フリーアドレスとコロナ禍の関連とは?
今職場に求められる運用を考える

ソーシャルディスタンスで働く人々

見失いがちな“目的”から考える!フリーアドレス導入マニュアル

フリーアドレスの目的から導入手順のほか、“全員でのフリーアドレスは難しい” という場合の選択肢、導入後の課題と解決策までまるっとご紹介!オフィス改善のヒントに、ぜひご覧ください。

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社会的な働き方改革推進に加え、突如として世界に巻き起こったコロナ禍によって、企業ではオフィス環境の早急な見直しが迫られています。これまで当たり前とされていたオフィス内の働き方が、今後の企業運営に支障をきたしかねない可能性が出てきました。さまざまな要素が絡み合うなかで、オフィスを管理する担当者はどのように考えていけばよいのでしょうか。ここでは新型コロナウイルス感染症がもたらした働き方の変容、推奨されるオフィスでの新しい働き方を踏まえながら、フリーアドレス運用がどうあるべきなのかを解説していきます。

新型コロナウイルス感染症による働き方の移り変わり

ソーシャルディスタンスで座席使用禁止

日本国内で最初の感染者が確認されたのは、2020年の1月半ば 。以降、誰もが予測し得ない事態が次々と起こり、コロナ禍の前後ではオフィスの在り方も大きく変わろうとしています。新型コロナウイルス感染症による働き方の変化を具体的に見てみましょう。

緊急的在宅勤務の実施

株式会社リクルートキャリアの調査によると、大都市圏を中心とした緊急事態宣言発令にともない、全国では約半数が在宅勤務を実施しました。特に東京では在宅勤務を行った企業が約7割という高い率に達しています。

新型コロナウイルスにより半ば強制的とも言える状況下で、緊急的に在宅勤務に踏み切ったという企業も多いなか、業務における課題が明確化するきっかけが得られたところも多いようです。

すでにある程度、データ化や業務の効率化、ネットワーク化が進んでおり、さほどの混乱なく在宅勤務に切り替えることができた企業もあれば、自社のITに関連するシステムの不備やペーパーレス化が進んでいない状態を目の当たりにし、改善の必要性を痛感した企業もあるでしょう。

さらに、在宅勤務を通じてオフィスに関する考え方にも変化が起きており、在宅勤務を経験した多くの人は「オフィスはこれまでどおり必要ではあるが、これからもテレワークを継続したい」と考えているという調査結果も出ています。 

今後の予測不可能な時代に備えて、モバイルワークの可能性や実現性の検討を進めていく企業は増えていくでしょう。

オフィス Withコロナの考え方

国では新型コロナウイルス感染症対策として、密閉空間・密集場所・密接場面のいわゆる「3密」を避けるよう提唱しています。

オフィスはその役割上、「3密」の状況が発生しやすい場所です。職域から「3密」を排除するためには、環境整備と行動制限が求められます。

衛生環境の整備としては、抗菌や除菌、レイアウト変更、対人距離の確保への呼びかけなどがあります。物理的に距離を取り(理想は2m、最低1m )、安全性の高い動線を確保することで、感染リスクの回避を図るとよいでしょう。

さらに、感染拡大防止のための行動を各自徹底し、マスクの着用、うがい、手洗い、手指の消毒、周囲の拭き取りなどが日常的に行われるよう促す必要があります。

人員配置の見直しを行って密集状態が起こらないよう、部屋ごとの人数調整をすることも大切です。

コロナ禍においては早い段階から、フレックス制・在宅勤務が奨励されました。円滑かつ柔軟に勤務スタイルを変えられるような体制を整えていかねばならないでしょう。

オフィスでの新しい働き方

区切られた机でweb会議をしている

感染症拡大予防を前提とした、オフィスでの具体的な新しい働き方のポイントを確認します。

  • アクリルパネルの設置

外部訪問者との打ち合わせや顧客対応をはじめ、対面して話さなければならない場所にはアクリルパネルを設置して飛沫感染を予防します。あわせて密を避け、人の流れがスムーズになるよう動線変更のためのパーティションを設置するとよいでしょう。

  • ソーシャルディスタンスの保持

デスクや休憩室のイスなどの並べ方を工夫し、対面・接近を避けるような配置にします。

  • 会議、打ち合わせのオンライン化

会議室や打ち合わせスペースに人が集中するのを避けるため、可能な限りオンラインを活用します。

  • フェイスシールド・マスクの常時着用

各個人でできる最低限の対策として、フェイスシールドやマスクの常時着用を義務づけます。取り外したあとの扱いについても、衛生面に配慮したルール付けをしておくとよいでしょう。

  • 抗菌対策

オフィスの清潔を保ち消毒を行うのはもちろんですが、それだけではオフィス内の接触感染拡大を防ぐのは難しいと考えられます。高い場所やデスクの裏など隅々まで抗菌を徹底するのであれば、抗菌対策サービスの利用を検討してみましょう。

参考記事
  • フレックスタイム・テレワーク併用など時間差による在席人数の分散

オフィスの密を避けるための根本的な対策としては、社内に在籍する人数を減らすのが効果的です。フレックスタイムで通勤時間をずらしたり、テレワークを併用しオフィス内の社員を少なくしたりといった方法が考えられます。

新しい働き方と密を避ける施策の結果、固定席での運用が非効率となる可能性もあります。閑散としたオフィスにムダな空席ばかり置いておくのは、コスト的に好ましくありません。

従来型オフィスから脱却するためには、管理する視点から大きく考え方を変えていく必要があります。

フリーアドレス運用の変化

オフィスの机を消毒している

コロナ禍におけるフリーアドレス運用に関し、以前と特に異なる点を解説します。

フリーアドレスの運用開始に際しては、オフィスでの新しい働き方で求める条件を留意しなければなりません。感染症対策を踏まえたフリーアドレスの導入では、テレワーク併用といったことも鑑みて出社人数を割り出し、適切な座席数を設定していきます。

出社人数を見誤り、デスクが不足する事態となっては本末転倒になってしまいます。過不足のない座席数を割り出すには、出社率をよく検討することが大切です。そして、1人当たりのスペースをしっかり確保したオフィスを目指してください。

フリーアドレスの持ち味は、グループワークやソロワークなどタスクに合わせてデスクを自由に選択できることです。終業後には使用したデスク及び備品類、周辺の消毒を各自が責任を持って行うといったように消毒徹底を実施したうえで、自由性を確保していきます。

フリーアドレスの問題点としては、誰がデスクやエリアを利用したのかが不明になることが挙げられます。感染発生時に対応可能なトレーサビリティの確保が、今後のフリーアドレスには必須です。そのためにはデスクの利用者はもちろん、立ち寄り場所・時間など各人の行動履歴の記録が残るシステムを考えなければならないでしょう。

職種によっては、業務内容や部門でのグループアドレス運用という方法もあります。個々の社員のエリア特定が容易であるため、完全なフリーアドレスが難しいという場合には、検討してみてはいかがでしょうか。

参考記事

フリーアドレス導入に向けた取り組みのポイント

女性の足元にエクスクラメーションマークが描かれている

Withコロナのフリーアドレス運用については、適用されるルールの周知徹底といったことが重要となります。フリーアドレス導入に向けた管理側の取り組みポイントを解説します。

レイアウト・場所づくり

物理的なポイントとしては、座席配置をする際の身体的距離の確保(半径2m以上が望ましい)が挙げられます。ライン上にデスクを配置する場合には、対面とならないよう配慮します。

ラインの先端に上長席を置かないことも、飛沫感染防止に有効です。

壁で仕切るのではなくパーティションのようなものを利用した区切りとすると変更がたやすく、状況に合わせて柔軟に対応していくことができます。また、広くオープンな空間づくりを意識するとよいでしょう。

作業人数が多い場合には、換気がしやすい場所であることを第一条件としましょう。

通路が狭く、すれ違いに接触の恐れがある場合には空席列をつくったり、一方通行にしたりするなどの工夫をし、感染リスク発生の機会を減らしていきましょう。

社員管理に関するシステムの整備と意識喚起

社員管理に関しては、安全性の確保に向けたシステムの整備と感染拡大防止への意識向上を実施していきます。

万が一に備え、感染源特定に向けたトレーサビリティを完全にコントロールするための仕組みづくりを行います。例えば、オンラインでの在席確認システムや就業時間内に離席した時の位置確認ができる仕組みなどが対策として有効です。

社員一人ひとりのリスク管理意識向上のため、随時、学習機会の提供や啓発活動を実施していきます。管理側のどのような施策も、個々の社員の協力なくしては効果を発揮しません。社会に対しての責任感を強化し、感染症の発生と拡大防止に努めてください。

座席の抗菌対策

フリーアドレス制で課題とされるのが、一つの座席を複数人で利用する点です。抗菌仕様のタイプのイスやデスクを活用する方法もありますが、万全ではありません。また新たに導入するのがコスト的に難しいというケースもあります。

スプレーやふき取りによる消毒を各自徹底するほか、定期的に業者を入れて裏側や手の届きにくい箇所までしっかりと抗菌対策をしていくことが求められます。

コニカミノルタジャパンでは「オフィスまるごと抗菌デルフィーノ」のサービスをご用意しております。

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高まるフリーアドレスへのニーズ

フリーアドレスオフィス

感染を抑制するため、テレワークや時間差での出勤といった方法で社内の人数を減らす取り組みが企業で進んでいます。これまでの固定席タイプのオフィスでは、ムダが多く効率的とは言えなくなるかもしれません。フリーアドレスならば、そうした状況下で社員の出社数に合わせ、柔軟に対応できるメリットがあります。その一方で、複数人が同じ座席を利用することで、逆に感染リスクが高まるという懸念もあります。コストダウンや効率性のみにとらわれず、所管省庁で策定されたガイドラインに沿って最善の施策を実施しながらの導入を検討することが求められます。

また、フリーアドレス導入の際に参考にしたい「日経ニューオフィス賞」を受賞したコニカミノルタが手掛けたさまざまなオフィス例は、以下よりご覧になれます。

見失いがちな“目的”から考える!フリーアドレス導入マニュアル

フリーアドレスの目的から導入手順のほか、“全員でのフリーアドレスは難しい” という場合の選択肢、導入後の課題と解決策までまるっとご紹介!オフィス改善のヒントに、ぜひご覧ください。

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