• 2021.08.26

    働き方改革を実現させるためにやるべきことは?企業事例に見る実現のポイント

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    働き方改革を実現させるためにやるべきことは?企業事例に見る実現のポイント
    働き方改革関連法が施行されてからすでに数年が経過。「働き方改革」という言葉自体はそれ以前よりあったものの、法制化されたことで積極的に取り組む企業は増加しています。半面、思ったように進んでいない企業が少なくないのも事実です。そうした企業が働き方改革を実現させるためには何が必要なのでしょう?
    今回は、そもそもなぜ働き方改革が必要なのか、その重要性を確認したうえで、実際に働き方改革の実現を成功させた企業事例を紹介します。

INDEX

働き方改革の概要と重要性

働き方改革の概要と重要性

働き方改革の重要性を知るうえで、まず働き方改革がどういったものなのかについて簡単に説明します。

働き方改革とは?

働き方改革とは、少子高齢化による生産年齢人口(15~65歳未満)の減少により、人材不足が慢性化してしまう課題を解決するために政府が推し進めている政策のひとつです。具体的には、「労働の効率化・是正」「正規・非正規間の格差解消」「多様で柔軟な働き方の実現」を3つの柱とし、これを実現させるための取り組みを行うものです。

働き方改革という考え方は、新型コロナウイルス感染症への対応を考える際にも合理的で効果的なものだったため、注目の度合いが加速しました。

働き方改革に積極的に取り組むべき理由

働き方改革関連法が法律として施行されたのは2019年4月からですが、働き方を改革しようといった動きはそれ以前からありました。では、なぜ今になって働き方改革への注目度が上がっているのでしょう。その主な理由として、次の3点が挙げられます。

1.人手不足の慢性化

上述したように、現在日本では世界に類を見ない速度で少子高齢化が進んでいます。その結果、業種にもよるものの人手不足が慢性化し、長時間労働による身体・精神的な健康被害が深刻になっているのが現状です。そのなかで企業が生き残っていくためには、早急に働き方改革を行い、業務効率化生産性向上を実行していくことが欠かせなくなっているのです。

2.社員のワーク・ライフ・バランス向上

人手不足が慢性化し、長時間労働が当たり前になれば当然、社員はプライベートを犠牲にして働かなければならなくなってしまいます。しかし、仕事だけに偏った生活は高い確率で破綻してしまうでしょう。また、そういった状態では仕事に対する集中力も減り、かえって業務非効率となって生産性も落ちてしまいます。そうした状況が続くと離職につながることが想像できます。

その現状は厚生労働省が発表している「平成30年度 雇用動向調査結果の概況」 からも分析することができます。離職理由別の割合をみてみると、「定年・契約期間の満了」「出向等を含む その他の理由」を除けば、女性においては「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」(13.4%)がもっとも高く、男性では「給料等収入が少なかった」(10.2%)に次いで「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」が10.0%を示しています。ここから、働き方改革に取り組み労働時間に対して満足度が高くなるような工夫、取り組みをすることで離職率を低く抑えることも可能であると言えるでしょう。

つまり働き方改革はそうしたリスクを軽減し、ワーク・ライフ・バランスを向上させ、多くの社員が快適に働ける環境をつくり出すための重要な施策なのです。

3.残業代によるコスト高の是正

人手不足で長時間労働が増加した場合のもうひとつの課題は、残業代によるコスト高です。効率化が進まず残業だけが増えていけば生産性も上がらず、社員には疲労が蓄積といった悪循環につながります。この状況が続けば、やがて企業経営を圧迫していくでしょう。これを避けるには働き方改革を推し進めるのが最適な選択だと言えます。

また、新型コロナウイルス感染防止対策としてテレワークを導入する企業が増加しました。さらに災害により事業継続ができなくなるリスクを考えておくBCP(事業継続計画)という視点からも、拠点を一箇所にせず、複数の場所から業務に対応できるテレワークは有用です。こうした事業継続計画や新型コロナウイルスといった突然のパンデミックへの対応を考えると、働き方改革が合理的で効果的なものであることに頷けるのではないでしょうか。

働き方改革の実現に成功した企業事例

働き方改革の実現に成功した企業事例

政府が積極的に推し進める働き方改革ですが、2019年4月に働き方改革関連法が施行されてからどれほどの企業が実行しているのでしょう。ここでは、働き方改革への取り組み具合のアンケート結果を見たうえで、実際に働き方改革に取り組み、成果を上げた企業の事例を紹介します。

働き方改革への取り組みは企業規模により大きな差が発生

HR総研が2020年7月に発表した、「働き方改革」に関するアンケート※1(調査期間2020年2月28日〜3月6日 調査対象 企業の人事責任者、採用担当者、人事全般担当者)を見ると、8割以上の企業が働き方改革に取り組んでいるとの結果が出ています。
ただ、上記調査で明らかになったのは、働き方改革へ「積極的に取り組んでいる」という回答を企業規模別に見ると、また違った結果が見えてくるということです。大企業(社員数1,001名以上)が62%、中堅企業(社員数301〜1,000名)が30%、中小企業(社員数300名以下)が22%と、企業規模によって取り組み具合に大きな差が生まれているのが現状です。

※1 出典:ProFuture株式会社 / HR総研「働き方改革」に関するアンケート 結果報告

働き方改革の実現で成果を上げた中小企業事例

■残業時間ポイント制導入や有給休暇取得日数の可視化で社員の意識向上を実現

石川県でプリント基板、精密機器、医療関連機器などの製造を行っているライオンパワー株式会社。同社では、社員の月ごとの残業時間、有給休暇取得日数の計測ができておらず、社員自身でも管理できていないという課題を抱えていました。そこで、残業時間が少ない社員に高いポイントを付与し、そのトータルポイント数を賞与に反映させる評価制度を導入しました。
また、月の累計残業時間や有給休暇取得日数を可視化することで、残業時間を把握することができます。その結果、2016年から2018年までに普通残業時間40%減、深夜残業時間75%減を実現しました。

■受注基準の見直しや業務の標準化などで離職率低減を実現

沖縄県で不動産事業、建設設計・施工などを行っている有限会社スタプランニング。同社では、業務が立て込み、月の残業時間が180時間を超える社員も多く、ピーク時には社員数30人に対して1年間で10人近くが退職してしまうといった状況でした。
そこで、案件の収益性や工期などの受注基準を見直し、高効率・高利益の案件、工期の長い案件を選別して受注。また、繁忙期には受注時期をずらす交渉により、業務の標準化を行いました。その結果、残業時間の削減に加え、取り組み前より少ない社員数と残業時間で、取り組み前と同等程度の利益維持を実現しました。さらに、離職率の低減も実現しています。

■チームで成果を出せる仕組みづくりを行ったことで生産性向上と残業時間の削減を実現

広島県で非破壊検査や船舶板厚計測、消防設備関連整備事業などを行っているテクノス三原株式会社。同社では、顧客理由による突発的な休日出勤が多く、平日の有給休暇も取りにくい状況でした。また、個人のスキルに頼り過ぎてしまい、業務の偏重、作業非効率を生み出してしまっていることに着目。チームで成果を出せる仕組みづくりに着手しました。
取り組みの前提として、効率化が進んだことによって削減された残業代は社員に一律還元すると社長が宣言。そのうえで、チームごとの残業時間の上限設定や社員個人の技術レベル向上を目的とした講習会を開催し、チーム全体の作業効率アップを実現しました。また、有給休暇取得を前提としたスケジューリングを行い、5日間連続の休暇取得も可能にしています。

コニカミノルタジャパンでも2013年から働き方改革の様々な取り組みを行うことで、一人あたり年間約80時間、全社員合わせると年間約23万5千時間の総労働時間の削減を実現しました。コニカミノルタジャパンでの取り組みは以下のページやコラムで紹介していますので、ご覧ください。

コニカミノルタジャパンのニューノーマル時代の働き方について、アンケート結果を交えて紹介した資料も公開中です。以下よりダウンロードできます。

働き方改革を実現させるためのポイント

働き方改革を実現させるためのポイント

前項で紹介した働き方改革実践の事例をもとに、働き方改革を実現させるためのポイントを紹介します。

働き方改革のゴールを明確にする

働き方改革を実現させるには、まず自社の課題を可視化し、何の課題を解決したいのか?また、どういった施策を行えば解決ができるのか、そのゴールを明確にすることが必要です。前項の事例でもすべて、洗い出しによって課題の可視化をしたうえで、具体的な施策立案を行っています。

管理職・経営層が先頭に立ってコミットメントする

働き方改革は、社員一人ひとりが自分ごととして働き方を変えていく必要があります。ただ、働き方改革を実行していくためには、管理職・経営層が先頭に立ち、現状調査や現場の声を集め、自らが積極的に働き方を変えていくなどの積極的なコミットメントが不可欠でしょう。

多様な働き方を実現するための環境を整備

さまざまな境遇の社員が、従来と変わりなく快適に働けるようにするのも働き方改革の重要なポイントのひとつです。多様な働き方の実現には、社内・社外それぞれで環境の整備が欠かせません。

コニカミノルタジャパンでも、社内環境の整備として「フリーアドレスの導入」「ICTインフラの整備」「社員満足度アンケートの実施」、社外環境の整備として「サテライトオフィスの拡充」「営業職・技術職の直行直帰」「外勤者へのフレックス制度の適用」など、さまざまな方法で働き方改革実現のあと押しをしています。
コニカミノルタジャパンの働き方改革の取り組みや働き方改革推進の方法についてご紹介した資料を公開中です。

働き方改革実現のポイントは迅速かつ綿密な計画の立案

働き方改革実現のポイントは迅速かつ綿密な計画の立案、例えば、残業時間の上限が規定されたとしても、仕事が終わらない社員が自宅に持ち帰って手当のつかない残業をするようでは意味がありません。数字だけを追いかけるとどうしても社員にしわ寄せがきてしまうため、社員の声を聞きつつ、綿密な計画の立案が重要です。

ただし、どうしても人手が足りない部署や育児・介護で出社できない社員に対するテレワークの導入のように、迅速に進めないと離職率が高まってしまうケースも少なくありません。
そのため、働き方改革を実現させるためには、「迅速にやるべきこと」「時間をかけてしっかりと進めていくこと」のバランスをうまく取っていく必要があります。
このことからもやはり、経営層が先頭に立ち、臨機応変かつ柔軟に進めていくことが働き方改革の実現には欠かせないポイントだと言えるでしょう。

働き方改革は企業の規模や業態、業種によって取り組むべき施策や導入するシステムが異なります。コニカミノルタジャパンでは働き方改革によって実現したいことやどうなりたいかなど、目的を明確にしたうえで、その企業に必要な施策や導入ツールを検討することが大切だと考えます。
働き方の課題解決支援として「働き方状況把握アンケート」のサービスを提供していますので、働き方改革を実行していくうえで、「そもそも何をすればよいかわからない」「改革に取り組んでいるがうまく進まない」「実行した施策の効果が見えてこない」といった課題を抱えている際は、ぜひお問い合わせください。

いいじかん設計 編集部

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