環境マネジメント

環境マネジメント グループ全体をISO14001でマネジメントし、継続的に環境改善活動を推進しています。

環境方針

統率のとれたマネジメントシステムで、人と環境に調和した企業活動を進めます。

コニカミノルタグループは、環境、経済、社会の観点を企業戦略に融合し、会社運営のすべての面で人と環境に調和した企業活動を進めることを「環境方針」としています。その実現のために、ISO14001を取り組みの基本としたマネジメントシステムをグループ全体で構築して、効率的で経済性を考慮した環境経営を推進しています。

コニカミノルタグループで働くすべての従業員が、このマネジメントシステムを通じて、環境方針のもと継続的な環境改善活動に取り組んでいます。

コニカミノルタ環境方針

環境活動推進体制

代表執行役社長に指名されたグループ環境管理責任者が環境施策全体を統率しています。

環境活動推進組織は、代表執行役社長に指名されるグループ環境管理責任者(ホールディングス環境担当役員)を核に組織化されています。環境管理責任者によって組織される「環境管理委員会」は環境管理委員会委員長を核に、各事業会社、共通機能会社の委員によって構成され、環境中期計画の審議などの環境施策の最高審議機関となっており、グループ全体にわたる強い統率力と推進力を持っています。

また、環境管理委員会の下部組織である環境管理責任者会議では、年度ごとの環境目標を決定するとともにその達成状況を四半期ごとに評価して、フィードバックを行なうことにより目標達成を確実なものとしています。さらに、地球温暖化防止や、化学物質管理などの大きな環境課題には横断的に組織された委員会をそれぞれ設置し、ISO14001のシステムに組み込むことにより、課題解決に取り組んでいます。

環境活動推進体制

環境マネジメントシステム

コニカミノルタグループでは、グループの環境活動を一つの統一化された基準で進める施策としてISO14001に基づいたマネジメントシステムの運営を進めており、全世界の生産事業所でのISO14001の取得を基本方針としています。

また、地球温暖化防止や循環型社会への対応などの環境課題に対して製品のライフサイクル全体にわたる取り組みために、生産事業所はもちろん開発、販売、物流の事業所が統一化されたマネジメントシステムで運営され、効率的に連携してゆくことが必要と考えています。

このため、日本では、国内コニカミノルタグループ全体を一つのISO14001でマネジメントする「統合認証」を取得しています。これにより、製品のライフサイクル全段階にわたった環境配慮活動が迅速かつ効率的に展開することが可能になっています。製品生産時を中心とした、電力使用量、廃棄物、紙の使用量といった直接的な環境負荷にとどまらず、省エネ製品の販売促進による製品使用時のCO2排出量削減や、使用済み製品の下取り回収の促進など、社会の中での環境負荷を低減する活動も、この統一されたマネジメントシステムの中で運用されます。

これらの活動には数値化された目標が設定され、グループ全体で定期的に、達成度を評価して結果をフィードドバックすることにより、常に継続的な改善が行われる仕組みになっています。

また、年に1回以上、統一された基準で内部環境監査を実施し、グループの環境方針や目的、目標がすべての組織に正確に展開され、マネジメントシステムが有効に機能しているかをチェックし、問題点の発掘と改善を行っています。この内部監査では、マネジメントシステムのチェックのみでなく、環境調査書を用いた順法性の監査も実施され、グループすべての組織において順法を確実なものにしています。

コニカミノルタグループは、この統一化されたマネジメントシステムを最大限活用して、コンプライアンスを確実なものとするとともに、喫緊の課題である、地球温暖化防止やゼロエミッションなどの環境課題解決や環境リスク低減に社会的責任を果たしてゆきます。

環境データ収集システム

ITを活用して環境負荷データを集約しています。

「測定なくしてコントロールなし」の理念の実践を効率的に推進するために、環境情報システム「Eco-Solution」(ESOL)を構築し、2006年4月より日本のコニカミノルタ全サイトで運用を開始しました。環境負荷データの迅速な集約が可能になり、パフォーマンスの継続的改善に役立てています。

従業員の環境教育

環境教育では意識向上に向けた啓発にも努めています。

従業員の環境意識向上に向けた環境教育や啓発活動を、国内だけでなく海外を含めてグローバルに展開しています。

国内では、新入社員研修から始まる階層別研修やコニカミノルタカレッジのカリキュラムに環境コースを設け、すべての従業員に対して必要な教育を実施しています。情報機器の販売関係会社コニカミノルタビジネスソリューションズ株式会社とサービス関係会社コニカミノルタテクノサポート株式会社では、集合教育が難しい全国に広がる各拠点の営業員、サービス員に環境教育を効率よく徹底するための工夫として、eラーニングを採用し、2006年度からは、全員を対象とした一般的な環境教育に加えて、産業廃棄物や化学物質に関わる業務従事者の力量を確認するプログラムもeラーニングで運用をはじめました。

さらに、国内では「環境講演会」を毎年開催し、従業員の啓発に役立てています。2006年度は、ジャーナリスト・環境カウンセラーの崎田裕子氏をお招きし、「健やかで美しく豊かな持続可能な未来に向けて~企業の環境・社会貢献と市民の役割~」のテーマでご講演いただきました。

また毎年、全世界のグループ従業員を対象に「コニカミノルタ環境・安全衛生賞」を募集し、環境施策、安全衛生施策の優れた成果を称えています。2006年度も11件の賞を授与し、グループ内の環境・安全衛生活動奨励に効果をあげています。


環境教育にeラーニングを活用


「コニカミノルタ環境・安全衛生賞」授与式

リスクマネジメント

厳密な遵法監査体制でリスク管理しています。

コニカミノルタグループでは、事業所での環境保全と、製品・サービスに関わる環境側面の両方において、法遵守を確実に行っています。そのために、事業活動に関わる法規制の最新情報をグローバルに収集・分析し、情報共有しています。

各事業所では、主に生産事業所を中心に、大気、水質、騒音、廃棄物管理など、法規制以上のレベルに設定した自主管理基準をISO14001のシステムで運用し、高い水準でリスク管理を行っています。製品に関わる規制についても、化学物質削減をはじめ、将来を見越した活動に情報を役立てています。遵守状況は、国内では、内部の専門監査員による遵法監査を定期的に行っており、今後は海外にも広げていく予定です。

土壌・地下水汚染への取り組み

定期観測による確実な汚染状況管理。浄化促進による汚染拡大防止。

土壌・地下水汚染の原因となる化学物質を使用した履歴のある事業所で、事業内に汚染を発見した場合は、汚染物質が周辺へ影響を及ぼすことがないよう、定期観測により確実な管理を行っています。

汚染に対する浄化促進や汚染拡大防止には、専門チームを編成しその管理のもとで、対策策定のための詳細調査の実施や、浄化技術の検討を行い、それらの結果に基づき取り組んでいます。

浄化の取り組み結果、観測結果の推移は、定期的に行政、近隣報告を行い、了解いただいています。

土壌・地下水汚染が確認されている各事業所の状況
事業所 物質 2006年度の進捗
東京サイト日野 フッ素 05年度発見したフッ素による土壌汚染ついては、土壌置換法により汚染の大部分の浄化を完了しました。建屋直下の対策ができない部分に汚染が一部残っていますが、地下水観測により周辺への影響がないことを確認しています。
東京サイト八王子 六価クロム 敷地内に設けた揚水井戸により引き続き揚水浄化を行っています。敷地境界の観測井戸については環境基準値以下で、周辺への影響がないことを確認しています。
伊丹サイト 鉛、ヒ素、ホウ素、カドミウム、フッ素 05年から実施した土壌・地下水詳細調査により、左記の鉛等5物質の環境基準値を上回る汚染を確認しました。これらの汚染は敷地内に留まっており、周辺河川等の水質には影響は及ぼしていないことを行政により確認いただいています。
現在、行政当局とご相談しつつ浄化対策を進めています。
堺サイト 六価クロム 六価クロム汚染域については05年度から掘削・土壌入れ替えによる浄化を行い、06年12月に掘削と埋戻し工事が完了しました。これらの結果に基づき行政に浄化完了の報告をいたしました。
TCE、PCE、c-DCE 引き続き揚水浄化を進めています。
鉛、ヒ素、カドミウム 汚染は限定的で地下水にも影響を与えていません。引き続き観測を行います。
大阪狭山サイト TCE、PCE、c-DCE 揚水浄化を中心とした浄化策を引き続き実施しています。さらに汚染地下水のある帯水層を特定し、ガス吸引と揚水を組み合わせた方法により浄化促進を進め、ほぼ計画通りに推移しています。
南海光学工業(株)
(和歌山県海南市)
TCE、PCE、c-DCE 04年度開始しましたバイオレミディエーション法による浄化が計画通り進行し、敷地内にある観測井すべてで基準値以下を達成しました。
豊橋精密工業(株)
(愛知県豊橋市)
TCE、PCE、c-DCE TCE、PCE、c-DCEについては多くの観測井で基準値以下に達しています。六価クロムは05年度に掘削により浄化しました。建屋直下の対策ができない部分に汚染が一部残っていますが、地下水観測で敷地外に流出していないことを確認しています。これらの汚染については観測・揚水浄化を継続中です。
六価クロム
コニカミノルタ
オプトプロダクト(株)
(山梨県笛吹市)
TCE、PCE、c-DCE 透過反応壁、およびバイオレメディエーション法による汚染拡散防止策を継続中です。サイト内の詳細調査により検出した汚染源域に対し、地中ガス吸引と揚水を組み合わせた浄化促進策を05年から開始しました。現在継続中です。
(株)コニカミノルタ
サプライズ
(山梨県甲府市)
TCE、PCE、c-DCE 揚水浄化を一時中断し、04年からバイオレメディエーション法による浄化を開始しました。現在引き続き経過観察中です。
鉛、ヒ素、カドミウム、六価クロム、TCE、PCEはすでに使用全廃済みです。
TCE: トリクロロエチレン、PCE: テトラクロロエチレン、c-DCE: シス1,2ジクロロエチレン(TCE、PCEの分解物)

グリーン購入

さまざまな資材でグリーン購入を促進しています。

コニカミノルタは「グリーン購入ネットワーク(GPN)」に発足時から参加し、グリーン購入を促進しています。事務用品からOA機器、社用車の採用や印刷物に使用する紙やインクなどさまざまな資材について、その製品のライフサイクル全体における環境負荷のより低いものを選んでいきたいと考えています。

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