コニカミノルタの環境活動
環境課題を解決する製品・ソリューションの創出(グリーンプロダクツ認定制度)
背景と課題認識
気候変動や経済格差をはじめとした環境・社会課題への関心が高まるなか、人々の求める価値が「物質的な豊かさ」から「“社会の質”の向上への貢献」に移りつつあります。こうした社会全体の価値観の変化を捉え、社会課題の解決に寄与することで、自社の収益向上にも貢献する、競争力の高いソリューションを提供することが重要であると認識しています。
目指す姿
そのためにコニカミノルタは、お客様や社会が抱える課題の解決に貢献するソリューションの提供を推進するとともに、その価値を広く訴求することでソリューションの普及拡大を図ります。こうした取り組みを通じて、SDGsの実現に寄与すると同時に、社会から信頼され、選ばれる企業として、社会とともに持続的な成長を目指します。
この取り組みを推進する施策として「グリーンプロダクツ認定制度」を2011年から実行しています。社会環境課題の解決に資するソリューションを定義し、その認定を行い、販売拡大につなげていくことでSDGsの視点での社会環境課題の解決を進めていきます。
重点施策とKPI
| 重点施策(KPI) | 実績 | 目標 | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | 2024年度 | 2025年度 | |||
| 自社製品調達/使用時のCO2削減量※1(スコープ3削減) | 14 | 25※3 | 53※3 | 19 | 26 | 30 | 35 | ||
| 自社製品への投入資源に対する省資源・再生資源活用量 | 12 | 12※3 | 12 | 13 | 13 | 14 | 14 | ||
| 自社製品ライフサイクル以外でのCO2削減貢献量(スコープ4削減) | 578 | 585※3 | 624 | 630 | 682 | 690 | 800 | ||
| 自社製品以外での地球資源※2使用削減貢献量 | 320 | 320 | 340 | 360 | 383 | 390 | 430 | ||
- 注
- 2021年度に施策効果の算定方法を変更したので2020年度に遡って目標、実績ともに修正しています。2023年度実績を受けて、2024年度、2025年度目標を見直し修正しています。
- ※1
- 2020年度~2022年度/2023年度~2025年度の各中期計画期間ごとに累積削減効果を集計しており、各期間初年度から当該年度までに実施した施策の削減効果を各年度ごとに合計
- ※2
- 地球資源:原油や鉱物資源などの新たな採掘をともなう資源で、一般に枯渇性資源と同義。
- ※3
- 2021年度、2022年度の数値に誤りがあり、修正しました。
制度の概要
グリーンプロダクツ認定制度では、コニカミノルタが解決を目指す環境課題に対応した認定基準項目について、事業や製品特性ごとに基準を設定し、基準をクリアした製品を3段階で評価します。
認定にあたっては、製品の脱炭素化や、原材料の持続可能化などを詳細に定義した「グリーンプロダクツ認定基準」を制定し、認定製品の公正性や水準などを担保するとともに、脱炭素化や原材料の持続可能化などの製品の環境価値を高める視点を養っています。
この認定基準は中期経営計画2025にあわせて見直し、更新され、新たに図のような認定体系によってより社会課題解決に寄与する製品創出を促進しています。
グリーンプロダクツ認定体系

各マテリアリティに貢献する製品
環境課題の解決だけでなく、特定した5つのマテリアリティに沿って、事業ごとに社会課題の解決にも寄与する製品・ソリューションの創出を進めています。
| インダストリー | デジタルワークプレイス | プロフェッショナルプリント | 画像ソリューション | |
|---|---|---|---|---|
| 働きがい向上および企業活性化 | ・自動外観計測 ・ハイパースペクトルイメージングによる資源循環への貢献 |
・オフィスソリューションによる場所に捉われない働き方の実現 | ・IQ-601、プロダクションプリント機による自動化、スキルレス化 ・テキスタイルプリンター |
・介護ケアソリューションにより医師や看護師の負荷軽減 |
| 健康で質の高い生活の実現 | ・デジタルX線装置/超音波診断装置を用いた疾病の早期発見 | |||
| 社会における安全・安心確保 | ・作業自動化による事故抑制 | ・複合機起点での情報セキュリティの確保 | ・ADDSAFE、火災予防ソリューションによる事故・労働災害リスクの早期発見 | |
| 気候変動への対応 | ・ハイパースペクトルイメージングによる資源循環への貢献 | ・複合機の省エネ性能向上 | ・プロダクションプリント機、テキスタイルプリンターによるお客様の印刷工程のCO2削減 | ・ガス監視ソリューションによるメタン漏洩の早期発見 |
| 有限な資源の有効利用 | ・ハイパースペクトルイメージングによる資源循環への貢献 ・測色計/輝度計による検査工程のロス削減 ・超薄膜TACフィルム ・IJコンポーネントの小型化 |
・複合機の小型化、筐体への再生材使用、リファービッシュ | ・プロダクションプリント機による印刷版、ヤレ紙の削減 ・テキスタイルプリンター |
2024年度の活動成果
2024年度は、2011年度より継続してきた「グリーンプロダクツ認定制度」から継承した製品やサービスを含み、新たな認定体系のもと、環境課題の解決に寄与する製品としてグリーンプロダクツに認定した対象製品の売上高は7,770億円となり、グループ総売上高に占める割合は69%でした。
また、製品の環境性能向上により、製品調達/使用時のCO2削減量は26千トン、省資源・再生資源活用量は13千トンとなりました。
今後も環境課題解決に寄与する製品やサービスの拡大を進めていきます。
グリーンプロダクツの売上高

自社製品サービスの使用/調達によるCO2排出削減量

※ 2020年度~2022年度/2023年度~2025年度の各中期計画期間ごとに累積削減効果を集計しており、各期間初年度から当該年度までに実施した施策の削減効果を各年度ごとに合計
自社製品への投入資源に対する省資源・再生資源活用量

