• 2019.03.28

    約1700団体が全国一斉実施した「テレワーク・デイズ」とは?

    関連タグテレワーク
    約1700団体が全国一斉実施した「テレワーク・デイズ」とは?
    テレワークは国が進める「働き方改革」の有効な施策の一つとして、また東京オリンピックで予想される交通混雑緩和の対策として期待されています。総務省や東京都が2017年から展開している「テレワーク・デイズ」はテレワークの全国一斉実施を呼びかける国民運動です。2018年は1,682団体、延べ30万人以上が参加しました。

    本記事では「テレワーク・デイズ」の背景や実施内容、数字で見る効果、コニカミノルタでの取り組み事例について見ていきます。

INDEX

働き方改革の国民運動「テレワーク・デイズ」

テレワークの定着を促進する国民運動「テレワーク・デイズ」が展開される背景には、2020年に迫る東京オリンピックがあります。
大会開催期間中、国内外からの観光客で交通混雑が予想されますが、テレワークは対策の切り札とされています。例えばロンドン大会では企業の約8割がテレワークや休暇取得などの対応を行い、市内の混雑を解消した実績があります。

■「テレワーク・デイズ」実施内容

「テレワーク・デイズ」では東京オリンピック開会式が行われる7月24日を「テレワーク・デイ」として設定、2020年までの毎年、企業等による全国一斉のテレワークを実施していきます。総務省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省、内閣官房、内閣府が、東京都及び関係団体と連携して開催しています。

公式サイト:https://teleworkdays.jp/
規模としては2017年には約950団体、6.3万人が参加、2018年には1,682団体、延べ30万人以上が参加と、年々テレワークに取り組む団体が増えています。

■2019年開催概要

・2020年東京大会前の本番テストとして、2019年7月22日(月)~9月6日(金)の約1ヶ月間をテレワーク・デイズ2019実施期間と設定し、5日間以上の実施を呼びかける
・都内企業は、大会開催日程を想定し7月22日(月)~8月2日(金)、8月19日(月)~8月30日(金)に集中実施を推奨する
・全国で3,000団体、延べ60万人以上の参加を目標とする
・東京都心の大企業、競技会場周辺の企業含め、大規模実施(前半平日10日間の集中実施、社員の1割程度/日)を呼びかけるとともに、首都圏以外・中小規模の団体、官公庁などを含め、様々な業種、規模、地域の団体の参加を促す
・様々なテレワーク(在宅、モバイル、サテライトオフィス)の実施、時差出勤、フレックスタイム、ワーケーション等を組み合わせた実施など、多様な働き方を奨励する
・効果測定を行うため、7月24日(水)を「コア日」として設定
・初参加の企業・団体は、7月24日(水)の1日でも参加可能

コニカミノルタジャパンの取り組み

コニカミノルタジャパンはテレワーク・デイズ2019の「特別協力団体」兼「応援団体」として、テレワーク・デイズ2019参加団体の方を対象に、浜松町本社ビルのコワーキングスペース利用と大好評のオフィス見学ツアー体験を実施します。

■2018年開催概要

・7月23日(月)~27日(金)の間で、24日(火)+その他の日の計2日間以上を「テレワーク・デイズ」として実施
・効果測定を行うため、7月24日(火)を「コア日」として設定
・初参加の企業・団体は、7月24日(火)の1日でも参加可能
・2,000団体、延べ10万人の参加を目標
・首都圏以外、中小規模の企業・団体の参加を働きかける
・時差出勤などと組み合わせた多様な働き方を奨励

取り組みの効果

「テレワーク・デイズ」では毎年実施効果を発表しています。2018年の効果から主要なものをピックアップします。一部の企業・団体での実施でも、数十万人の通勤者減少など、目に見える効果が出ていることがわかります。
また「働き方改革」の視点でも業務効率化やコスト削減など、各社のテレワーク推進担当者が社内外にアピールできる数字が出る点は「テレワーク・デイズ」参加のメリットと言えるでしょう。

交通混雑の緩和

・テレワーク・デイズ2018期間中、23区への通勤者が延べ約41万人減少
・500mメッシュエリアでの通勤者減少量トップ3のエリアは、1位丸の内・2位豊洲・3位品川
・東京メトロ豊洲駅の改札出場者数は-7.7%

業務効率化・コスト削減

・オフィス事務及び残業時間など、すべての指標で大幅な削減効果がみられた
・事務用紙等は約14%減少、残業時間約45%減少と業務効率化に貢献

消費電力の削減

・猛暑の影響があったものの、回答があった17団体のうち12団体で消費電力量が実施前より減少した
・最も削減率の大きな団体は13%、平均で4%

参加した企業・団体が感じた効果・メリット

・多くの企業・団体が、「移動時間の短縮」「生産性の向上」「生活環境の改善」に効果を感じた
・「身障者、高齢者、育児者、介護離職者等への対応」に効果があったとの回答も多い
・通勤時間・移動時間の削減による肉体的・精神的な負担軽減(猛暑対策としても有効)、チーム力の向上、育児・介護との両立、BCP対策における有用性などが挙がった

■2017年実施内容(テレワーク・デイ)

コニカミノルタジャパンでは2017年2月1日からテレワークを本格適用していたため、この「テレワーク・デイズ」の取り組みを自社でのテレワークの定着状況や現状課題を確認し、対応案を策定するPDCAの機会として活用しました。
単発イベントとしての参加ではなく、全社的な働き方改革の一環として「テレワーク・デイズ」を組み込んでいるのが特徴です。

実施内容

・「テレワーク・デイ」に合わせて本社/支社支店/事務所での一斉テレワーク
・事前のパネルディスカッションによる全社の取り組みとねらいの説明や、各現場部門ごとの取り組み内容、発生した課題を共有
・「プレ・テレワーク・デイ」の実施:7月10日、7月18日

コニカミノルタジャパンのテレワーク・デイ実施日の様子

■2018年実施内容

・本社/支社支店/事務所での一斉テレワーク
・効果測定日の7月24日をコア日として7月23日(月)~27日(金)の期間中に最低一回はテレワークを実施
・本社では大規模交通マヒによる出勤不可を想定し、組織内一斉テレワークを実施。BCPとテレワーク実施時の課題および対策の策定

「テレワーク・デイズ」に参加するには?

「テレワーク・デイズ」の公式サイトで参加企業・団体を募集しています。登録されると公式サイトで紹介されるメリットがあります。
「テレワーク・デイズ2019」の開催方針によると、2018年とくらべ実施期間が長くなるのが特徴です。オリンピック・パラリンピック大会開催期間である7月22日〜8月2日、8月19日〜8月30日に、計5日間以上のテレワーク実施を呼びかけています(初参加企業は7月14日の1日でも参加可能)。

「実施団体」はテレワーク導入前・検討中の企業、100名規模の参加が求められる「特別協力団体」は全社導入済の企業が向いています。

・実施団体
参加人数等を問わずテレワークを実施又はトライアルを行う団体。
・特別協力団体
(1)5日間以上実施、(2)7月24日に100名以上実施(3)効果測定(交通混雑緩和、業務効率化等)に協力可能な団体
・応援団体
テレワークに係る実施ノウハウ、ワークスペース、ソフトウェア等を提供する団体。

まとめ

「テレワーク・デイズ」は東京オリンピックに向け混雑緩和の対策として企業・団体にテレワークを定着させていく国や東京都の施策です。2020年に向けオリンピック開催期間と同時期に一斉テレワークを行うことで予行演習していきます。

一方で少子高齢化に起因する労働力人口減を背景に、「働き方改革」も待ったなしの状況になっています。2019年から働き方改革関連法も施行されます。東京オリンピックをきっかけにテレワークが定着し「働き方改革」が進むことが期待されます。
テレワークの導入・定着を考えている企業経営者、担当者の方は「テレワーク・デイズ」の参加を検討されてはいかがでしょうか。


コニカミノルタジャパンではテレワークを実行する上での様々な課題を解決するソリューションに加えて、人事・労務まわりの制度見直しまで、ご支援することが可能です。ぜひお気軽にご相談ください。

いいじかん設計 編集部

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