• 2021.11.04

    音声アナウンスで社員の行動が変化!ネットワークカメラMOBOTIXで実現するオフィスの消灯管理

    関連タグ業務効率化
    音声アナウンスで社員の行動が変化!ネットワークカメラMOBOTIXで実現するオフィスの消灯管理
    オフィスで発生する電気代の中で、照明機器にかかるコストは空調などと比べて高い傾向にあることはご存じでしたか?総務部やオフィス管理を行う方々は、電力コスト削減のため、オフィスの最終退出者に必ず消灯するように声をかけていますが、毎日最後に帰る人は異なるため、消し忘れも少なくありません。コニカミノルタジャパンでも同様の課題を抱えていたところ、ネットワークカメラを使って解決へと導く方法を発見!身近で小さな課題ですがなかなか改善されなかったオフィスの消灯管理に対して、視点を変えることで、課題の解決を実現しました。
    ネットワークカメラを活用してどのようにオフィスの消灯管理の課題を解決へと導いたのか、事例を交えてご紹介します。

INDEX

ネットワークカメラ「MOBOTIX」とは?

――今回はネットワークカメラ「MOBOTIX」のマーケティングを担当されている、デジタルワークプレイス事業企画統括部 画像IoTソリューション推進部 マーケティング企画グループの佐藤 賢治さんにお話しを伺います。

佐藤さん「はい、よろしくお願いします。」

――そもそもネットワークカメラ「MOBOTIX」とは どのようなものなのでしょうか。

MOBOTIXは単なるカメラではなく、人間の代わりをしてくれる頑丈で賢いカメラ機能付きコンピューターです。MOBOTIXは映像の中の様々な情報をきっかけに、メール通知や画像転送、音声通知、または回転灯を鳴動させるなどの検出アクションを人の代わりに行ってくれます。さらに頑丈で粉塵に強い設計ですので、厳しい環境でも運用いただいています。」

コニカミノルタジャパン 佐藤氏_01
デジタルワークプレイス事業企画統括部 画像IoTソリューション推進部
マーケティング企画グループ 佐藤 賢治さん

――頑丈で粉塵にも強い、ということは主に工場などの生産現場での利用になるのでしょうか。

「はい、主に製造業では生産管理部門や工場、建設現場、また物流業の現場など、“現場に強いMOBOTIX”としてご利用いただいています。カメラは電子機器ですので、粉塵の多い環境で利用すると故障につながることも多いのですが、MOBOTIXは最も故障の原因となりうる駆動部分を原則持たない設計になっているため、堅牢性と防塵性能が他のカメラより高いことが特長です。例えば、ある製造業のお客様では、工場の生産工程に100台を超えるモニタリングカメラを設置していますが、製造工程で粉塵やガスなどが出る環境で使われるため、以前のカメラでは年に一度、設置カメラの約1割が故障し、そのたびに交換されていました。また、故障で交換するカメラもストックが必要で、常時10台くらいは倉庫に置いていました。そこで、MOBOTIXをご提案したところ、堅牢性と防塵性能も高い点が評価され、採用いただくことができました。それからは常時カメラのストックを持つ必要もなく、交換作業の手間もなくなりました。さらに生産工程のマシンが大きいので、以前のカメラでは1台すべてを見るためには2台のカメラを必要としていましたが、導入されたMOBOTIXは視野が広く、360° 周りが見える機種でしたのでMOBOTIXなら1台で済むという点も高い評価をいただいています。現在、他の工場でも順次MOBOTIXへ入れ替えているところです。」

――MOBOTIXだからこそ解決できた事例ですね。

「そうですね。MOBOTIXだからこそ解決できた製造業における課題は他にもあります。MOBOTIXにはいくつか種類があり、温度を見える化する「サーマルカメラ」というものもあります。こちらでは、「火災予防ソリューション」として製造業のお客様にご利用いただいています。このソリューションは視覚では見えない機器の異常熱をサーマルカメラでいち早く検知、関係者へ通知することで火災が起きる前に予防できるというものでありながら、シンプルなシステム構成ということで高く評価をいただいています。
それから、コニカミノルタが開発したアプリケーションとMOBOTIXサーマルカメラを活用した「発熱者スクリーニングサーマルカメラパッケージ」も好評です。

――発熱者スクリーニングサーマルカメラパッケージは、昨今のウイルス感染拡大への予防対策として特に注目されているそうですね。

「はい、お問い合わせの多い製品の一つです。カメラの前を人が通過すると、瞬時に発熱の恐れのある人をスクリーニングするというものなのですが、人の動きを止めることがなくウイルス感染拡大への予防対策ができる点について、多くのお客様から評価をいただいています。こちらは製造業だけでなく、医療、福祉施設、商業施設など業種業界の特定なく幅広く導入しています。」

オフィスの混雑状況の把握に!つなぐオフィスへの導入

――今回、コニカミノルタジャパンの新しいオフィス「つなぐオフィス」にもMOBOTIXを導入しました。つなぐオフィスは事務処理や会議などいわゆるデスクワークを行う一般的なオフィスですが、どのような理由でMOBOTIXをつなぐオフィスで活用しているのでしょうか。

「これにはいくつか理由があります。一つは、社員が現場や遠隔地からつなぐオフィスの混雑状況や空席状況を手元のスマートフォンやパソコンから画像で確認できるようにすることで、手軽に利用判断ができるようにするため。もう一つは、MOBOTIXのヒートマップ機能を活用し、動線密度からオフィスの出入りや使用状況の検証を行っています。つなぐオフィスにはその日の働き方に合わせて働く場所を選択できるよう、執務室がいくつかのエリアで分けられているのですが、このエリアの活用状況を把握し、ニューノーマルの働き方を実現するにあたって、オフィスのどのような機能が必要とされているのかをデータで把握できるようにしています。」

コニカミノルタジャパン 佐藤氏_02

――働き方を定量的に把握できるようにしているのですね。つなぐオフィスがオープンしてから半年ほど経過しましたが、現時点でMOBOTIXによって分かったことなどはありますか?

「つなぐオフィスのオープン時は緊急事態宣言中でもあり、オフィスの出社人数も少なかったのですが、宣言解除後からは少しずつ人気のエリアがどこなのか、などをデータとして把握できるようになってきました。緊急事態宣言中のデータも未来のオフィスに必ず活用する時が来ると想定されるので、蓄積して今後の分析に活かしていきたいと考えています。また、ヒートマップ機能を活用し、オフィスのピーク時やエリア毎の通行量、出社率を月別、曜日別、時間帯別に計測しています。この結果をもとに、より良いオフィスの実現を目指して日々様々な部署や担当者と意見を出し合っています。」

MOBOTIXの新たな活用方法でオフィスの消灯管理も実現!

――MOBOTIXによるオフィスの混雑状況を社員にリアルタイムに公開するなど、ソーシャルディスタンスを意識する昨今では有益な情報を提供してくれるMOBOTIXですが、そのほか、「オフィスの最終退出 消灯促進」としてもMOBOTIXを活用しているそうですね。

つなぐオフィスにMOBOTIXを設置してから数日たったある日、MOBOTIXの映像を確認すると、夜間の無人のオフィスで照明が点いたままだったことが2~3回ありました。そこから課題が浮かび上がり、関係者と対策を講じるアイデア出しを行いました。先にもお話ししましたが、MOBOTIXには機種によって様々な機能があり、つなぐオフィスに導入したMOBOTIXはMOBOTIX c26というオーディオ標準モデルの360° 全方位カメラでした。このMOBOTIXの特長の一つである自動音声通知機能を使えば、最終退出の際に消灯を促す音声通知ができるのではないか、と思いつき、対策としました。」

コニカミノルタジャパン 佐藤氏_03

――視点を変えることで、課題の解決方法を見出したのですね!MOBOTIXの消灯管理機能について具体的に教えてください。

「はい、発想の転換で解決方法を見つけることができました。しかも、仕組みも非常にシンプルなんです。一定時刻になると「最終退出者は消灯のご協力をお願いします」とMOBOTIXから自動音声通知が流れます。この音声を聞いた社員は「あ、最後に部屋を出るときは電気を消さなきゃ!」と気付き「最後に電気を消す」という行動変容を起こしてくれます。
そして、消灯結果はMOBOTIXが夜間の画像をメール添付して管理者宛てに送信します。これを翌朝に確認するというものです。」

MOBOTIX c26 全方位カメラ
人が集うオフィス内にふさわしい威圧感のない自然なデザイン。環境に溶け込みやすく設置も容易なMOBOTIX c26全方位カメラ。(MOBOTIXの天井付けカメラは国際デザインコンペ「レッドドットデザイン賞」を受賞しています。)
MOBOTIX「オフィスの最終退出 消灯促進」概要
MOBOTIX「オフィスの最終退出 消灯促進」概要

――すごくシンプル!ですが、MOBOTIXは社員へ「気付き」を与えるということもできるということですね。

「はい。「ちょっとした機能」なのですが、この「ちょっとした機能」から様々な価値を生み出すことも分かりました。
課題でもあった、照明の消し忘れを抑止して無駄な消費電力の削減を実現できたのはもちろんですが、毎晩、消灯結果の画像をMOBOTIXから画像付きでメールを自動的に送ってきてくれるので、管理者は毎晩の消灯確認が不要になり、ストレスがなくなります。
こうした消灯のお願いは、どこの会社でも行われていると思いますが、毎日最後に帰る人は異なるため、社員に注意を促すことに苦労している総務担当者の方も多いのではないかと思います。ですが、つなぐオフィスではMOBOTIXが「最終退出の方は消灯にご協力ください」と、社員に注意を促すのに言いづらいことも管理者に代わって伝えてくれます。注意喚起の業務はMOBOTIXに任せて、そのほかの業務に集中する時間を確保することができます。

――なるほど、総務部やオフィスの管理をされている方へのいいじかん設計ができますね。今回のような音声による社員の行動変容の実現は、まさに人とIoTが共存してより良い未来をつくる第一歩のような実例だと思いました。今後、この他の場面でも展開ができそうですね。

「そうですね。音+カメラの機能の組み合わせはとても抑止力があり、人間の行動変容をもたらす可能性があることが、今回のつなぐオフィスでの対策からよく分かりました。例えば広い屋外の敷地内に何十台と自動車を展示してある自動車販売店様などへは、指定した画角内に物体が侵入した際に自動音声通知で「監視カメラ作動中です」と音声通知をするというロジックを設定してあげれば、犯罪の未然抑止が期待できます。

監視カメラって、「何かが起きた時の証拠を残すもの」という印象があるように思われますが、このように音声+カメラの機能を組み合わせることで、何かが起きる前に抑止力のある打ち手を講じることができるのですね。それから、音声とカメラの機能は「人への警告と気付き」になり、人間の行動変容のきっかけにもなりえます。このちょっとしたMOBOTIXの機能がみなさんの「いいじかん」を創出するきっかけになると嬉しいですね。」

まとめ

――それでは、最後に読者の皆様へ一言お願いします。

「私ども画像IoT事業では、お客様の豊かな時間の創出と見たいものを見ることができるよう、日々、ソリューション開発から導入事例、改善アイデアを振り絞っています。幅広く皆さまにMOBOTIXのファンになっていただきたいと考えていますので、ぜひ一度MOBOTIXを見に、つなぐオフィスへお越しください。
さらに、MOBOTIXの様々な世界観と可能性を検証する「プロジェクトルーム」も近々完成予定です。見たいものを見ることができるようにラインナップを揃えて、皆さまを心よりお待ちしています。」

いかがでしたか?コニカミノルタジャパンではつなぐオフィスでの新しい働き方への取り組みやこれまでの自社実践のノウハウをもとに、お客様が抱えている働き方に関する課題を解決するソリューションを多数取り揃えています。つなぐオフィスでは各種製品・ソリューションを実際にご覧いただくことも可能ですので、お気軽にお問い合わせください。また、オフィスツアーをご希望の方はページ上にある「オフィス見学」のボタンよりお申し込みください。

いいじかん設計 編集部

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