• 2020.06.10

    働き方改革に効く!?「オフィス空間づくり」で生産性向上を目指す

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    働き方改革に効く!?「オフィス空間づくり」で生産性向上を目指す
    働き方改革というと、残業規制などが注目されがちですが、本質的には少子高齢化を背景に少人数でも日本経済の活力を維持できる「生産性の向上」を実現することです。その意味で、従業員が集中して仕事をしたり、コミュニケーションをするオフィス空間は、生産性に大きく関係する要素です。先進的な企業ではオフィス空間づくりを通じてコミュニケーションの活性化や従業員満足度の向上などの働き方改革に取り組んでいます。

INDEX

働き方改革とオフィスとの関係

企業が働き方改革に取り組むにあたり、長時間労働是正や有給取得など、法規制対応から入る企業も多いですが、働き方改革の本質は生産性向上にあり、そのためにはオフィス空間も大事なポイントの一つです。

昔はオフィスに出社するのが義務でしたが、パソコンやインターネットなど情報通信技術が発展した現代では、働き方や目的に応じて働く場所を選択できるようになってきました。例えば、営業マンが出先でノートパソコンから作業したり、新型コロナ対策で在宅勤務しているように、オフィスは一日中過ごす場所ではなくなってきています。
オフィスには生産性のほかに、以下のような機能が求められています。

・組織の柔軟性を高めるインフォーマルなコミュニケーションを促す場
・お客様に提供する商品・サービスを社内で利活用して、体験やナレッジを付加価値として活かす場
・役員同士や役員と社員がクイックに連携し、重要な意思決定を迅速に行う場
・社員の帰属意識がより流動的になっていくなか、企業の文化や理念を伝え、社員の意識や活動に一貫性を生み出す場
・ワークとライフの境目が曖昧になってきている昨今、近接して交じり合うワーク&ライフスタイルを受け止める場

このように多様化した役割を実現するには、オフィスに求める役割を明確にして、効果が期待できる仕組みを作り込む必要があります。

オフィス改善のポイント

オフィス活性化のよくある施策として、以下が挙げられます。

■インフォーマルなコミュニケーションを促進する場を設ける

固定化されたメンバーと仕事をするだけでは、新たな発想や組織を超えたコラボレーションが生まれません。フリーアドレス化して席を流動化させたり、カフェスペースやリラックスできる休憩スペースを設けることで、社員間の交流を促します。

■集中スペースを設ける

生産性を上げるには、集中して作業したい場合もあります。開放的なフリーアドレスを設けるなら、逆に衝立などで囲まれた集中スペースを設ける方法があります。

■共同作業スペースを設ける

会社で仕事をする大きな理由が、共同作業を行うことです。ブレストしたりプロジェクトで共同作業をすすめるため、モニターや資料、ホワイトボードを備えたカジュアルなミーティングスペースを設けると、必要に応じて関係者が集まれます。

オフィスづくりで「働き方改革」した事例

総務省行政管理局のオフィス改革事例

働き方改革は行政機関も対象であり、国家公務員も「職員のワークスタイルについて、情報のデジタル化(ペーパーレス化、デジタルアーカイブ化)の推進と生産性向上を図る(H26.6閣議決定)」とされワークスタイル変革の取り組み事例が出ています。

総務省行政管理局行政情報システム企画課では、情報の電子的共有によるペーパーレス化、コミュニケーションの活性化、 意思決定の迅速化、柔軟な打合せスタイルなどに焦点を当て、オフィス環境を抜本的に改修しました。特に、個人用デスクを撤廃したフリーアドレスは霞が関の中央省庁としては先駆的な取り組みです。

例えば、以前は管理職が窓側、各チームは役職順に縦一列という島型オフィスでしたが、フリーアドレス化したことにより、各チームが一つのデスクを囲む配席となり、上司への説明は隣席でPCによる説明を行うなど、意思決定が迅速になる効果が出ています。

オフィス改革のポイント ~コミュケーション活性化・意思決定の迅速化~

オフィス改革のポイント~コミュケーション活性化・意思決定の迅速化~
出典:総務省「ワークスタイルを変えるオフィス改革の試行的取組について」

オフィス環境が“働き方改革の鍵”とするKIRINのオフィス環境づくり

KIRINでは、従業員が一日の大半を過ごすオフィスの働きやすさが、企業の生産性に大きく影響するとしています。

■働き方改革では、オフィス環境も重要
・狭い、暗い、といったオフィスでは業務効率が落ちる
・オフィスの設備や収納方法が悪いと不満につながる
・コミュニケーション設計も重要
■具体的なオフィスの改善方法
・フリーアドレス / ブース型 / 島型 / 同向型 / 背面型など業務ごとのレイアウト
・家具は機能性にもこだわる
・デスクは収納力だけで決めない
・椅子は従業員の疲労に大きく関わる
・照明は従業員のモチベーションを左右する
・休憩室は従業員の満足度を高める

など、リンク先の記事では具体的な検討ポイントが列挙されていて参考になります。

出典:KIRIN「働き方改革の鍵となるオフィス環境。改善のポイントとは?」

コミュニケーション活性化を目指したネットイヤーグループのオフィスリニューアル事例

ネットイヤーグループの既存オフィスは、ラウンジが2か所に分かれていて、パーティションで研修スペースと区切られていたり、休憩している社員のすぐ隣で会議をしているなど、スペースの用途と区切りが曖昧な状態で、効果的なコミュニケーションをとれる空間になっていませんでした。

そこで、研修スペースをなくして大空間をオープンに活かしたコミュニケーションスペースにリニューアル。ゆったり座れて休憩できる「ラウンジスペース」、お昼寝もできる回復スペース、ノートパソコンを持ち込んで仕事ができる「集中スペース」、「ミーティングスペース」に分かれ、床面のカラーで仕事エリアと休憩エリアをゆるく区分けしています。
ラウンジがなくなった階には、これまで1か所に集まれる場所がなかった事業戦略部の部屋を新設。各階でバラバラに仕事をしていた部員が1か所に集まり、業務の効率化を実現しました。

ネットイヤーグループのオフィスリニューアル事例
広いラウンジフロアは4つのスペースに分かれ、床面のカラーで仕事エリアと休憩エリアに緩く区分けされている。
出典:ネットイヤーグループ「コミュニケーションを活性化し、メリハリのある仕事環境へ」

東和エンジニアリングのオフィスリニューアル事例

東和エンジニアリングでは、本社機能が2つのビルに分かれていたり、フロアごとに部署が置かれていたことで不足していた社内のコミュニケーションを活性化させたいという課題を持っていました。

オフィスのリニューアルにあたり、社員が自由に座る場所を選んで仕事を行う「フリーアドレス」スタイルのオフィスとして設計。集中できる個人ブースや、「会議室の予約が取りにくい」という課題の解決策として窓際にファミレス席を設けるなど、コミュニケーションの活性化を図りました。
さらに、コニカミノルタジャパンの働き方改革ソリューション「いいじかん設計」の支援を受け、生産性向上のボトルネックとなっていた膨大な紙文書を70%削減しました。

東和エンジニアリングのオフィスリニューアル事例
窓際には必要な時にすぐ打ち合わせできるファミレス席を設置。
出典:東和エンジニアリング「社内外の会話が豊かに行きかう職場風土を生み、発想につなげるオフィスのカタチ」

コニカミノルタジャパンはニューノーマル時代の働き方を実現するオフィスとして東京 浜松町オフィスの一部分を「つなぐオフィス」としてリニューアルしました。つなぐオフィスでの働き方改革の取り組みは以下の資料や記事でご紹介しています。

生産性があがるオフィスの見学、受け付けています

従業員が長時間過ごすオフィス空間は、企業の生産性に大きな影響を与える要素です。インフォーマルなコミュニケーションを促したり、従業員の帰属意識を高めるなど、多様化するオフィスの役割を実現するには、求める役割を明確にして、効果が期待できる仕組みを作り込む必要があります。

オフィス移転リニューアルは、社員の意識を変え、働き方を変える効果的な施策の一つです。コニカミノルタジャパンのオフィス見学ツアーでは、2021年にリニューアルしたニューノーマル時代の働き方を実現する「つなぐオフィス」をご覧いただけます。
フリーアドレス、紙書類削減、テレビ会議システム、オフィスのショールーム化など働き方変革のための様々な仕組みを、実際に社員が働いているリアルな現場でぜひ、体感してください。

IDEA SHOWROOM」では働き方改革の課題を解決するソリューションをご覧いただけます。オフィスのリニューアル・移転をご検討のお客様向けのおすすめ見学コースもご用意していますのでお気軽にご覧ください。

いいじかん設計 編集部

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