コニカミノルタ

コニカミノルタについて

循環型社会の実現

資源有効利用に寄与する製品/ソリューション

お客様プロセス変革での資源使用量削減

インクジェット方式で水資源使用量などを低減するテキスタイルプリンター

テキスタイル分野で使用されるインクジェットテキスタイルプリンターは、従来のスクリーン捺染で必要とされていた製版や色糊調合が不要です。さらに、必要な素材に必要な量だけインクを使用するオンデマンド生産が可能なため、資源使用量や廃棄物の削減に貢献します。従来のスクリーン捺染と比較して、糊剤投入量は97%減、水資源の使用は62%減と、環境負荷を大きく低減します。


インクジェットテキスタイルプリンター
「ナッセンジャー SP-1」

インクジェット捺染工程を短縮し、薬剤使用量を削減する、反応染料用インライン前処理インク

インクジェット捺染工程で使用される反応染料インクが、生地の繊維に滲まずに濃く鮮やかに発色し、洗濯等でも落ちないようにするためには、薬剤を生地にコーティングする前処理が必要です。使用される薬剤は廃棄時に適切に処理することが求められ、その設備や費用も繊維産業の負担となっています。
インライン前処理インク「O'ROBE(オーローブ)」をインクジェットテキスタイルプリンターに充填することにより、生地を染色したい場所に必要な分量だけ、正確に、前処理インクを反応染料インクと同時に塗布することができます。これにより、前処理用薬剤の使用量を大幅に削減することができます。


インライン前処理インク「O'ROBE(オーローブ)」使用による生産工程の変化

印刷時の省資源に貢献するインクジェット印刷機

UVインクジェットデジタル印刷機

環境意識の高まりにより、商業・出版印刷の分野では、大量に印刷し余剰分を廃棄する従来の印刷のあり方からの脱却が求められています。一方、マーケティングの世界では、イベントごとに異なるラベルやパッケージを少部数で作成したり、特定の個人の名前を入れたりするなど、より消費者一人ひとりにフォーカスした製品・マーケティング戦略が注目されています。
コニカミノルタのインクジェットデジタル印刷機「AccurioJet series」は、従来のオフセット印刷に匹敵する高画質と幅広い印刷用紙への対応力を持ち、お客様のニーズにあわせて「必要な時に、必要な分だけ」印刷物を生産することを可能としました。廃棄物を最小化し、環境負荷の低減に貢献します。一例を挙げると、インク消費量削減モードを搭載し、インク廃棄量の低減にも貢献します。
また、非熟練工でも可能な操作性により、工程の省力化・省人化にも寄与します。


UVインクジェットデジタル印刷機
「AccurioJet 30000」

センシング技術による資源循環への貢献

コニカミノルタのセンシング技術として保有している、可視光~赤外光領域の多波長分光計測技術「ハイパースペクトルイメージング」は、非破壊で対象の化学物質等の判別を可能にします。この技術で、リサイクル用のプラスチック材質判別、食品や医薬品の異物検査の自動化を実現し、環境問題の解決や資源の有効活用に貢献します。
プラスチック製品のリサイクルにおいては、素材ごとの適切な分別が重要です。各プラスチック素材はそれぞれ特長的な反射特性を持っており、ハイパースペクトルカメラ「SPECIM FX-17」を使用するとPET、PP、PVC、HDPE、PSなどの原材料レベルでの同定が可能となります。また、赤外域の長波長側に受光感度を持つ「SPECIM FX-50」を用いると今まで難しかった「黒色」のプラスチック素材であっても正確な分別を実現します。


コニカミノルタのハイパースペクトルカメラで撮影した画像

情報機器の小型化軽量化

製品の小型化・軽量化は、原材料使用量や製造時のエネルギー消費の削減、廃棄時の環境負荷軽減に大きく寄与します。コニカミノルタは、コア技術を活かした技術開発によって、情報機器の性能を向上させつつ小型化・軽量化を図り、環境負荷の少ない製品開発を積極的に進めています。

2021 年に発売した製品例

デジタル印刷システム「AccurioPressC7100」では、高速機同等の自動化・効率化・スキルレスを実現しながらも、従来機種と比べて本体の横幅を約15%、重量を約25%削減しました。


デジタル印刷システム「AccurioPress C7100」

情報機器での長寿命化

情報機器の画像形成に必要なプロセスユニットには寿命があり、必要に応じて交換する必要があります。「bizhub C360i」シリーズでは、特に寿命の短いドラムユニットの長寿命化に取り組み、従来機に比べ20%の長寿命化を実現しました。また、ユニット寿命を予測する仕組みを搭載することで、お客様が画像不具合に遭遇する前の最適なタイミングでユニット交換をすることを可能にしました。

サーキュラーエコノミーへの対応

リファービッシュ(中古機再生)モデルの展開

コニカミノルタは、欧州、豪州、日本において、使用済みの複合機を回収し、再生して再びお客様にご使用いただく取り組みを実施しています。
回収した複合機はコニカミノルタの定めた作業基準に従って清掃、動作確認、データ消去、ファームウェア・アップデート、安全性検査を行い、必要に応じてコニカミノルタ純正部品を用いた部品交換を実施します。最終チェックに合格した複合機には、安心してご利用いただける性能・品質レベルを備えた製品の証として、「bizhub refreshed」ラベルを貼付しています。


「bizhub refreshed」ラベル

使用済みペットボトル・PCガロンボトルを複合機の外装材に再生

コニカミノルタは、使用済みペットボトルおよびPCガロンボトルを複合機の外装材に、また、使用済み遊技機から回収したABS樹脂を内装材にリサイクルするために、強度や難燃性、成型容易性を向上させる技術開発に取り組んできました。ケミカルプロセッシング技術をさらに進化させ、2019年度に発売した「bizhub C360i」シリーズでは、PCR比率を約70%まで高めた再生PC/PETを外装材に、約95%まで高めた再生ABS樹脂を内装材に採用しています。これにより、再生素材の使用は本体総樹脂量の重量比で約35%まで高まりました。2024年に発売した後継の「bizhub C361i」シリーズでも、同等以上の再生材使用率を実現しています。

※ PCR(post-consumer recycling)比率:再生素材中で使用される市中回収材料の割合

再生PC/PETを採用した「bizhub C360iシリーズ」

使用済みミルクボトルをトナーボトルに再生

コニカミノルタでは、ポリエチレン製ミルクボトルを複合機用のトナーボトルにリサイクルしています。牛乳の臭いや品質悪化につながる微細細胞を取り除く洗浄技術を開発し、メキシコとマレーシアで量産体制を確立しました。トナー容器の原材料におけるPCR比率は40%にまで高めることに成功しており、今後は100%に引き上げることを目指します。


再生素材で生産したトナーボトル


ミルクボトル再生利用の流れ

機能材料の省資源化

液晶偏光板を保護するTACフィルムの薄膜化

コニカミノルタでは、強みとする製膜技術を活かして、液晶ディスプレイの偏光板を保護するTACフィルムの薄膜化を推進。ノートPCやスマートフォンなど情報機器の軽量化はもちろん、使用する材料を削減することで省資源化にも貢献しています。

※ TAC:トリアセチルセルロースという物質名の略称


「TACフィルム」

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