気候変動への対応
自社拠点での再生可能エネルギー導入
地球温暖化を引き起こす最大の要因は、産業革命以降の人為的な活動による温室効果ガス排出量の増加であると言われています。気候変動を抑制し、脱炭素社会を実現するためには、化石燃料への依存を減らすと同時に、温室効果ガスを排出しない再生可能エネルギーを最大限に活用することが鍵となっています。
再生可能エネルギー100%での事業運営を目指す「RE100」への加盟
コニカミノルタは、2019年1月に再生可能エネルギー100%での事業運営を目指す国際リーダーシップイニシアチブ「RE100」に加盟しています。2050年までに、自社の事業活動で使用する電力の調達を100%再生可能エネルギー由来にすることを目指します。
これによって、「エコビジョン2050」の達成に向けた取り組みを加速させるとともに、再生可能エネルギーの普及拡大によって世界のCO2排出量の削減に貢献します。また、長期目標を達成する中期的なステップとして、2030年に再生可能エネルギー由来電力(以下、再エネ電力)の利用率を30%にする社内目標を設定。再エネ電力が比較的普及している国や地域を皮切りに、生産拠点や販売拠点における電力購入契約の見直しを順次開始し、実施可能な拠点から再エネ電力への切り替えを行っています。2021年度には再生可能エネルギー比率※を8.3%まで高めました。
- ※
- コニカミノルタ全体の電力使用量に占める再生可能エネルギー由来電力の比率
- 注
- 2019年度は、コニカミノルタグループ全体の電力使用量(コジェネ発電量含まず)に占める再生可能エネルギー由来電力の比率
- 注
- 2020年度以降は、コニカミノルタグループ全体の電力使用量に占める再生可能エネルギー由来電力の比率
生産・研究開発拠点での再生可能エネルギー拡大
すでに使用電力の再生可能エネルギー100%化を達成しているコニカミノルタビジネステクノロジーズ(東莞)社、コニカミノルタビジネステクノロジーズ(無錫)社に続き、2021年度には新たにコニカミノルタサプライズマニュファクチャリング(USA)社とコニカミノルタサプライズマニュファクチャリング(フランス)社において、使用電力を再エネ電力証書付の電力に切り替えることで再生可能エネルギー100%を達成しました。また、2021年2月に愛知県豊川市に竣工したコニカミノルタメカトロニクス社の新工場では、竣工にあわせて太陽光発電システム(設置面積2,632m2、発電容量500kW)を導入し、電気使用量の約11%※を賄っています。今回のような生産拠点を手はじめに、グローバルで各地域に応じた最適な手段を検討し、再生可能エネルギー由来の電力調達拡大に向けた取り組みを強化していきます。
- ※
- 2021年4月~2022年3月(2021年度)の実績
コニカミノルタメカトロニクス(株)新工場
屋上に設置した太陽光パネル
コニカミノルタビジネステクノロジーズ(無錫)社
工場屋根に取り付けられた太陽光発電パネル群
左: コニカミノルタビジネステクノロジーズ(東莞)社
右: コニカミノルタビジネステクノロジーズ(無錫)社
販売拠点での再生可能エネルギー拡大
生産・研究開発拠点とともに、全世界に数多くある販売拠点においても積極的に再生可能エネルギーの導入を進めています。今後も再生可能エネルギーへのお客様や社会からの期待に応えていきます。
再生可能エネルギーの取り組み
コニカミノルタビジネスソリューションズ(USA)社の本社では、2013年から駐車場に太陽光発電設備を設置し、オフィスの電力として利用しています。さらに、2020年12月より残りの購入電力を再生可能エネルギー由来に切り替え、100%再生可能エネルギーになりました。
これまで欧州では8カ国の販売会社で再エネ電力に切り替えて来ましたが、2020年度はさらに拡大してスペイン、ポルトガル、の販売会社でも導入を開始しました。
今後も、直接電力契約が可能な拠点から切り替えを進めていきます。
欧州販売会社への再生可能エネルギー由来電力導入を推進しているドイツ本社
駐車場に設置した太陽光発電設備(米国)
米国販社の主拠点で再生可能エネルギー100%達成
コニカミノルタビジネスソリューションズ(米国)社は2020年よりMidAmerican Energy Service社の再生可能エネルギープログラムに参加し、再生可能エネルギーの提供を受けています。2013年に設置したソーラーパネルによる太陽光発電に加え、バイオマス、地熱、水力、太陽光、風力などを組み合わせたグリーンエネルギーが本プログラムを通じて供給されます。本プログラムは非営利の資源ソリューションセンターが定める環境および消費者保護の基準を満たし、グリーンエネルギーの認証を受けています。この新たなパートナーシップによって、ニュージャージー州のラムジー敷地内は100%再生可能エネルギーによって運営されることとなりました。
また、コニカミノルタビジネスソリューションズ(米国)社は2022年5月より、米国環境保護庁(EPA)のグリーン電力パートナーシッププログラムにも参加しています。本プログラムは電力使用にともなう大気汚染やその他の環境負荷を低減する手段として、米国内の事業者に対してグリーン電力の使用を促進するもので、グリーン電力の使用は2030年までに「カーボンマイナス」の状態を達成するというコニカミノルタの目標に向けた大きな一歩となるとともに、大気汚染や排出量の削減にも貢献します。