2 測色計で色を数値化
誰もがもっと簡単に、もっと確実に色を伝え合うために、色彩の歴史の中では、さまざまな人々が独自の方法で複雑な計算式を使いながら、色を定量化して表わすことに着目しています。つまり、長さや重さと同じように色を数値で表わす方法を考案したのです。
では、色を数値化することはどのような方法があるのでしょうか。

色相、明度、彩度に目盛りをつけると、
色のモノサシ(数値化)ができます。

色の数値化の歴史

1905年米国人の画家アルパート.H.マンセルは、「色相」、「明度」、「彩度」の異なる数多くの色紙を作り、これを目で見比べて分類しながら色を表現する方法を考案しました。現在は修正マンセル表色系(一般にはマンセル表色系)と呼ばれ、色相(H)、明度(V)、彩度(C)で分類した色票(マンセル色票)を使って色を記号で読み取ることができます。
また、色や光に関してのさまざまな国際的な取り決めを行う機関として、国際照明委員会が組織されました。この国際照明委員会(Commission Internationale de l'Eclairage、略称:CIE)では、色を数値で表す方法として、1931年にXYZYxy)表色系、1976年にはL*a*b*色空間が制定されました。

これらの表色系はその後いろいろと改良が加えられ、現在では色彩コミュニケーションのルールとして世界共通で使用されています。

表色系・色空間(ひょうしょくけい・いろくうかん):
一般に、物体の色や光源の色を数値や記号で表現する方法を言います。また、色を表現する3つの要素で示される空間のことを、色空間と言います。

測色計を使えば、色の数値化が簡単にできます。

測色計を使えば、各種表色系で瞬時に答えがでます。
数値表示ですから、だれとでも共通にコミュニケーションできます。

りんごの色を測ってみると、次のような数値表示になりました。

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