RPAは自転車に乗れるようになるくらいの簡単さ。
ニューノーマル時代の働き方にはRPAが必要

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RPAは自転車に乗れるようになるくらいの簡単さ。 ニューノーマル時代の働き方にはRPAが必要

RPAはデスクワークの一部をロボットに代行させることができ、業務の効率化を実現するニューノーマル時代の働き方の中でも注目されているITツールの一つです。
コニカミノルタジャパンでも「いいじかん設計」を実現するツールとしてRPAを取り扱っていますが、ソフトウェアを販売するだけでなく、導入検討から運用、展開までに発生する課題を解決へ導くコンサルティングサービスも行っています。
今回は、なぜRPAが新しい働き方の取り組みとして注目されているのか、そして、なぜコニカミノルタジャパンがRPAの導入に関するコンサルティングを提供することに至ったのかを担当者へインタビュー。そのビジネスにかける想いをご紹介します。

INDEX

コニカミノルタジャパンでのRPAに関する取り組みについて

――今回インタビューにお答えいただくのは、デジタルワークプレイス事業統括部 デジタルワークプレイス事業企画統括部 いいじかん設計企画部 カスタマープロセスイノベーショングループのグループリーダー 藤塚 洋介さんと武藤 崇志さんです。よろしくお願いいたします。

藤塚さん・武藤さん「よろしくお願いします。」

KMJ武藤氏、KMJ藤塚

写真左:武藤さん、写真右:藤塚さん

インタビューはWeb会議ツール Microsoft Teamsで実施しました。

――まずはじめに、コニカミノルタジャパンでは自社で働き方改革を取り組んできた経験をもとに「いいじかん設計」という働き方のあるべき姿をご提案しています。

――この「いいじかん設計」のコンセプトのもと、コニカミノルタジャパンでもRPAを導入し、運用、展開を進めています。導入を開始したのはいつ頃でしたか。

「コニカミノルタグループでは2017年からRPAの取り組みを開始しました。このころは日本での導入事例も多くなかったため、とにかくあらゆる経験を蓄積していくことを目的に取り組みを始めました。
その中でも一歩ずつ成功や失敗を繰り返しながら、今では営業、物流、人事、経理など様々な部門でRPAが活用され、「作業じかん」を削減し、生まれた時間を「創造じかん」や「自分じかん」に充てることができています。」

――そこからなぜRPAを販売しようとなったのでしょうか。

「お客様からのRPAのニーズが高まりサービス化を検討していたころ、多くの企業がRPA導入後に成果を出せていない中で、当社が単にツールを販売し導入するだけでは、本当の意味でお客様のお役に立てないと感じました。そのころに社内のRPA研修を受け、ツール以外に重要な業務棚卸や自動化の進め方のポイントなど、運用ノウハウが自社内にかなり体系化されているのを知って、ツールとともにこの成功・失敗経験に基づいたノウハウをお客様に提供するのが我々らしいサービスと考えるようになり、RPAのツールとともにアドバイザリーサービスとして販売開始しました。」

DXを実現するコニカミノルタのRPA導入支援サービス

――RPAを取り扱う企業は多くありますが、ツールを売るだけでなく運用ノウハウもお客様にお伝えすることがコニカミノルタジャパンの強みというわけですね。

「はい、自社実践で培ってきたナレッジの“深さ”が我々の強みです。
コニカミノルタには、悩みながらRPAを活用してきた経験があります。その経験をお客様に届けることで、単なるRPAの導入支援ではなく、「成功させ屋」としてお客様により使っていただきたいと考えています。そのため、社内のRPA立ち上げメンバーがRPAの販売活動に参加・連携するなど、様々な環境で実際に悩んできたナマの経験をお客様へ提供できる仕組みが我々の最大の価値だと考えています。

また、長年複合機や関連ソリューションを扱ってきたことで「紙」業務に関するノウハウを持っていることも強みとなっています。RPAで自動化を進めると、紙業務がボトルネックになって進まないことが多くありますが、コニカミノルタでは紙文書の電子化やAI-OCR、スキャナーなどを含めてワンストップでサポートできます。」

RPAをうまく使いこなすためには?

――ここからはコニカミノルタジャパンの強みである運用ノウハウを交えながら、RPA導入に関する課題解決の方法について教えてください。
多くの企業がRPA導入に踏み切った反面、思うように運用できなかったと悩まれているようですが、なぜこのような課題に直面するのでしょうか。

「導入後に成果を出せずに悩んでいる企業には大きく分けて2つのパターンが存在します。
1つ目は、「とりあえずRPAを導入した」パターン。目的がないままRPAを導入し、RPA導入が目的となっている企業は戦略がないまま息切れし、展開できずに悩んでいるケースが多く見受けられます。また、これらの企業の多くはRPAを継続的に利用していく運用・管理サイクルが確立できていないケースが存在します。
2つ目は、RPA製品を「初期ライセンスフィー(使用料)が安い」というだけで選んでいるパターン。展開時に想定以上のコストがかかったり、運用設計が十分されていかったりと思うように展開できないケースが増えています。」

KMJ藤塚氏

――目的を持って導入することや、運用設計とそのコストも含めて計画しておくことが大切、ということですね。続いて、「RPAは難しい」というイメージがありますが、そのあたりはいかがでしょうか。

「RPAが難しいのは間違いです。正確には「RPAを活用するためには様々な難しさが存在する」ということです。
よくRPAツールの操作性ばかりに着目されますが、ユーザー部門が「ある程度学習」すれば利用可能なレベルであるのが各社のRPAツールの特徴です。よく「RPAツールの難易度は自転車に乗れるようになるくらいのレベル」と説明しています。つまり、「練習しなければできないけれど、ちゃんと練習すればできるようになる。ただし、練習する際には転んだりするなど痛みも伴う。」という特性があります。
むしろ、RPAに業務を教えるための業務整理のスキルや、RPAが仕事をしやすいように業務やツールの使い方を柔軟に考える柔軟性のスキルなどのRPAを推進するために必要な複合的なスキルを習得するほうが育てるのが難しいと感じています。」

――なるほど。RPAが間違いなく作業を行えるような手順を考えることが、RPAを使いこなすポイントだったりしますよね。普段、定型業務をしていると成果物は同じなのですが意外とその日その日で手順が若干異なったりします(笑) 曖昧な手順になっている作業をしっかり整理することはRPAに業務を教え込むだけではなく、業務効率化を考える力を養うことにもつながりそうですね。

RPA化する業務はどのように決める?

――日々、様々な業務がある中でRPAに置き換える業務はどのように選定、優先順位をつけて進めていけばいいのでしょうか。

「まず「身近な簡単な業務」の自動化によって自分や周りのRPAに対する理解を深めること。これをすることでスキルの定着とできること・できないことを“自分事“として理解することができます。
次に目的に合わせて業務選定・優先順位を付けること。工数削減を目的とする場合、ロジックがシンプルで高頻度の業務を自動化したほうが効果的です。一方、業務品質の向上を目的とする場合、業務品質に不安があるピンポイントな部分に適応することで効果が出ます。
このように、目的に合わせて業務を選定する事が重要です。」

KMJ武藤氏

――全作業をRPAに教え込むのが大変で挫折してしまうケースもあります。

「それは、RPAの特性を正しく理解する事がポイントです。例えば、複雑な業務ロジックを組むことで自動化ができる業務があったとします。この場合、100%の自動化を求めるべきでしょうか。ケースによって異なりますが、答えはNoです。一般的に複雑なロジックを組むことで開発工数が膨れるばかりかメンテナンス工数も膨れ、効果の刈り取りが進まなくなります。コニカミノルタジャパンではこのようなRPAの特性を活かし、物流部門にRPAを適応した際には、85%の自動化でも良しとする考え方で進めました。」

――すべてをRPAに任せることを目標とせず、人の作業と融合させて効率化を図るということがRPAとうまく付き合うポイントですね。
たくさんのノウハウを教えていただきありがとうございます。これまでの自社実践の経験が活かされてこそのノウハウだと感じました。

「はい。コニカミノルタジャパンでは、これからRPAを導入される企業様向けにライセンスと導入支援と運用支援をパッケージにしたサービスを提供しています。このパッケージを活用いただくことで、私たちがこれまで悩んできた同じ轍を踏むことなくスムーズにRPAを導入する事が可能です。
また、すでに導入されている企業様向けに課題の把握・分析や運用支援のサービスも提供しています。自社実践や他社への導入経験からRPAを使いこなすための支援をいたします。」

RPAがニューノーマル時代の働き方で注目される理由

――新型コロナウイルスの影響で「ニューノーマル時代の働き方」が注目されていますが、現在のWithコロナ状況でRPAの必要性をどのように考えているか、教えてください。

「BCP対策としてRPAの活用が注目されています。例えば、クラウドサービスのRPAはどこでもRPAを活用し働ける環境を実現でき、自然災害などによる出社リスクの軽減にも寄与します。また、RPAを利用し単純作業からヒトを開放することで不要な外出をしなくても業務が遂行できるため、感染症予防に寄与したり、過重労働などの労務リスクの軽減に寄与したりします。
リスク低減のためにRPAをはじめとする自動化技術を利用する事は必要不可欠な時代になったと言えるのではないでしょうか。」

――このような状況だからこそ、RPAの必要性は高まってきているのですね。できるだけ人が密集することを避ける働き方をするためには、これまで紙でやっていた業務を電子化したり、社内外の打合せでWeb会議ツールを活用するなど、業務のデジタル化に多くの企業が苦労されています。RPAはこうしたデジタルトランスフォーメーション(DX)のきっかけの一つにもなりそうですね。

「デジタル活用が「当たり前」になっていく世の中において企業・個人が変革を迫られているのは言うまでもありません。その入り口としてRPAを活用するのは非常にリーズナブルであると考えています。RPAがDXの全てではありませんが、DX推進にはRPA活用が必要不可欠になってきています。DXを実現するためのプロセスのデジタル化はすなわちRPAと関係性が強いからです。」

DX推進にはRPA活用が必要不可欠

――確かに、RPAには人間のように臨機応変な判断ができないことを踏まえて、確実に結果を出せる手順を見出すために作業内容やこれまでの手順をしっかり整理する考え方は、今後出てくるであろう様々なデジタルツールに共通するかもしれませんね。
それでは、最後に一言お願いします。

「RPAはDX推進の一部として避けられない状況になりつつあります。ぜひ「自分事」としてRPAやDXを捉えてください。RPA含む「デジタルを活用する企業・個人」と「デジタルを活用できない企業・個人」のどちらが勝ち残っていくか選択せざるを得ない状況になっているのが現在の社会であると考えます。」

KMJ武藤氏、KMJ藤塚氏

まとめ

いかがでしたでしょうか。
コニカミノルタジャパンではRPAツールをご提供するだけでなく、自社実践を基にした様々なノウハウがあることがお伝えできたかと思います。これまでも働き方改革をきっかけに業務効率化のためにデジタル変革を検討しなければならないと言われていましたが、新型コロナウイルスの影響で急遽対応を迫られ、一気に未来の働き方が近づいてきたように感じます。どこから手をつけようかと迷われている方は一度RPAの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

コニカミノルタジャパンではRPAに関するセミナーを開催しています。ぜひご参加ください。

いいじかん設計 編集部

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