こんにちは!デザイングループのHoshinoです。
我々、デザイングループはオフィス空間だけでなく、商空間や展示会など、エンターテイメント業界に関わる空間デザインも手がけています。お客様の求めるモノ・コトをデザインに還元するために、定期的にデザイナー自身が「体験」する取り組みを行っています。今回、とある世界で活躍しているサーカス集団の東京公演に行ってきました。そこで、サーカスという非日常的なエンターテイメントに空間デザインがどのように関係しているかを考えるきっかけとなりましたので、そのお話したいと思います。
サーカスがもたらす非日常体験
さて、皆さんは「サーカス」と聞いて何をイメージされるでしょうか。
恐らく、空中ブランコ、綱渡り、火の輪くぐりなどの様々なサーカスの演目を連想されると思います。では、人は何を求めて「サーカス」を見に行くのでしょうか?
例えば、人間離れした運動能力、見たこともないアクロバティックな演技、コミカルな道化師など「驚きの非日常体験を通じて感動を味わう」という理由の方もいるのではないでしょうか。今回このサーカスの感動を体験するにあたり、サーカスに訪れる人が求める「驚きの非日常体験を通じて感動を味わう」ということを、空間デザインでどのように実現しているのかを考察しました。
サーカスの象徴=テントの偉大さ
まず、なんと言っても、一目でサーカスと理解できるシンボリックなテント。
仮設であるテントには「期間限定」のプレミア感や、公演が終わってしまうと無くなってしまう儚さを感じさせることができます。これは、「サーカス」という言葉そのものが持つ「非日常さ」というブランディングとリンクしています。これによって来場者に会場に入る前もワクワク感を感じさせているのではないでしょうか。
世界トップレベルの「出演キャスト」が作り上げる空間的要素
もう一つ重要だと感じたのは、今回参加したサーカスでは、上演前に出演キャスト自らが使用する道具などを準備しているのですが、その時点で既に演目上の役に入った状態で準備をしていました。
これにより、準備の時間からサーカス全体の不思議な世界観を作り出し、待っている観客を飽きさせない工夫になっていました。私も、本編が始まった時にスムーズにその世界観に入ることができました。講演の内容は、緊張と緩和のバランスが取れた構成で、エンターテイメントとして純粋に感動し、2時間があっと言う間に過ぎてしまいました。テントなどの設備としての空間、キャストが作り出す空間、そして演目が作り出す空間、その3つが相まって「非日常」を作り出していたのではないでしょうか。空間デザイナーとしては、設備などの空間を考えることが多いですが、その際に中のコンテンツを理解した上での細かな造り込みの大切さを改めて感じさせられました。
私達、デザイングループはこれからも新しいモノ・コトを体験しデザインに生かしてまいります。最後までお読み頂き、ありがとうございました。
Writer
Hoshino
デザイナー グループリーダー(一級建築士)
空間デザイナー デザインの仕事に取り組んでいるときは、苦労することや壁にぶつかることもありますが、そのハードルを乗り越え、目標を達成したときには、大きな充実感を感じています。