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2022年7月13日

マーケティング組織の立ち上げで苦労したこととは?

マーケティング組織の立ち上げで苦労したことのサムネイル

マーケティングは必要なのか?

一言でマーケティングと言っても定義は様々だが、マーケティング= “売れる仕組み創り”と言われることが多い。商品が売れる仕組みを創るためには、商品を顧客に認知してもらうためのプロモーションをはじめ、他社との比較を勝ち抜くための戦略設計、再購入を促す施策検討など、多岐にわたる。
大々的な広告を行えば飛ぶように売れた時代と違い、モノが飽和し顧客に必要なものは大体揃っている現代において、モノを売るという行為は非常にハードルが高いのだ。似たような製品が多数流通していることも多く、機能やデザイン面での差もつけにくい。よって、顧客側も商品選定をする際に一番注目する点が“価格”となることも少なくないだろう。
ここでマーケティングが必要となってくる。
どの市場で戦い、どのような価値を顧客に提供できるのか、価値を伝える手法はどうするのか、というように自社のマーケティングをいかに確立することが出来るのかが、今後を生き抜くカギとなると言える。

今回はコニカミノルタジャパンでマーケティング組織を作った重野直和氏に話を聞き、マーケティング組織を作ろうと思った背景や苦労した点について焦点を当てたいと思う。

<重野さんプロフィール>

コニカミノルタジャパン株式会社 SME推進部長 重野 直和氏

コニカミノルタジャパン株式会社 プロフェッショナルプリント事業部
プリントマーケティング統括部 プリントソリューションSME推進部長 重野 直和
営業としてキャリアをスタート、商品企画にてプロダクションプリント事業の立上げ時、国内での商品ローンチに関わる業務全般に従事、その後、主にプロダクションプリントのプリセールスを担当し、2013年より現組織にてマーケットインの視点からのソリューション発掘・開発・展開を行う。

なぜマーケティング組織を作ろうと思ったのですか?

コニカミノルタの主軸は情報機器の販売です。しかし、機器としての差は徐々に無くなってきつつあると感じています。このような背景の中、他社との差別化を図るためにはどうしたらいいのかと考えました。一方、印刷会社様もマーケティング力強化というニーズをお持ちであり、そこを支援することが差別化の一つと考え顧客マーケティング支援組織を立ち上げました。通常、マーケティングを一から始めようとするならば、本を読むとか、有識者から話を聞くなどして、徐々に情報収集をし、形を作っていくのが一般的だと思います。けれども、このようなやり方では時間と労力がかかるため、すぐに始めることは難しいでしょう。コンサルティング会社と契約をして相談に乗ってもらいながら作り上げていく、という手もありますが、これまた多額の費用がかかります。
こうした状況を鑑みて、弊社の提供するPrintバルというMAツールを使用していただければ、限度はありますが無償サービスとしてマーケティングの伴走支援ができたらいいのではないかと考えました。これをきっかけに、機器だけのつながりではない関係性強化を図りたいと考えています。

他社がこのようなサービスを実現していないのはなぜだと思いますか?

このようなサービスを実施するとなると、かなり負荷のかかる仕事になるからだと思っています。上流工程から設計するとなると経験がないとできませんし、顧客の課題は聞けたとしてもこれをどうマーケティングしたらいいのかを考えられる力がないとできないからです。
こうした仕事ができる人材は貴重で、弊社も人材を探し出すのが一番大変でした。

コニカミノルタジャパン株式会社 SME推進部長 重野 直和氏

人材確保で苦労した点について詳しく教えてください

人材採用の条件は二つで、

  • デジタルマーケティングに精通している人
  • 顧客課題の解決ができる人

です。PrintバルはMAツールですので、デジタルマーケティングができるという要素は必須でした。2021年から1年余り人材募集をして面接数は10人以上行いましたが、なかなか理想の人と出会うことはできませんでした。
デジタルマーケティングはできるけど、顧客課題を解決するようなコンサルティングは行ったことがない、とか、中小企業診断士の資格を保有していてコンサルティングは得意としているがデジタルマーケティングの経験がないというように両方の条件を満たす人を探し出すのに苦労しましたね。
人を採用しなくてもGoogleで検索したら施策は出てきます。しかし、表示されるのは他社の事例です。マーケティングの伴走支援をしようと考えた時、デジタルマーケティングが最適な手段なのか否か、結果に対して良し悪しを判断するには経験した人材でないと難しいと思っています。

マーケターが入社したことによって起きた変化について教えてください

私の部署には、マーケティングを学んだメンバーと、マーケティングについて全く触れてこなかったメンバーの2パターンがいます。知見があるメンバーに起きた化学反応としては、データを基に施策を考えられるようになりました。今までは突発的に思いついた施策を実施していました。スポットでの施策は、今の結果を改善するためにはどうしたらいいのか、という振り返りができずにいたため、このようにデータを基に次のアクションを決められるようになった変化は大きいと考えています。
また、メルマガ作成やコラム、ホワイトペーパー作成などのコンテンツ制作をマーケター監修のもとで行い、どのような工夫が必要なのか、工数はどのぐらいかかるのかを体験できました。今ではお客様と会話をする際に、実体験をベースとした話を挟むことができ、真実味が増したと感じています。
一方で、マーケティングを実践する機会のなかったメンバーに関しては、外資系MAツールの設定をお願いしてきました。設定だけを依頼してきたこともあり、「何のために設定をしているのか」「実施して出てきた結果はどうゆうことなのか」ということを考えるきっかけを与えることができていませんでした。しかし今では、マーケティング脳がかなり鍛えられてきたと感じています。マーケターが考えてきた施策はどうゆう意図なのかを己で解釈し、マーケターの意図と合致しているか答え合わせをするなど、積極的に関わるようになってきました。
さらに、展示会で集めてきた個人情報に対して「こんな施策を実施してはどうか」と自ら提案してくれるほどにまで成長しています。メンバーそれぞれが成長した姿を間近で見られて非常に嬉しいです。

マーケティング組織の立ち上げで苦労したことのサムネイル

ーー当初、マーケターを採用した理由はPrintバルをきっかけとした “印刷会社のマーケティング支援” でした。マーケティング支援を行うという本来の目的も達成しつつも、メンバーも刺激を受けるという副次的な効果があったようですね。

今後、印刷会社はどのようになっていくと予想していますか?

印刷会社は二極化になるだろう考えています。印刷にとことんこだわりたい企業は、付加価値や差別化ポイントを探り、印刷に特化した進化をしていく必要があります。感性価値や加飾などを突き詰めることで、顧客が求めているゴールを印刷物で導くためにどのすればいいかという点に意識を持っていくべきだと思います。たまたまデジタル施策が絡んでいないだけで、結果的にたどり着いた手段が印刷物だ、という話ですね。
一方、印刷だけにこだわらずに業態を広げて新しいことにチャレンジする、という道もあります。今までにない視野を持ち、積極的に情報収集をしたり、吸収合併などを行うことで新たな売上を作る、というのも手段の一つです。
ただ、どちらの道を選んだとしてもいえることは上流側から顧客と話すことができるようなスキルが必要です。そのためにもマーケティング視点は必要不可欠な要素だと考えます。

印刷会社がマーケティング視点を得るためには何から始めるべきですか?

冒頭でもお話しした通り、マーケティング組織を作る時にコーチングしてくれる人材の確保が必要ですが、これが意外と難航します。人を採用しなくても育てるという手ももちろんありますし、コンサルティング会社に依頼するという手もあります。
ですが、費用的な面や労力を鑑みてコニカミノルタに頼っていただくのも手です。
コニカミノルタにはマーケティングを長年やってきたメンバーが在籍しています。そのメンバーの支援を受けていただきながら、印刷会社さんが新しい視点を身に着けたり、マーケティング脳にシフトしていただけたらと願っています。

ーー重野さん、ありがとうございました!

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