ヒューマンキャピタル
企業風土改革とコミュニケーションの推進
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コニカミノルタのアプローチ
背景と課題認識
コニカミノルタは現在の大きな環境変化を好機と捉え変革を進めています。この変革を実行するのは「人財」であり、いかにプロフェッショナル人財を増やし、そうした人財がエンゲージメントを高く持ち活躍できる組織風土をつくれるかが変革実現においては重要と認識しています。
目指す姿
すべてのグループ従業員が、コニカミノルタのビジョンに共感し、熱意を持って業務に取り組むことが、お客様への貢献、ひいては当社の持続的成長につながると考えています。そのような組織への変革を進めるため、従業員一人ひとりの声に耳を傾け、当社の強みや課題を理解した改善を実施し、「個が輝く」組織風土の実現につなげていきたいと考えています。
重点施策とKPI
GES(Global Employee Survey:グローバル従業員意識調査)にて、組織風土の現状をエンゲージメントスコアで測定し(個が輝いているか、個が輝くことを後押しする環境であるかを測定)、各組織にて改善に向けたアクションを実施することで、グループ全体の競争力向上を実現します。
実績 | 目標 | |||
---|---|---|---|---|
2020年度 | 2021年度 | 2021年度 | 2022年度 | |
従業員エンゲージメントスコア | GES設計 | GES実施 課題抽出と目標設定 |
GES実施 課題抽出と目標設定 |
GES実施 エンゲージメントスコア 対FY21で10%UP |
企業風土改革の推進
フィロソフィー
2020年9月、コニカミノルタは、2030年を見据えた長期での経営ビジョンステートメント「Imaging to the People」を策定しました。2003年のコニカミノルタ発足以来不変の経営理念「新しい価値の創造」、2030年を見据えて目指す姿を示した「経営ビジョン」、そして価値創造の源泉としての企業文化・風土である「6つのバリュー」で構成されるコニカミノルタフィロソフィーの体系のもと行動しています。
6つのバリューの実践
私たちは、コニカミノルタグループ従業員の礎である「6つのバリュー」を日々実践することが社会やお客様に新しい価値を継続的に提供すること(コニカミノルタフィロソフィー)につながると考え、さまざまな取り組みを行っています。
RETHINKコミュニケーション
経営ビジョンに 「Imaging to the People」 を加えた新たなコニカミノルタフィロソフィー達成に向けた、従業員一人ひとりの行動を促す行動スローガンとしてRETHINKは定められました。コニカミノルタグループの一人ひとりがRETHINKすることで「One Konica Minolta」の推進を促し、長期ビジョン・中期経営計画達成の加速を目指します。また、お客様に対してもRETHINKを提案し、それを通じてお客様とともに成長し、社会に貢献していきます。
Konica Minolta Awards
コニカミノルタでは、グローバル表彰制度(Business Contribution Awards、Transform Awards)を通じて、称賛される事例を明示しグローバルにグループ全体で価値観を共有することにより、褒める文化とチャレンジする風土の醸成に取り組んでいます。特にTransform Awardsは、社会やお客様の課題提起や新しい価値創造に向けて挑戦する活動・姿勢を評価する表彰制度であり、好事例のノウハウを全社で学び、業務に活かすことを推進しています。
また、コニカミノルタ(株)では、6つのバリューを常に意識した行動の習慣化につなげていくため、人事制度上にもその理念を反映しています。
これらの取り組みをとおして、6つのバリューを実践する企業風土へトランスフォームすることを進めています。
Konica Minolta Awards
組織カルチャー変革
当社では、会社統合以来、「仕事を自分でデザインする」ことを求め、また、自らを高めたいという意欲ある人財にはその機会を与えてきました。
例えば、裁量を持った働き方の推奨、人財公募制度の実施、社員の自主的なイノベーション創出活動の支援などが挙げられます。
これらを通じ、コニカミノルタ(株)では、「当社は個性が尊重される風土を持っている」と考える従業員は直近3年間で15P増えるなど、こういった施策・活動により、「出る杭を打つ」のではなく、「想いを持って自ら行動する人財を応援しよう、あるいはそういった活動に積極的に関わろう」という人財が、確実に増えてきています。
社内における「人とのつながり」の推進
さまざまな方法で、グループコミュニケーションを活性化しています。
ネットワーキング推進
コニカミノルタ(株)では、社内において組織の枠を超えた多様な人財が集まり、アイデアをぶつけ合い、イノベーションを創出する場として、各拠点でのコラボレーションスペースの設置を進め、人とつながる機会、場を提供しています。
また、「組織のカベを打ち破り、乗り越え、社内のネットワーキングを拡げたい」と考えている従業員を後押しすべく、人事部に企画案の提出があれば、従業員自らが企画した交流の場に対する費用補助を行っており、この制度を活用した、「若手・中堅社員コミュニティ」や「部門を超えたエンジニアネットワーク」など、社内で新しいつながりが生まれています。
なお、ここ数年、新型コロナウイルスの影響により対面でのつながりが難しい環境下にありましたが、対面でつながることの価値を改めて認識し、対面とリモートワークのハイブリッドな働き方を推進していきます。
従業員による人財交流イベントの様子
ポータルサイトの活用
コニカミノルタでは、「コニカミノルタオンライン」(日本語)および「Online Global」(英語、中国語)を設け、グループコミュニケーションの中心的役割として位置づけています。これらを通じて、グループの全体方針やグループ各社の状況について情報共有を図るとともに、経営トップと従業員とをダイレクトに結んだ情報交換や交流の場として活用しています。
また、これらのなかには、コニカミノルタ(株)代表執行役社長のメッセージボードが設けられています。グループ各社の従業員に対して社長自身がメッセージを発信する貴重なコミュニケーションの場となっています。
コニカミノルタオンライン
Online Global
グループ報の活用
季刊グループ報として、「Global Magazine」(日本語、英語、中国語)を発行し、世界各国の従業員に展開しています。ここでは、会社や組織、地域の壁を超え、コニカミノルタの方向性や先駆的な取り組みに関する特集記事をはじめ、グループ内の情報をワールドワイドな視点で扱っています。近年は、コニカミノルタオンライン/Online Global内のウェブサイトで共有し、動画も活用しています。コメント機能や読者アンケートなどを利用した双方向コミュニケーションを強化しています。
コミュニケーションコーディネーター制度
国内グループ会社各社、部門で任命された「コミュニケーションコーディネーター」、海外の各地域各社の「Key/Global Coordinator」が、所属部門の情報をグループへ、グループの情報を所属部門へ伝える役目を担っています。職場や会社の広報担当として、グループの一体感の醸成、ベクトルの統一、シナジーの発揮などをコミュニケーションの推進という点からサポートしています。
個の輝く環境と従業員の定着
従業員にとって「働きがいとチャレンジ意欲(エンゲージメント)」が感じられる職場環境を保つことを目指して、全世界の従業員を対象にした仕事・職場に対するGES(Global Employee Survey:グローバル従業員意識調査)を行っています。
組織風土の現状をエンゲージメントスコア(※)で測定し、各組織にて改善に向けたアクションを実施することで、グループ全体の競争力向上を実現します。
- ※
- 個が輝いているか、個が輝くことを後押しする職場環境であるかを10段階で評価。
2021年度はグループ社員の約9割が当調査に参加。16万を超えるコメントが寄せられ、各組織での課題の掘り下げ、改善アクションの計画と実行を継続的に進めています。
2021年度のエンゲージメントスコアはグループ全体で6.4となり、対2017年度比0.3ポイントアップしました。
GES(Global Employee Survey:グローバル従業員意識調査)結果
2017年 | 2021年 | |
---|---|---|
エンゲージメントスコア:個が輝いているか、個が輝くことを後押しする環境であるかを測定 | 6.1 | 6.4 |
回答率 | 88.8% | 90.8% |
- ※
- 「エンゲージメント」関連設問に対して、10段階で評価。
- ※
- 2021年調査では2017年調査から一部内容を変更しています。
また、コニカミノルタ(株)では、毎年100名前後の新卒の従業員を採用しており、2022年4月には63名が入社しました。
一方、2021年度、自己都合離職率は5.6%、また2018年度入社の新卒の従業員の3年未満の離職率は、15%となっています。