• 2021.07.08

    突然のオンライン授業!タブレットPCさえあれば実施できる?現状課題と対策とは

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    突然のオンライン授業!タブレットPCさえあれば実施できる?現状課題と対策とは
    自宅からパソコンやタブレットPCなどで学校の授業に参加するオンライン授業。新型コロナウイルスの影響で各学校において対応に追われています。2020年度の1年間で各学校でのタブレットPCの購入は進められていますが、オンライン授業を行うためには課題が多く、実施はできていないという声もよく聞きます。
    今回はオンライン授業における課題とその解決へ導く対策方法をご紹介します。

INDEX

新型コロナウイルスの影響で一気に加速!GIGAスクール構想

今回は、コニカミノルタジャパンでGIGAスクール構想の支援を行っている、営業本部 公共・文教営業統括部 副統括部長 細川 巧さん、営業本部 ソリューション営業統括部 ソリューション第1営業部 串田 裕也さんにインタビューします。

――細川さん、串田さん、よろしくお願いいたします。

細川さん、串田さん「よろしくお願いします。」

――はじめに、GIGAスクール構想の内容について、教えてください。

「はい、GIGAスクール構想とは文部科学省が、取り組みを実施している、全国の小中学校に対して、一人一台端末と、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備することで、特別な支援を必要とする子供を含め、多様な子供たちを誰一人取り残すことなく、公正に個別最適化され、資質・能力が一層確実に育成できる教育環境を実現する取り組みです。世界と比較して日本のICTの学習利活用は低く、OECD加盟国では最下位です。環境配備を行うことにより教育実践と最先端のそれぞれのメリットを活かして、教師・児童生徒の力を最大限に引き出すことを目的としています。具体的には、全国の小中学校のネットワーク環境(高速インターネット、無線LAN)の整備、一人一台のタブレット配布の実施が挙げられます。」

コニカミノルタジャパン 細川氏
営業本部 公共・文教営業統括部 副統括部長 細川 巧さん

――新型コロナの影響を受ける前、2019年までのオンライン授業の浸透率はどれくらいだったのでしょうか。

「残念ながら環境が整備されていないことと、教職員のリテラシーが追い付かず、オンライン授業が実現できた学校はおよそ5%とごく少数でした。また、各家庭の環境もバラバラで約15%程度の家庭では、Wi-Fiなど通信手段の準備が必要であることや、セキュリティーの検討、運用ルールの策定も実施しなければならないなど、オンライン授業を実施するためには課題が山積みといった状態でした。それは現状でもあまり変化はありません。」

――新型コロナの影響を受けて、オンライン授業への関心が高まり、実施も増えたと思っていたのですが、課題が多くなかなか浸透していないのですね。

「第一波で、全国の学校が休校になりましたが、その際の対応はプリントを配布するなどのアナログな対応ばかりでした。第一波時点では端末整備がまだ実現できていない点と先生自身にICTの活用が進んでおらず、一足飛びにオンライン授業を実施することができなかった学校がほとんどでした。また、GIGAスクール構想でも触れている通り、誰一人、取り残すことが許されないのが学校教育の大前提ですので、クラスの全生徒が授業に参加(学びをとめない)できる環境が不可欠です。この「差が出てはいけない」という考えがさらにハードルを上げていました。ですが、この2020年の1年で、各学校でのタブレットPCの購入が進み、設備面の改善がなされました。今後、一人一台タブレットPCがいきわたり、タブレットPCを取り入れた授業計画の検討が進めば、場所を選ばず授業を実施できるようになると考えています。」

タブレットPCの配布が進んでもなぜオンライン授業が普及しないのか

――新型コロナの発生から1年経過し、学校でも様々な感染対策を行って対面での授業が進められていますが、オンライン授業の必要性は変わらず高い状況なのでしょうか。

「はい、依然として、コロナの終息が見えない中、学校単位で休校になる可能性も多いため、必要性は引き続き高いと考えられます。しかしながら、やっと一人一台のタブレットPCが配布されただけで、利活用はなかなか進んでいません。」

コニカミノルタジャパン 串田氏
営業本部 ソリューション営業統括部 ソリューション第1営業部 串田 裕也さん

――需要が高まる中でもオンライン授業が浸透しない課題は何でしょうか。

「前項でもお話しさせていただきましたが、以下が課題として挙げられます。」

1.ネットワーク環境、一人一台の環境配備 ※令和2年度実施
2.教職員のICTリテラシーの醸成
 (操作知識、ネットワーク知識、アプリケーション知識、情報モラル・セキュリティー知識)
3.ICTを活用した授業計画の作成
4.児童・生徒の家庭環境(ネットワーク環境、トラブル時のサポート環境)
5.義務教育としてオンライン授業自体を授業時間としてカウントするための条件
6.運用ガイドラインの作成、セキュリティーポリシーの改訂
7.教材の著作権、利用権の予算化

「課題はたくさんありますが、これから利活用を推進するには、まず現場でのICTリテラシーの醸成が急務です。さらに、利用する生徒・児童に向けた情報モラル、セキュリティー教育も同時並行で進め、安心安全に利活用するための準備を行う必要があります。
そこで思い出していただきたいのが、2009年の教育ニューディール政策で、ある日突然各学校にPC教室ができたときのことです。政策だけが先行し、PC教室を用意したものの現場で活用できず、導入したPCもほこりをかぶってしまいました。原因は現場の意見を聞かずに設備の導入が目的となってしまったことですが、今回のGIGAスクール構想やコロナを受けてタブレットPCの導入が進んだ今、同じ失敗を繰り返さないためにも、現場の先生のご意見をしっかりと受け止め、サポートする必要があると考えています。」

オンライン授業を成功に導く秘訣

――ここまで、オンライン授業における現状の課題について教えていただきました。ここからは課題解決の対策をお聞きします。先生方が多忙を極めており、タブレットPCの利活用を踏まえて授業計画を考えるだけでなく、児童・生徒のサポートとなると、オンライン授業の実施はなかなか難しい状況にありそうですね。

「はい、先生方は本当にご多忙のなか、空いた時間を使ってICTの活用研修や研究会を行っています。この研修を経て先生が主体的にオンライン授業の利活用を進める授業計画を作るだけならまだいいのですが、先にもあったように、それとともに環境整備の推進、ルール作成、生徒児童への啓もう活動などまだまだ必要なステップがあります。このうちどれをおろそかにしても途端にタブレットは机の中、奥底へ…となりかねませんし、クラス単位で差が出てしまうと、保護者からのクレームの対象となり、対応に追われる最悪のシナリオになることは目に見えているのですが、学校の先生だけではとても対応しきれる内容ではありません。とはいえ、オンライン授業の利活用がすすめられるよう、先生方、各学校、教育委員会が一丸となって、足並みをそろえ利活用を行えるような検討が必要です。この検討を進められる際、コニカミノルタジャパンがお役に立てるのでは、と考えています。」

コニカミノルタジャパン 細川氏

――教育現場のサポートも行っているのですね!どのようなサポートが受けられるのか教えてください。

「はい、当社ではGIGAスクール構想の実現へ向けたトータルサポートを行うICT教育定着アドバイザリーサービスをご提供しています。教育現場の全ての先生方がICTの環境を利活用した教育を児童生徒に提供することを目標に、現場の課題・お困りごとをサポートしています。
サポート内容は大きく分けて6つのメニューがあります。」

1.教育現場定着支援
2.先進的教育環境
3.セキュリティー対応
4.現場連携
5.評価レポート
6.事業統括サポート

「これらのサービスを各自治体、学校の状況に合わせてカスタマイズしご提供させていただいております。例えば、セキュリティーの対応では学校セキュリティーポリシーはすでに作成済みなので現場で運用するためのマニュアルまで落とし込んでほしい、ということであれば、そのご要望に合ったご提案を実施いたします。」

―― ICT教育定着アドバイザリーサービスはオンライン授業の実現に向けたものだと思いますが、このサービスを通じて、学校という場所で働く教職員の皆さんの働き方改革にもつながりそうですね。

「はい、前項でもお話しした通り、GIGAスクール構想や新学習指導要領への対応など新しい事を実施したくても学校現場の先生方は全くと言っていいほど時間がありません。だからこそ、まず取り組むべきは時間を確保するための働き方改革だと考えています。学校現場はアナログな運用がほとんどです。ほんの少しだけ業務を見直してICTを活用した自動化やデジタル化をするだけで大きな成果(時間削減)を得られる可能性が高いです。例えば朝の連絡、三者面談の調整、各家庭への連絡事項、小テストの作成と採点返却など…これら一つひとつをほんの少しだけデジタルに変えていくお手伝いもコニカミノルタジャパンは行うことができます。そうすることで、本来の業務やより児童生徒と向き合える時間、学校で働く先生方のいいじかん設計の創出に貢献できれば幸いです。」

軽井沢町での実施事例

――実際にコニカミノルタジャパンとしてGIGAスクール構想の支援をした事例があるそうですね。ぜひその内容について教えてください。

「はい、実はまだGIGAスクール構想という言葉すらない2017年から、長野県軽井沢町様と一緒にタブレットPC一人一台環境をベースとしたICT教育の実践を行ってまいりました。何よりも大切にしたのは現場の先生の声をしっかりと受け止め、理想的な環境を提供し、さらに利活用できるまでをゴールとして、研修会の実施はもちろんのこと、研究会の推進や日々の現場支援(ICT支援員の配置)をしました。おかげさまで、先生方が率先してタブレットPCを授業で活用し、ICTの効果を発揮した授業を提供できました。昨年のコロナでの休校時も中学校はオンライン授業を試行的に実行できるまでに、教職員のみなさんのICTリテラシーを向上することができました。また、公立小中学校は毎年先生方の異動が必ず発生します。先生個人だけにではなく、学校にノウハウが蓄積されるよう、対策と仕組みを設けて運用をしています。」

コニカミノルタジャパン 串田氏

――かなり前から取り組まれていて、このコロナの状況でもスムーズにオンライン授業ができた事例なのですね。

「事例については以下のページでも紹介していますので、ぜひご覧ください。もちろん直接のご相談も可能ですので、お気軽にお問合せください!」

まとめ

――それでは最後に一言お願いします。

「残念ながら我々は学校現場の支援を行うことしかできません。あくまでも積極的にICTツールを利活用したより良い授業を提供するのは現場の先生方です。いかに現場の先生を巻き込み、推進し、利活用を維持発展させて行くのかは教育委員会をはじめ、校長先生、教頭先生、現場の先生方が一体となり試行錯誤を繰り返し定着させる必要があります。とても一筋縄ではいかず、ご苦労も多いことと思います。しかしながら、何よりも児童生徒のためにより良い教育を提供するためにはやらなければならないことです。ぜひ、私たちコニカミノルタジャパンの実績とノウハウを精一杯ご提供させていただければ幸いです。」

――細川さん、串田さん、たくさんお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!

「ありがとうございました!」

コニカミノルタジャパンでは、GIGAスクール構想へのサポートのほか、学校で働く先生方の働き方改革の支援も可能です。ご相談やご質問がございましたら、お気軽にお問い合せください。

いいじかん設計 編集部

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