ダイバーシティ
女性活躍推進
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コニカミノルタのアプローチ
背景と課題認識
ジェンダー平等と女性のエンパワーメントは、グローバルで重視されているテーマの一つであり、SDGsを達成するための鍵です。とりわけ日本では、性別を問わず高度な教育を受けているにもかかわらず、女性のリーダーシップやあらゆる分野への参画が限られているのが実情です。コニカミノルタの属する産業社会全体でも、女性が活躍できる環境の整備が急務であると認識しています。
目指す姿
人財の多様性こそが、これまでにない革新的な発想をもたらし、経営ビジョンに掲げる「人間中心の生きがい追求」と「持続可能な社会の実現」を高次に両立させるソリューションを生み出す源泉と捉えています。
そして、女性の活躍を促進することが、あらゆる社会的マイノリティへの活躍促進につながると考え、女性従業員が活躍できるステージをさらに広げていくことを目指しています。
重点施策とKPI
多様な価値観を持つ人財活躍によるイノベーションの創出
重点施策(KPI) | 実績 | 目標 | ||
---|---|---|---|---|
2020年度 | 2021年度 | 2021年度 | 2022年度 | |
女性管理職比率 | 7.2% | 9.1% | 8% | 10%以上 |
女性新卒採用比率 | 23% | 35% | 30%以上 | 30%以上維持 |
※各年度の翌4月1日時点のコニカミノルタ(株)正規従業員対象
女性のキャリア形成促進
コニカミノルタ(株)では、2010年度から女性従業員の活躍を活性化させるため、女性従業員向けにキャリア開発のためのさまざまなプログラムを実施してきました。2016年度以降は、女性活躍推進を多様性推進の一環として、明確な経営戦略と位置づけ、さらに取り組みを加速させています。
女性の積極的な採用
コニカミノルタ(株)では、人財の多様性確保の一環として、女性を積極的に採用しています。特に、新卒採用では、30%以上の女性の採用を目標に掲げ、継続して採用強化に取り組んでいます。2021年度採用では、技術系の採用においても、女性比率が32%となりました。今後も積極的に女性を採用し、あらゆるステージでの女性の活躍につなげます。
新卒採用 | キャリア採用 | |
---|---|---|
2021年度採用の女性比率※ | 35% | 24% |
※2021年度内定者に対する割合
女性従業員のキャリア形成支援
コニカミノルタ(株)では、これまで女性管理職比率を一つの指標として、女性が活躍できる組織風土醸成、教育研修の実施、制度面の拡充を積極的に行ってきました。また、各事業部門責任者は自ら女性リーダーを創り出すという強い意志のもとで、個々の育成計画に直接関わり、女性リーダーのパイプライン強化に注力しています。こうした取り組みに加えて、女性が経営上位層で影響力を発揮できるよう、女性ハイポテンシャル人財の特定と計画的な育成を推進しています。
管理職候補層の育成強化
女性リーダーのパイプライン強化のために、管理職一歩手前の女性従業員に向けて、管理職登用を見据えた計画的な育成とリーダーシップを発揮するための力を身に付けるための研修を実施しています。
これまでの経験を棚卸し経験やスキルの不足を見定めることで、管理職登用とその先の活躍を含めた成長に繋がる役割付与や能力開発を計画的に行います。また、経験やスキルの不足を補い、女性自身がキャリアを形成していくための研修を、2021年度は、女性従業員とその上司、それぞれ約40名(計約80名)を対象に実施しました。
そして、登用された新任管理職には、先輩の女性管理職が1対1で相談に乗る「シスター制度」を導入し、登用直後の不安解消や意欲向上に取り組みました。
女性従業員・管理職対象 ワークショップ
女性従業員一人ひとりが自分自身の価値や行動の強みを知り、自身でキャリアプランを構築する力やスキルを学び、持続的な成長につなげていくための「キャリアプランニングワークショップ」を実施しました。また、女性従業員の直属上長向けに、多様な部下育成のために必要なことを理解し、部下のキャリア支援を行う力を高めるための「マネジメントワークショップ」を実施しました。
この2つのワークショップは連動しており、女性従業員と直属上長が同じタイミングで受講することで、キャリア形成のイメージや課題認識を共有し、双方のコミットメントを高める仕組みとしています。これらのワークショップは、2017年度から2019年度にかけて対象となる女性従業員と直属上長に実施し、3年間であわせて約350名が参加しました。
女性従業員・管理職対象
ワークショップ
女性のキャリア形成促進に向けた数値目標
日本国内においては、より多くの女性従業員が指導的立場に就き、より活躍の幅を広げられるよう「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)」に基づき、行動計画を策定し、目標達成に向けた取り組みを推進しています。
コニカミノルタ(株)では、2020年度からの第3期行動計画が終了し、2022年度からの第4期行動計画を新たに策定しました。
目標 | 実績 | |
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管理職(課長級以上)に占める女性割合 | 8% | 9.1% |
次の管理職候補となる若手層※の係長に占める女性割合 | 12% | 12.4% |
女性管理職のうち組織長の割合 | 40%以上 | 37.7% |
※若手層:40歳以下の従業員
管理職に占める女性の割合は、毎年確実に上昇しており、行動計画の数値目標を達成しました。
なお、2018年度には、コニカミノルタ(株)では初となる女性執行役員が誕生し、2022年6月時点では、社外取締役1名、執行役員3名が女性で、役員に占める女性割合は、8%となっています。
コニカミノルタ(株)女性管理職者数と比率の推移(各年4月時点)
2022~2023年度第4期行動計画
(a)計画期間 | 2022年4月1日~2024年3月31日 |
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(b)数値目標 | 管理職(課長級以上)に占める女性割合10%以上 有給休暇取得率75%以上 |
(c)取り組み内容 |
|
(d)取組実施時期 | 随時実施 |
女性が活躍できる環境整備
女性が生き生きと働き続けるには、キャリア形成支援だけでなく、さまざまな環境整備が重要です。
コニカミノルタ(株)では、長年にわたり出産、育児、介護などにともなう働く時間、業務量や業務内容の変更など、従業員の事情とニーズに対し、柔軟に対応できる制度整備を積極的に進め、「働きやすさ」を整えてきています。また、従業員同士の相互支援や、コニカミノルタグループが一体となった従業員参加型の活動にも注力しています。
ワーク・ライフ・マネジメントの促進
コニカミノルタ(株)の仕事と生活の両立支援は、女性従業員の出産・育児を理由とした離職を防止するために1990年代から整備を始めました。現在では、男性従業員の育児参画促進や仕事と介護の両立支援も充実させていくとともに、従業員一人ひとりの異なる状況により柔軟に対応ができるよう制度改定や環境づくりに取り組んでいます。
その結果、コニカミノルタ(株)における平均勤続年数の男女差は解消されており、誰もが仕事と生活を両立できる環境が整いつつあります。
また、女性のライフステージ特有の月経前症候群や更年期障害等の疾病について、女性従業員と周囲の同僚・上司が共に正しい知識と対処方法を学ぶ機会を様々な場面で提供し、女性従業員が安心・安全に働くことができるよう取り組んでいます。
互いに助け合うネットワークづくり
コニカミノルタでは、組織を超えたネットワーキングを促進しています。社内育児コミュニティや、キャリアについて考えるワークショップといった有志による取り組みは、女性活躍の促進にもつながっています。
リケジョ・ネットワーク
コニカミノルタ(株)では、女性技術者の採用が増え、男性しかいなかった職場に女性が配属されることもあり、環境変化の過程で今現在は「女性の技術者が少ない」という職場も実在しています。そこで、女性技術者が悩みを抱え込まずに、同じ悩みを持つ人、その悩みを乗り越えてきた人、まったく異なる視点から悩みにアプローチできる人など、多様な仲間とつながり、互いに助け合うことができる「リケジョ・ネットワーク」を開始しました。男性や技術者以外の職種のリーダーもサポートメンバーとして参加しています。活動は、家庭・子育てとの両立、キャリアなどテーマを決めたオンラインワークショップに加え、グループチャット等を利用し、いつでも相談し合える環境をつくっています。
国際女性デーに連動したプログラムの開催
コニカミノルタでは、「国際女性デー(※)に連動したプログラムを、2018年3月から継続して開催しています。
※国際女性デーは、1904年3月8日にニューヨークで開かれた婦人参政権を求めたデモを起源に、1975年に国連が制定したものです。
開催年 | テーマ | 参加者数 |
---|---|---|
2018年 | Connect~つながる~ | 300名(日本開催) |
2019年 | Respect~互いの違いを理解し、認め合う~ | 1000名(日本開催) |
2021年 | RETHINK EMPOWERMENT | 650名(グローバル開催) |
2018年3月国際女性デープログラム
2019年3月ダイバーシティ推進全社プログラム
宇宙飛行士 土井隆雄氏(写真左)による講演会を実施
2022年3月 BREAK THE BIAS
「BREAK THE BIAS」を共通テーマに、欧州、米国、APACで地域の特性に合わせたグローバルプログラムを開催しました。
欧州では、グローバルから220名が参加し、参加者同士のディスカッション、外部講師によるバイアスへの理解と対処に関するトレーニングを実施しました。米国では、バイアスについて学ぶことに焦点を当てたラーニングコースを従業員に提供、また管理職向けガイドを作成し組織運営に活用しています。そして、APACでは、中国、韓国、日本から130名が参加。バイアスに関する知識を学び、各国からのパネリストによる経験を共有しました。そして、参加者同士が自身の経験や気づきをグループディスカッションで話し合い、最後に一人ひとりがこれからの行動を宣言しました。
社外からの評価
プラチナくるみん認定(2017年度)
厚生労働大臣から子育てサポート企業として、「特例認定」を受けました
プラチナくるみん認定マーク
えるぼし(3段階目)認定(2016年度)
女性の活躍推進に関する状況等が優良な企業として、女性活躍推進法に定められた厚生労働大臣の認定を受けました
えるぼし認定マーク