震災に備えた安全なオフィスづくり(転倒防止)
・オフィスレイアウトのポイント


【最新のオフィスがぎっしり】オフィスデザイン事例集

「日経ニューオフィス賞」を受賞したコニカミノルタがデザインしたオフィス事例をまとめた一冊です。最新のトレンドが知りたい!新しいオフィスのアイデアが欲しい場合などにご活用ください。

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こんにちは!プロジェクトマネージャーの Mizunoです。 

今回はオフィスの転倒防止対策、地震対策のオフィスレイアウトについてお話をさせて頂きます。

2011年の東日本大震災・2016年熊本地震。最近では大阪で震度6弱の地震が発生しています。皆様のご自宅はもちろんの事ですが、オフィスなどの職場においても什器や家具類の転倒・落下・移動防止対策は、地震が発生した場合に職場で働く人々や来客の人々の負傷を防ぐことに加え、大切な書類や備品・データなどの経営資源を守り事業継続を図るなどとても大切な対策です。

2016年のコニカミノルタの熊本事業所の被災の経験談の記事(熊本地震の実体験から学ぶ、震災時に向けてオフィスが備えておくべきこと)も併せてご覧ください

壁固定工事は、壁がボード・スチールパーテーションである場合には注意!

代表的なのは壁固定工事です。

家具の上部と壁をL型の金具で固定をするオーソドックスな工法です。(下図)

壁固定をするだけでも耐震の効果はありますが、壁がボードやスチールパーテーションである場合は注意が必要です。

スチールパーテーションやテナント間を区切る間仕切・ボード壁には、面と面の間に配線を壁内に仕込むための僅かな空間があります。この空間にビス止めをした場合、地震の揺れで金具が抜けてしまう可能性がありますので、適切な位置を把握しなければなりません。

スチールパーテーションは目地(継ぎ目)の部分がしっかりビスが止まる箇所になります。(上図)また、ボード壁は均等な位置に支柱があるので壁固定時にはこの部分にビス止めをすることが大切になります。

 

壁固定工事の主な対象となるのは、6段キャビネット・2段キャビネット・スチールラックなどの背の高い家具です。背の低いキャビネットは、隣接するキャビネットを内部からビスで固定をする横連結とキャビネット内部から床に直接ビス止めをする床固定(下図)を用いて、デスク島に配置した背の低いキャビネット自身を自立させます。もちろん背の高い家具にも床固定を同様に行うことで転倒防止の効果を高めることができます。

 

オフィスレイアウトでも転倒防止を

しかしながら、転倒防止工事をしても上述の大きな地震が来た場合は家具の転倒が発生する場合があります。そこで、オフィス内の被害を最小限にするオフィスレイアウトについてお話します。

具体的には

  背の高いキャビネットは壁面に配置する。

  オフィス内のキャビネットは人がいる方向や入口付近に倒れない配置をする。

  室内の動線を確保する。避難経路の通路幅は1.6m以上確保する。

  コピー機や複合機は社員の動線上には配置をせず、囲われたスペースに配置をする。

  背の低いキャビネットをパーテーション代わりにして部屋を設けない。

  窓際に背の高い家具を配置しない。

 

ほんの一部ですがそれぞれ解説をしていきます。

①冒頭の壁固定などの対策です。

②災害時に家具が人に倒れない事は当たり前ですが、出入口に関しても転倒した家具で塞がないレイアウトを考えなければいけません。出入口は壁面ですので背の高いキャビネットが置ける良いスペースですが避難経路を確保したレイアウトをしないと閉じ込められる可能性があります。

③法律上の全ての通路幅は1.2mが基本です。避難する出入口と同様に避難する通路幅が広い導線を考えたレイアウトも重要となります。

④よくあるレイアウトの配置で、コピー機や複合機を部署の使いやすい位置に置いてあるのを見かけますが、機器類の転倒防止対策は難しくキャスターがある物は災害時に移動してしまい避難経路の導線を邪魔します。

配置としては動線から外れた隅に置いたり、広いフロアであれば部署の間にコピースペースを設けることで対策ができます。

⑤ミーティングスペースを背の低いキャネットで囲い仕切りをしているのをよく見かけます。家具が人に倒れますし、非常に危ない配置ですのでキャビネットではなくローパーテーションを配置した方が安全です。またローパーテーションも床にビス止めをして転倒防止工事を行い、一直線はなくL字型やコの字で倒れにくい配置を考えます。

⑥高層階のビルでは、窓側に背の高いキャビネットやキャスター付の家具を置くことで災害時に窓を突き破る事が想定されます。窓面には背の高い物を置かない配置を、低い家具でも床固定をすることをおすすめします。

 

対策としては一部ですが地震対策のオフィスレイアウトについての紹介でした。

私たちコニカミノルタは1からのレイアウト設計から施工まで全てワンストップで行っています。各企業様が移転やレイアウト変更を計画するにあたり、自分達の働き方に適したオフィスレイアウトはどの様な形式なのか、社員のみなさまが安心安全に働く環境づくりの検討材料の一つとしてご参考に頂けたら幸いです。

Writer

Mizuno
プロジェクトマネージャー
(二級建築施工管理技士)


【主なプロジェクト実績】
・オムロンヘルスケア本社リニューアル工事
・タキイ種苗本社リニューアル工事
・某保険会社統合プロジェクト
・某人材派遣会社新規拠点新設プロジェクト 他

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