コニカミノルタ

コニカミノルタについて

顧客満足向上と製品安全

高信頼品質の実現

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コニカミノルタのアプローチ

背景と課題認識

高信頼品質の実現には製品・サービスの安全、安心の確保が不可欠です。ハードウェアの品質向上や安全性の確保に努めることはもちろん、IoT時代の到来にともなって、お客様に大きな損害を与えかねない情報セキュリティの脅威への対応を強化することも、持続的な成長を図るうえで欠かすことのできない取り組みと考えています。

目指す姿

コニカミノルタは、お客様へ価値を提供するために、日々、新たな技術を取り入れながら製品・サービスを進化させ続けています。それにあわせて、従業員一人ひとりがお客様視点の品質意識を高め、品質管理活動もレベルアップさせることで、お客様の利便性を高めつつ、安全でいつでも安心してご使用いただける製品・サービスの提供を目指します。

重点施策とKPI

  • 製品・サービス使用時における安全性確保の強化
重点施策(KPI) 実績 目標
2020年度 2021年度 2022年度 2022年度 2023年度 2024年度 2025年度
製品の重大事故発生件数 0件 0件 0件 0件 0件
製品安全における重大な事業損失額 0円 0円 0円 0円 -
重大事故:製品使用者の生命、身体に重大な被害を及ぼした場合、製品以外の財産に重大な被害を及ぼした場合を対象とします
集計対象:すべてのコニカミノルタ製品

過年度実績についてはESGデータ(社会データ)をご覧ください

品質保証体制の強化

品質保証体制の強化に向けたさまざまな取り組みを推進しています。

コニカミノルタは、品質保証体制を構築し、品質課題を追求するとともに、製品・サービスの安全性に関わる市場品質問題の解析を強化し、重大事故の防止と品質問題の低減に取り組んでいます。

品質会議による品質課題の追求

コニカミノルタは、製品安全を含めた品質課題について討議するグループを横断した品質会議を定期的に開催し、PDCAサイクルを徹底することで、継続的な品質向上に取り組んでいます。

市場品質問題への対応

全世界の販売拠点では、製品やサービス品質に関わる問題が発生した場合、直ちにグループ統一の「市場品質速報データベース」に情報を登録することが義務づけられています。登録された情報は即座に責任者に伝達され、関連部門で共有されます。こうした体制のもと、すべての登録案件に対して審査を徹底し、原因の解析、対策の実施および技術・評価基準への反映を行うことで、再発防止に努めています。
また、万一、安全性に関わる事故が発生した場合は、原因の如何を問わず、直ちに当該事業の責任者へ報告するとともに、品質担当役員および品質統括部門、広報、法務部門との情報共有を行います。特にリスクの大きな品質問題については、「グループ市場品質管理規程」に基づいて「品質問題対策会議」を開催し、迅速な対応、情報開示を徹底しています。

製品安全基準の高度化

オフィスで使用される複合機(MFP)や印刷用機器には、使用方法の誤りや部品の故障などがあっても、感電や発煙、怪我を引き起こさない設計が求められます。そのためコニカミノルタは、法的基準よりも厳しい独自の製品安全基準を設けて、製品のさまざまな箇所についてのチェック項目を詳細に規定しています。
さらに、過去に発生した品質問題を徹底的に分析し、原因を究明して対策を検討するとともに、その結果を製品安全基準に反映させています。こうした取り組みを継続することで、品質事故の再発防止はもちろん、事故発生につながる“芽”を摘み取るよう努めています。

安全性確保に向けた取り組み

製品安全確保の取り組みをグループ全体に展開しています。

製品安全教育

コニカミノルタは、製品安全に関わる知識の習得や安全意識の向上を目的に、設計・開発、生産技術、調達、品質保証などに携わる技術系従業員を対象とした「製品安全教育」をグループ全体で展開しています。また、知識や意識の継続を目的に、リフレッシュ教育も設置し、繰り返しの受講も進めています。教育実施後は受講者へのアンケートを実施し、実務に役立っているかを検証するとともに、その結果を研修内容へフィードバックし、さらなる改善につなげています。今後も継続的な教育を通じて、従業員の製品安全への意識と技術の底上げを図っていきます。

リスクマップの活用

安全性を評価する指標として、市場事故の危害の程度と発生頻度によってリスクの大きさを表現する「リスクマップ」を活用しています。これによって、市場品質問題のリスク評価と対策効果を客観的に判断するだけでなく、さらに開発段階においてもリスク評価のツールとして活用することで、より安全性の高い製品づくりを追求しています。
具体的には、情報機器事業ならびにヘルスケア事業では、世界各国のお客様から寄せられた情報を、定められたルールに則って集約、精査、識別し、なかでも製品の安全性に関わる情報については、リスクマネジメントの手法を活用し、判断基準を明確にすることで、市場への迅速な対応とともに、本質的な原因究明や手順の改善につなげています。

「信頼性試験棟」での燃焼試験データに基づく安全設計

コニカミノルタの複合機や印刷用機器には、発火や発煙などを起こすことのない設計が施されています。しかし、万が一の事故発生や、周囲が火災になった場合に備えて、できる限り延焼しにくい構造設計が要求されます。そのため、製品に多く使用されている樹脂(プラスチック)類には難燃性の素材を選んで設計していますが、正確なデータを得るためには実際に燃焼させてみる必要があります。
コニカミノルタでは東京サイト八王子内に燃焼試験が可能な「信頼性試験棟」を設けており、最先端の解析機能により燃焼時の詳細な情報収集を行っています。なお、この実験棟は高度な排煙処理設備を装備しており、周囲の環境にまったく影響を与えることなく燃焼試験を実施しています。

品質向上に向けた取り組み

現場での品質意識の向上や、効果的な取り組みの水平展開を図っています。

グループ内での品質問題の共有と対策の水平展開

品質問題への感度を高めることで、問題の早期解決や対応レベルの向上を図るため、「One Konica Minolta」として、グループ全体で品質問題の共有および対策の水平展開の取り組みを加速させています。
水平展開の具体的な手段として、「生産力診断」を海外も含めた生産拠点で実施しています。これは、各拠点のメンバーが診断員となり、事業を横断して相互に診断する取り組みです。診断にあたっては、「5S」や「見える化」「ムダ取り」「工場経営」などの各側面について点数化することで、拠点ごとの課題の洗い出しを図っています。また、「5S」「見える化」の側面では「ありたい姿」をガイドラインとして示すことで、生産現場での主体的な改善を促しています。さらに、各拠点の診断結果や取り組み事例などを社内イントラネットで共有することで、優良事例の水平展開につなげています。
2019年度からはさらに「品質不正予防」に関してガイドラインに基づく改善と優良事例の水平展開を加え、不正の未然防止に努めています。
具体的には、コニカミノルタグループの海外を含む全生産拠点においてガイドラインに基づく品質不正予防自己診断を実施し、その結果を品質統括部門が確認しています。また、品質を重視する意識の維持・引上げを目的とした教育を実施しています。

音響試験棟を活用した製品開発

デジタル複合機やプリンターから発生するさまざまな音を測定、解析することで、オフィス環境を損なうことのない“静かな製品”の開発を進めています。
その一環として、産学連携で、製品から聞こえる音の発生メカニズムを解明する方法を構築しました。これを使用することで、製品ができ上がる前に騒音が予測でき、より静かな製品開発が可能になります。
コニカミノルタでは、ISO/IEC 17025の認証を得た世界トップレベルの音響特性を備えた「音響試験棟」を活用し、ドイツの環境ラベル「ブルーエンジェルマーク」の申請に必要な音響測定を自社内で実施しています。

ISO/IEC 17025:試験所および校正機関の能力に関する一般要求事項。

音響試験棟内部
音響試験棟内部

多様な用紙の検証

商業印刷では、厚紙、薄紙、光沢や凹凸のある紙など、多様な用紙を使用したいとのご要望があります。また、オフィスのデジタル複合機においても、環境配慮のために再生紙や薄紙を使用する場面が増えています。
このようなニーズに応えて、印刷可能な用紙の種類をできる限り増やすため、コニカミノルタは、多種多様な用紙(メディア)について、画像再現性や通紙性のテストを行っています。ここでは、世界各地で使用される数百種類の用紙の性質を測定するとともに、実機による印刷テストで用紙ごとに最適な設定の検証を行っています。
さらには、得られた測定・検証結果に基づき、用紙ごとに最適な印刷条件をパッケージ化し、多様な用紙に対して高品質に印刷するための「ペーパープロファイル」を作成しました。このプロファイルを印刷機に搭載することにより、多様な用紙への信頼性の高い条件設定が実現し、お客様の稼動率向上につながっています。また、印刷機内に搭載した内蔵センサーにより、通紙した用紙の種類や坪量を自動で判別して搭載したペーパープロファイルから最適な設定を選択でき、作業の簡略化とスキルレスを実現しています。

メディア評価
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