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公開日2025.12.03

【導入事例】株式会社研文社 様
誰にも真似できないデジタル加飾で新ビジネスを創出
印刷で社会に感動を

JETvarnish 3D導入事例 研文社様 JETvarnish 3D導入事例 研文社様

研文社様に設置されたJETvarnish 3D(左) 特許出願中であるデジタル加飾を活用した金属加工風印刷(右)

JETvarnish 3Dを活用し、デジタル加飾の新しい表現に挑む

デジタル化の進展に伴い、これまでの印刷業のビジネスモデルが変わりつつある昨今。2026年に創立80年を控える研文社様は、新たな付加価値の創出に挑みます。

スポットニスと立体的な箔加工が可能なコニカミノルタのデジタル加飾印刷機 JETvarnish 3Dの導入を契機に、同社では新たな取り組みをスタート。従来の受託業務とはまったく異なる新たなビジネスを軌道に乗せるため、独自の印刷表現を生み出し、積極的に情報発信を行うことで、これまでにない市場を切り拓いています。

研文社様が抱えていた課題

従来の延長線上の業務だけでは生き残れない

付加価値の創出で、価格競争から脱却したい

もっと「ワクワクできる」仕事がしたい

導入で解決できたこと

デジタル加飾をブランド化し、競争力を強化

真似できない技術を磨き、価値に見合う価格設定が可能に

顧客の反応が見えるようになり、社内が活性化

導入の背景:デジタル加飾で挑む 印刷ビジネスの高付加価値化

2008年のリーマンショックで産業界全体がダメージを負った頃から、研文社様は新たな道を模索し始めました。代表取締役社長 網野勝彦様は、「企業の販促ツールなどを軸とした従来の延長線では難しいと考えました。ペーパーレス化やIT化が進んでも印刷の手触り感、所有感の重要性は残ります。そこでデジタルを活用して印刷ビジネスそのものに付加価値を高める取り組みを始めました。そのひとつが、デジタル加飾です」と語っています。

株式会社研文社様

株式会社研文社 様

模索を続けるなか、ドイツ・デュッセルドルフで開催されたdrupa2016のコニカミノルタブースで、JETvarnish 3Dとそのサンプルを見て驚いたといいます。「Q(品質)C(コスト)D(納期)がすべてだった当時の日本の印刷業界では、オンデマンド箔などの付加価値加工はなかなか受け入れられませんでしたが、海外ではこういう市場があるんだとカルチャーショックでした。これがあれば何かワクワクした新しい挑戦ができると思いました」(網野様)

それから4年後の2019年、東京都の補助金を活用して導入を決定。翌2020年10月に設置を完了しました。併せて上流(マーケティング)から営業活動に取り組むため、「印刷×デザイン×デジタル×マーケティング」を打ち出し、業務改革にも着手していきます。

「お客様のマーケティング支援に取り組むにはまだ力不足と感じ、まずは自社のマーケティング力を強化すべく情報発信やリード獲得、顧客データのデジタル化などを進めていきました」(網野様)

代表取締役社長 網野勝彦様

代表取締役社長  網野 勝彦 様

デジタルオンデマンドセンターを組織し、
表現研究や情報発信をスタート

デジタル印刷機とデジタル加飾機 JETVarnish 3Dを導入したタイミングで同社は組織改編も実施。デジタル印刷の革新的な技術で驚きと感動を創る印刷工場として「デジタルオンデマンドセンター」を立ち上げました。DTPやプリプレス、ポストプレスからデリバリーなど各セグメントの独立性が高い体制から、チーム一体で業務を進める体制に刷新。デザインから印刷・加飾までを一気通貫で行う体制ができました。

しかし当時はコロナ禍が続き、お客様とコミュニケーションをとるのが難しい状況下。デジタルオンデマンドセンターのセンター長を務める吉原洋平太様は、「JETvarnish 3Dは様々な表現の可能性を感じる機械だったので、まずはこの時間を使って新たな表現の研究をスタートしました」と語っています。

加飾を効果的かつ高品質に仕上げるには、紙とニスと箔、色味など各要素の相性を見極める必要があります。トライアンドエラーを繰り返し、技術を高めていきました。

デジタルオンデマンドセンター センター長  吉原洋平太様

デジタルオンデマンドセンター センター長  吉原 洋平太 様

網野様は「コロナ禍で会えないお客様の心を明るくできるものを届けたいと考え、JETvarnish 3Dを活用し、2021年のバレンタインデーに合わせて金箔の繊細な表現とニス加工で触ってみたくなるバレンタインカードを作成し、お届けしました。」と当時を振り返ります。

同時に発想力やデザイン力、発信力を磨くため、外部のアートディレクターをコンサルタントとして招聘。助言を受け、2022年2月にはデジタル加飾を使ったアート表現の可能性を模索するオンライン展覧会「DIGIDECOR 2022」を開催します。

さらに同時期には米国FSEA(箔・特殊効果協会)が主催する、箔や特殊効果に優れた印刷加工作品を表彰する「Gold Leaf Awards 2022」に出展、4作品が受賞するという快挙も。「コロナ禍の最中、どう事業を育てていくか模索を続けてきましたが、これで自分たちの技術に自信が持てました」(吉原様)

受賞作品のPIT BULLラベル

米国FSEA主催の2022年度Gold Leaf Awards「箔/ エンボス・ラベル部門銀賞」
受賞作品「クラフトビール“PIT BULL”ラベル」
年間200本限定ビールのプレミアム感を表現するために、闘犬をモチーフにしたデザインと
デジタル加飾により青箔と銀、さらにニスも加えたメタリックで立体感のあるラベルに仕上げた

この頃はコロナ禍による規制も緩和され、ビジネスが動き始めていた時期。SNSやホームページ、セミナーなどで情報発信を開始しました。その際「加飾」では馴染みのない人に分かりにくいと、同社独自のクリエイティビティの高いデジタル加飾印刷を「DIGIDECOR(デジデコール)」と名付け、親しみやすいようにブランド化しました。

情報発信をスタートすると、これまで接点がなかった様々な企業から問い合わせが相次ぎました。「お客様は既にDIGIDECORに興味を持っていただいている方々なので、すぐに商談が始まります。我々もニーズが見えるので、その層に対して『#(ハッシュタグ)』を使ったPR をSNS で行い、ビジネスが膨らんでいきました」(吉原様)

設置されているJETvarnish 3D

JETvarnish 3D

導入の効果:新たなビジネスを創出し、社員のモチベーションも向上

デジタルオンデマンドセンターの取り組みを網野様は次のように評価します。「これまでの印刷業のやり方ではどうしても価格競争になってしまいます。一方で今回の価値を生み出していく取り組みを、従来の組織でやろうとしても無理があります。センターを立ち上げたことで今までと違うチャレンジができ、SNS発信を起点としたマーケティング活動で従来とまったく違うサービスができました」

その代表的な新分野にカードがあります。キャラクターを扱うコンテンツビジネスや出版社、プロスポーツなどこれまで接点のなかった顧客との仕事も広がっています。さらにパッケージやペーパークラフトなど、多様な商材にもチャレンジしています。表現研究を継続的に繰り返してきたことで、顧客がほしいものをつくり出すことができ、顧客にもその価値が認められ、価値に見合った価格を自社で決められるようになりました。

デジタル加飾の特性を活かしたトレーディングカード

キャラクターやスポーツ関連のトレーディングカードなど
「推し活」を支える商材にデジタル加飾の特性を生かせるとアイデアを練っている

2025年1月、研文社様は新たに印刷と箔の新たな魅力を発見できる空間「神楽坂 HAKKEN Lab.」※1を開設しました。ここではDIGIDECORを使った商品やサンプルを手に取って見ることができ、その場で商談も可能です。自分たちの作ったものがどう受け入れられ、売れるのかを体感できる場としても役立っています。

「印刷会社の仕事は納品までですが、コンテンツビジネスの仕事などは、我々が作ったカードなどをみたファンの方の手元に届いた反応なども見られることができ、その先の景色が見えることで、モチベーションアップにつながっています」(吉原様)。併せてオンラインショップ「ONLINE HAKKEN Lab.」もスタート。自社製品の販売も始めました※2

※1:要予約  ※2:神楽坂 HAKKEN Lab.でも購入可能

神楽坂 HAKKEN Labの内観

多様な印刷物が展示されている「神楽坂 HAKKEN Lab.」の内観

今後の展開:ワクワクできる印刷で、価格競争から価値創造へ

様々な取り組みを通して社内にも良い影響を与えています。別部署の社員から新しい商品アイデアを寄せられることも。網野様は「社員が印刷を面白いと思ってくれるカルチャーが醸成されてきました。その先のお客様、社会全体へ印刷の価値を提供していくことが我々のミッション。その第一歩が踏み出せたと感じています」と語ります。

印刷で「さらにワクワクと感動を届けたい」と考える網野様は、デジタル印刷および加飾機が対応する最大サイズを活かした表現を模索中です。「所有感を刺激できるようなアート本など今までにないマーケットを創出し、価格競争から価値創造へとシフトしていきたいですね」(網野様)

研文社様は引き続き、新たな挑戦を進めています。例えば新たな表現として「金属加工風印刷」を開発。現在特許出願中です。

缶バッジや金属加工風印刷のサンプル

手に取って触ってみたくなるような家紋の缶バッジに、息を呑むような「金属加工風印刷」(特許出願中)
立体感と輝きの演出を生かした新しい表現にも積極的にチャレンジする

「まだまだ市場はあると思います。もっと多くの人に触れてもらえるよう新たな仕掛けを作り、ワクワクを届けていくために、常にチャレンジを止めずにアイデアを持って取り組んでいきたい」(吉原様)

最後に網野様は、「当社がチャレンジできているのも、コニカミノルタの技術があったから。これからも技術開発を追求してほしいですね」と語りました。

取材を終えて

取材を終えて

― 網野様、吉原様ありがとうございました!

JETvarnish 3Dのお客様満足ポイント

感動を生む加飾表現をブランド化

加飾技術の価値を認めてもらえるビジネスを確立

他社が真似できない競争力を生み出す土台に

お客様プロフィール

名  称

株式会社研文社

住  所

東京都新宿区改代町45

創  業

1946年(昭和21年)5月

設  立

1950年(昭和25年)12月

従業員数

230 名
研文社様のロゴサイン

事業内容

印刷・デザイン、環境配慮型プリント、Web 制作・動画制作など

U R L

https://www.kenbunsya.jp/

名  称

株式会社研文社

住  所

東京都新宿区改代町45

創  業

1946年(昭和21年)5月

設  立

1950年(昭和25年)12月

従業員数

230 名

事業内容

印刷・デザイン、環境配慮型プリント、Web 制作・動画制作など

U R L

https://www.kenbunsya.jp/
研文社様のロゴサイン

1946年大阪で創業。1961年東京に進出し、以来大阪と東京に拠点を構え事業を続けている。オフセット、輪転機の工場も持ち、仕様やロットに併せて最適な工場を利用する体制も整備。企画・提案から制作・印刷まで、一貫して対応するコミュニケーションサービス企業として、デザインや印刷、Web サイト構築、デジタルブックなど、商業印刷分野を超えた幅広い事業に取り組んでいる。

※掲載されている情報は取材時のものであり、閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。(取材時:2025年10月)

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