• 2023.02.02

    無理なく上手に続けるために。自社ナレッジが根付く業務マニュアル作成&運用の秘訣

    関連タグ人手不足
    無理なく上手に続けるために。自社ナレッジが根付く業務マニュアル作成&運用の秘訣
    日本の社会課題として見逃すことのできない少子高齢化に伴う労働人口や生産年齢人口の減少。2030年問題特集でもご紹介した通り起こり得る問題は様々ありますが、ベテラン社員の退職による属人化した技術力や知識、ノウハウの損失に伴う生産性の低下もその一つです。
    その予兆を感じさせる身近な例として、昨今のコロナ禍で療養・隔離期間のため普段の担当者が急に休暇を取得することになり、いざほかの社員が対応したら「普段よりも時間がかかり、大変だった」という場面が挙げられます。多くの企業でその片鱗が見えつつも、本腰を入れて対策ができていない業務・スキルの属人化の課題について、無理のない効果的な対応策とはどのようなのか。コニカミノルタジャパンの社員が事例を交えながらご紹介します。

INDEX

なぜ、今、マニュアルの整備が必要?

――今回はDXソリューション事業部 ICW事業推進統括部 ICW商材開発部 副部長の中村圭さんと、ICW商材開発部 事業推進グループの髙松 萌香さんにお話を伺います。まず自己紹介と、現在の業務内容について教えてください。

中村さん「オンラインマニュアルサービス「COCOMITE(ココミテ)」の発起人で、2020年の販売開始以降事業責任者を担当しています。手順や知識を「記録する」 「伝える」 「定着させる」、それらに関わる全てのビジネス組織と人々にテクノロジーの力で高い効率・効果と、ワクワクを提供することを事業開発チーム一丸となって目指しています。」

髙松さん「私はCOCOMITEのマーケティングを担当しています。WEBサイトの運営や、COCOMITEを用いた業務の属人化に関する課題解決方法を解説するセミナーの企画・運営・講師などを行っています。」

コニカミノルタジャパン 中村さん、高松さん
写真左から、中村 圭さん、髙松 萌香さん

――早速ですが、多くの企業でマニュアルといえば普遍的で特に目新しい存在ではありません。これが今、なぜ注目されているのでしょうか?

中村さん「2030年問題特集 第2話でも解説されていますが、社会的な少子高齢化の影響が企業にも及んでいます。ベテラン社員の退職が迫ってきたところで、企業の財産ともいえる属人化した知識を、次の担当者に引き継ぐ場面が増えてきていると思います。もともとナレッジの共有や研修は対面で行うことも多く、特にOJT(On-the-Job Training:実務の中で人材育成をする取り組み)を実施しながらスキルを伝えていくケースが一般的です。ですが、手順書が整備されていない状態でOJTを中心に社員教育を行う場合、教育者の伝え方や実務によって教える内容に差が出てしまうこともあります。習得の質とスピードを保つため、“知識を共有できるツール”としてのマニュアルの重要性が、この問題によって再認識されてきたと考えています。」

髙松さん「また、コロナ禍でオペレーションが変更になったことや、働き方がテレワークに切り替わったこと、あるいは本人や家族のコロナ罹患で急遽休んだ担当者の業務の代行が困難という経験もあり、マニュアルの注目度が上がるきっかけとなりました。このような場面に備えて、業務手順を正しく共有し、誰でも同じ品質で業務を遂行できるよう、ナレッジやノウハウを可能な限りドキュメントに落とし込みライブラリー化することが、経営課題の一つとして認識されています。」

――とはいえ、業務マニュアルはすでに多くの企業で普及していると思いますが、何が問題なのでしょうか。

中村さん「はい。マニュアルは多くの企業で作成されています。それらはExcelやWord、PowerPointなど電子データで原本を作成し、それを紙で印刷して配布、もしくはデータのままメールや共有フォルダを使って公開するケースが多いと思います。しかし、閲覧・作成方法にかかわらず、常に最新版を正しい範囲に展開できている企業はそれほど多くないと推察します。例えば、内容を改訂するたびにファイル名の末尾に「FIX版」「ver.22」、「○○作業反映版」、などと記載して別名保存して使っているケースなどが多くあるようです。

――いわゆる“運用あるある“の課題ですね。これだと、複数の従業員やマニュアル発行者と使用者の間に、異なるバージョンのマニュアルが出回ることになりますね。

中村さん「そうです。このような状態では、マニュアルを参照したい人が格納場所を検索しても、検索結果が膨大でなかなか目的のものに辿り着けない、あるいは最新版のマニュアルがどれか判断できず古いバージョンのマニュアルをもとに作業してしまう、などの問題が起こり得ます。もし対象のマニュアルが部門を横断して利用されるものだったら、「最新のマニュアルはどれなのか?」などの問い合わせが担当窓口に殺到し、対応工数が増えることも考えられます。また、古い情報をもとに作業を実施すると事故や顧客からのクレームにつながりかねません。」

――バージョン管理の煩雑さから、マニュアルが利用されにくい状況に陥って、業務効率や業務品質にも影響してしまうということですね。

髙松さん「はい。マニュアルを整備することで、「業務標準化の推進」「教育工数の削減」「クレーム・事故発生件数の削減」「問い合わせ対応工数の削減」などを実現することができます。マニュアルは作って終わりではなく、きちんとした管理のもとで活用されてこそ効果が出るドキュメントです。そのためには、以下のような原則を守る必要があります。

  • ・作業シーンを想定し、再現性を重視した粒度でマニュアルを作成する
  • ・利用者が目的、状況から探しやすいように配列、掲載する
  • ・手順の変更などがあれば即時反映させて迅速に改訂版を発行する

この原則を守って運用サイクルを回すことで、ナレッジを会社の情報資産として管理するだけではなく、業務効率化も実現することができると考えています。」

作業を再現できるようにするには?マニュアル作成のコツ

――作って終わりではなく活用して効果を出すマニュアルにするためにはどのようにすれば良いでしょうか。

中村さん「高松さんが挙げた原則にも関連しますが、マニュアルの作成時点においては次の2つが非常に重要だと考えており、それぞれの具体的な手法についてご紹介します。」

  • ① 利用者が保持している予備知識を正しく認識すること
  • ② 作業品質の再現が可能な粒度で手順を描写すること

続きは、メルマガに登録するとお読みいただけます。

本記事では以下のような内容をご紹介しています!

  • ・発行後継続的に効果を引き出すために、マニュアル作成と運用で気を付けるべきポイント
  • ・マニュアル作成担当とレビューの工夫
  • ・COCOMITEの活用で得られるマニュアル作成・運用業務負担の軽減と業務品質向上の効果の解説
COCOMITEのマニュアル編集画面2

さらに、効率的なマニュアル作成・運用を実現したお客様企業での取り組み事例も公開中!メルマガ登録をいただきますとお読みいただけます。

以下のような内容を紹介しています。

  • ・マニュアル閲覧者の理解促進と作成者の負荷軽減の両立を目指して。とある企業での実践事例
  • ・成功に至ったポイントを実践されたお客様の声を交えてご紹介

いいじかん設計 編集部

関連記事

タグから記事を探す

 
ニューノーマル時代の働き方づくりに役立つ資料が満載!無料ダウンロードはこちら
ニューノーマル時代の働き方づくりに役立つ資料が満載!無料ダウンロードはこちら
オフィス見学 OFFICE TOUR
オフィス見学 OFFICE TOUR
メルマガ登録 MAIL MAGAZINE
メルマガ登録 MAIL MAGAZINE
お問い合わせ CONTACT
お問い合わせ CONTACT