化できない企業には、厳しい現実が待ち受けているかもしれません。会社がビジネス環境にあわせて変化するためには、会社組織や活動拠点なども柔軟に変えていく必要があります。そのような場合に、オフィス移転が必要になることもあるでしょう。今回は、オフィスの移転を進める際に必要な手続きについて解説します。

オフィス移転の必要性や作業

一般的に、オフィスの管理は総務部の担当となります。しかし経営者や経営層が、「オフィスを移転する!」と決めてしまうと、それに応える行動をすぐに起こさなければなりません。そのためにも、日頃からオフィスの移転についてシミュレーションしておくことはとても重要です。

オフィス移転の必要性が発生する場合

では一体、オフィス移転が必要となるのはどのような場合なのでしょうか。具体的には、次のような理由が挙げられます。

  • オフィスが手狭になった、あるいはオフィスを縮小するため
  • オーナーが変わったことによる家賃などの変化によるもの
  • 国や自治体の政策の影響によるもの(現在のオフィスが再開発エリアになったなど)
  • 戦略的なブランディングのため(工業エリアからオフィスエリアへの移転や、都下から都心のターミナル駅近辺への移転など)
  • 募集人材の変化や人員の拡大のため(より採用しやすいエリアへの移転など)

このように、移転が必要になる理由はさまざまです。そして、いつなんどきその必要性が発生するかもわかりません。つまり、いつでも行動できるようにしておくことが大切というわけです。

オフィス移転で必要となる作業や費用

それでは、オフィス移転で具体的に必要になる作業の大まかな流れを、順を追って見てみましょう。

  • 物件探し:地理的な位置の検討からはじめ、以下の条件への適合度などをチェック。
  • オフィスレイアウトの検討・作成:現在のオフィスにおける改善点を反映しながら作成。社員が働きやすいワークスペース、動線を確保することが業務効率に直結します。
  • 内装工事の計画と見積もり:必要機材やオフィスの基本条件などをふまえ、工事の概算を把握。
  • ICT関連工事の算定:同上
  • 移転スケジュールの確定:各部門との調整をはかりながら、移転のスケジュールを決めていきます。

そして、新しいオフィスに必要とされる保証金やオフィス移転にともなう引っ越し費用、内装工事費、また忘れてならない利用中のオフィスの原状回復費などの総コストを計算し、これらのすべての観点からもっとも適合性のあるオフィスを選定します。

オフィス移転に必要な期間

オフィス移転が予定よりずれ込んでしまうと、対外的にさまざまな問題が起こり得ます。一方で、早めに準備を進めすぎても営業機会を短縮してしまうなどの不利益が生じることも。オフィスの移転に必要な期間は、オフィスの広さや移転の規模によっても異なりますが、一般的には中規模オフィスで6カ月程度といわれています。以下の流れを参考にしながら、事業に支障をきたさないように計画を立てていきましょう。

  • 6カ月前:貸主への転居の打診、原状回復条件の確認。新しいオフィスの物件選定。
  • 5~4カ月前:移転や原状回復業者の選定オフィスデザイン、レイアウトなどの検討。什器などの選定、内装や電話工事の見積もり。
  • 3~2カ月前:取引先への告知準備、社員向け説明会の実施、1カ月前に各種手続き・届出。

これは、あくまでも目安です。物件の選定前の候補さがし、次のオフィスで必要な什器や機材の規模の算定などは、早めに着手していても会社の事業全体には大きな影響がないものです。また、原状回復義務のための内装の改修など、すでにやるべきことは見えているはずです。少し余裕をもって複数の工事業者に相見積もりを依頼するなどをしておくと、コスト削減につながることもあります。あらかじめチェックリストなどを確認して、計画を立てておくとよいでしょう。
そして重要なのは、引っ越しに関わる手続きや各種の届出です。これらも会社の規模や業種、また市区町村により異なることがあるため、その下調べも早いに越したことはありません。

移転前にすませる手続きとは?

必要な手続きは数多くあるため、移転前にやらなければならないもの、移転前にすませておいたほうが効率のよいものなどを区別して処理するのがポイントとなります。また、移転後でないと申請・手続きができないものもあるため、手順を整理しておくことが大切といえるでしょう。

まずは、移転前にすませておくべき申請・手続きについて見ていきましょう。ここでは申請先別に、大きな流れを知るために概要のみ、特徴的な部分を記しています。実施にあたっては、必ず書式や手引書を入手し、個別に確認するようにしてください。

  • 郵便局
    「転居届」の提出が必要です。転居届を提出すると、旧住所に届いた郵便物が希望日から1年間、新住所に転送されます。インターネットからの申請も可能です。実施までに数日を要するため、引っ越し前の申請が必要となります。
  • 消防署
    50人以上の社員が在籍する場合に「防火・防災管理者選任(解任)届出書」や「消防計画作成(変更)届出書」の提出が必要です。いずれも、移転の7日前が提出期限とされています。また、床の貼り替えなどの造作工事を実施する場合には「防火対象物工事等計画届出書」の提出が必要です。防火対象の概要や図面などとともに、工事開始7日前までに移転先の管轄消防署まで持参します。
    「防火対象物使用開始届出書」はオフィス移転の7日前、オフィスのレイアウト図を添えて移転先の管轄消防署に提出してください。

以上が、移転前に必要な主な申請・手続きになります。管轄の地域により異なることもあるため、それぞれの確認を早めにすませておくことが望ましいといえるでしょう。

移転後に必要となる手続きや届出

続いて、移転後に必要とされる主な手続きや届出です。こちらも書式や必要提出書類の入手、書類の作成などは移転前に行っておくのはいうまでもありません。また郵送で受け付けがすむものや、持参して説明する必要があるものなど手続き方法も異なるため、それぞれ事前に確認しておきましょう。

  • 法務局
    住所変更にともない、登記内容の変更が必要です。支店を移転する場合は支店所在地に加え、本店所在地においても登記申請が必要となります。本店の移転には定款の変更をともなう場合もあるため、あわせて確認が必要です。
  • 税務署
    移転後、すみやかに「異動事項に関する届出」を提出します。移転前の管轄税務署に届け出る必要があります。持参、郵送のほかe-Taxでも受け付けています。
  • 年金事務所(旧社会保険事務所)
    移転前の管轄年金事務所に、「健康保険・厚生年金保険適用事業所所在地・名称変更(訂正)届」を提出します。移転後5日以内の提出が求められており、持参、郵送、電子申請での受付がされています。
  • 労働基準監督署
    「労働保険名称、所在地変更届」を、移転後の管轄労働基準監督署へ移転後10日以内に提出します。e-Govを使ってインターネット上で届け出ることも可能です。あわせて、「労働保険 保険関係成立届」や「労働保険概算・確定・保険料申告書」などの申請も必要です。
  • 公共職業安定所
    「雇用保険事業主事業所各種変更届」を、移転先の管轄公共職業安定所に移転後10日以内に申請します。

このほか、銀行口座、クレジットカード、社会保険以外の各種保険、インターネット・電話回線、設備、リースなどの契約変更手続き、取引先へのオフィス移転のあいさつ、移転後住所の会社パンフレット、封筒、名刺、社判の準備、事務用品購入サイトなどの登録情報変更なども必要となります。事業規模が大きくなればなるほど、こういった申請や変更の届出や手続きは増えることになるため、整理して効率よく処理していくことが求められます。

まとめ

オフィス移転は、大仕事です。原状回復義務などへの対応も含め、できることから早め早めに準備しておくことが重要です。届出が遅れることは法律上の問題もあり、取引先への告知や、請求・支払いにまつわる金融機関の手続きなどを怠ると、それまでに築いてきた信頼をも失いかねません。オフィス移転は何度も経験するものではないため、ノウハウが管理部門に蓄積されていない場合も多いことでしょう。管理部門だけですべて完結するのではなく、プロのサービス会社に日頃から接しておけば、アドバイスを得ながら安心して準備を進めることができます。移転に関する情報入手とともに、そういった業者の選定も同時に進めておくことが、よりスムーズなオフィス移転を実現することにつながります。

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