気候変動への対応
コニカミノルタのアプローチ
重点施策
「カーボンマイナス」状態を実現するためには、自社責任範囲である製品ライフサイクルにおけるCO₂排出量の削減と、自社責任範囲外であるお客様やお取引先でのCO₂排出削減貢献の両方を加速する必要があります。コニカミノルタは、DX(デジタルトランスフォーメーション)を活用することで、どちらのCO₂排出量も飛躍的に削減できると考えています。
自社での取り組み
1. サステナブルファクトリー活動
2020年度からは「サステナブルファクトリー認定制度」を開始しました。2022年度までにすべての生産拠点がサステナブルファクトリー認定基準の達成を目指します。これまで推進してきた環境負荷削減とコストダウンの取り組みを加速するとともに、お客様、お取引先および地域などステークホルダーとの連携をさらに深め、自社拠点の技術やノウハウを活用して、企業の枠を越えたより広い範囲の地球環境への貢献、社会課題の解決を進めていきます。
素材系生産拠点 | 組立・高負荷拠点 | ||
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環境負荷低減基準 コニカミノルタの生産拠点が達成すべき環境負荷低減基準※1 |
CO2排出量 | 年率3%削減 (3年で9%削減) |
年率2%削減 (3年で6%削減)※3 |
排出物量 | 年率2%削減 (3年で6%削減) |
年率2%削減 (3年で6%削減)※3 |
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ステークホルダー基準 コニカミノルタの生産拠点で得た環境ノウハウを活用し広く社会(ステークホルダー)の環境課題解決に貢献する基準。 |
お客様・お取引先・社会におけるCO2排出量 (CO2削減貢献量)※2 | 年率1%削減 (3年で3%削減) |
年率2%削減 (3年で6%削減) |
ガイドライン基準 コニカミノルタの生産拠点が目指すべき生物多様性などの取り組み基準 |
ガイドライン適合状況 | ・VOC削減 ・生物多様性対応(水、土壌、海洋プラ等) ・CSR調達 ・再生可能エネルギー導入の拡大 などのガイドラインに適合 |
- ※1
- 環境負荷がコニカミノルタ全体の1%未満の場合は、年率1%(3年3%)とする。
- ※2
- 自拠点でのCO2排出量実績に目標削減量を乗じた量を削減する。
- ※3
- 日本国内で施行された「プラスチック資源循環促進法」に基づくプラスチック使用製品廃棄物の排出抑制および再資源化の活動において、日本国内の主要拠点でのプラスチック排出物の排出抑制を含む目標として設定。
2. 再生可能エネルギーの拡大
中国の生産拠点2拠点および欧州の販売会社43拠点で欧州や中国など海外を中心に再生可能エネルギー化を進めてきました。2022年度に向けても、グローバルで各地域に応じた最適な手段を検討し、再生可能エネルギー由来の電力調達拡大に向けた取り組みを強化します。
お取引先と進める取り組み
1. カーボンニュートラルパートナー活動
2020年度からは、より多くのお取引先と連携するため、従来から進めてきたグリーンサプライヤー活動をデジタルトランスフォーメーション(DX)により進化させサプライチェーンのCO2を削減する「デジタルグリーンサプライヤー活動」を開始し、サプライチェーン全体のCO2削減を飛躍的に拡大していきます。
今まで専門家が直接赴いて対応していた工場のエネルギー診断活動をデジタル化することで、調達先が自社の力で診断から課題発見、施策の実行に至るまでを行うことで、効率的により多くの調達先の環境活動を支援することが可能となりました。このデジタル化によって、支援する調達先を従来の10倍以上にできるものと考えています。
さらに2021年10月からは、「DXグリーンサプライヤー認定制度」を発展させ、「カーボンニュートラルパートナー認定制度」をスタートしました。デジタルツールを活用してできるだけ少ないエネルギーでものづくりを行い、その上で残ったエネルギーは再生可能なものを使用していき、お取引先の脱炭素化を支援していきます。
お客様と進める取り組み
1. サステナブルソリューション活動
2020年度からは「サステナブルソリューション認定制度」を開始しました。この制度では、コニカミノルタが解決を目指す環境・社会課題それぞれに応じた認定基準項目について、事業や製品特性ごとに基準を設定し、基準をクリアした製品を3段階で評価します。より環境負荷を低減するとともに、SDGs の視点で社会課題を解決する製品およびソリューションを創出していきます。
製品の省エネ性能を高めて顧客使用時のCO2排出量を削減するだけでなく、デジタルによるオンデマンドなパッケージ、ラベル、テキスタイルの印刷ソリューションの提供による生産プロセスの改革、紙や場所にとらわれない働き方改革を進めるデジタルワークプレイス、エッジ型IoTソリューションでワークフロー変革を支援する新事業など、顧客のDXを促す製品・サービスを提供することで、顧客のビジネスを支援するとともに、業務効率化に伴う環境負荷の低減にも寄与していきます。
2. 環境デジタルプラットフォーム
2020年度には、環境経営のエコシステムである「環境デジタルプラットフォーム」を立ち上げました。当社のみならず、参加企業各社がそれぞれ持つ環境ナレッジ、ノウハウを相互に共有、蓄積し、新たな価値を共創することにより、環境経営効率を向上させ、エコシステムによる環境負荷低減への貢献の効果の飛躍的拡大を目指してまいります。参加企業は15社でスタートし、2022年7月末時点で72社に拡大し、今後も共創の輪を広げていきます。