濃度計(蛍光分光濃度計)

Case Study

Case Study Vol.2■

蛍光分光濃度計FD-5を複数台一括導入。

プリプレス・印刷現場・管理室の各部署間の色管理の統一に
成功しました。

あさひ高速印刷株式会社 (大阪市西区)

会社概要

あさひ高速印刷株式会社

大阪市西区。 設立は1964 年。 主な業務内容は商業美術印刷、出版印刷、オンデマンド印刷、バリアブル印刷、名刺印刷、封筒印刷、伝票・帳簿類の印刷など印刷全般。
また、イベント企画、CG 制作、映像制作、Web サイトの設計・構築など情報関連の業務は多岐にわたる。
森林認証マーク(FSC®)、グリーンプリンティング認定工場、クリオネマークなど各種の認証を取得して環境負荷低減にも積極的に取り組み、社会から信頼される企業を目指している会社。

あさひ高速印刷株式会社の代表取締役 岡 達也様と管理室室長の三輪様にFD-5複数台一括導入の目的と効果についてお話を伺いました。

FD-5を全社基準のモノサシとすることで確実な数値管理と高品質を維持できると考えました。

代表取締役 岡 達也様代表取締役 岡 達也様

弊社は、対象となる印刷物が多様であり、多種類の印刷方式を採用しています。例えば、従来のカラーオフセット印刷では常識であった175 線を240 線に変えた高密度の画期的な印刷技術である「高精細印刷」を中心にしています。
また、少部数を短納期で納品できるオンデマンド印刷を行い、一部分を可変にするバリアブル印刷にも対応をしています。さらには、比較的少量の1 色印刷では、低価格で高品質に仕上がるピンクマスターと呼ばれる紙版を利用した軽オフセット印刷も行っています。

これら多種類の印刷品質を高く維持することは大変であると同時に、重要であると考えています。また、品質のバラツキをなくすため、弊社ではカラー品質の標準を定め、データから印刷まで「一貫した色管理」を行う、カラーマネジメントシステムにいち早く取り組んでいます。そのため、イメージコントローラや自動測定調色機(CCM ソフト)を導入し、数値による一貫した色管理を行っています。このような色管理を実現するためには、しっかりとした測定器が必要不可欠です。

 

イメージコントローライメージコントローラ
オペレータによる印刷作業オペレータによる印刷作業

印刷で難しいことは、複数台の印刷機を使用する場合に同じデータを流してもそれぞれの色が異なってしまうことです。今までは各々の印刷機の測定器同士で測定値がバラバラであったり、時には同じ数値になっていても見た目の色味が異なるということがありました。また、測定器自体が古くなっており、校正に出すにしても海外メーカーですと日数が掛かってしまい、業務に支障をきたしてしまいます。今回、多種類の印刷について、色管理を確実なものにするためにも、各印刷機、各部署で使用する測定器を統一する目的で、新たに精度の高い測定器を検討した結果、最新のコニカミノルタFD-5を複数台購入することを決めました。
まずは、各印刷機で均一に安定して印刷することを最優先に進めていますが、その管理のためにも信用できる測定器が必要だったのです。現在は、最低1 週間に1 回は管理チャートを印刷し、刷版カーブの調整などを行っています。

FD-5複数台一括導入した結果。

FD-5

FD-5 は複数台使用時の器差がとても少なく、測定値も安定しており、本体は軽く、操作性も良好で弊社のワークフローに非常にマッチしています。さらに国内企業ということもあり、メンテナンスやアフターフォローも良く、いろいろな条件での印刷を高品質に管理できるため、FD-5 にして良かったと実感しております。
また、プリプレス、管理室、印刷現場の各部署でFD-5 を使用することで、共通の数値でコミュニケーションを取ることが可能となり、全社的に統一した色管理をする上で非常に役立っています。すなわち、基準となるモノサシを統一化できた効果は弊社にとって大きなものとなりました。

今後の展開は・・・

最近はお客様の目も肥えてきており、要求レベルも上がっています。従って現在は、印刷を濃度、ドットゲインで管理していますが、これだけではグレイバランスを管理しきれません。これからはL*a*b* 値も使って、グレイバランスを管理していく考えです。
測定値による数値管理は重要ですが、人間の目は、数値では分かりにくい僅かなグレイのブレも感じることができます。従って、数値だけに100% 頼るのではなく、最終的には人の目で確認していくことが肝要だと思います。これによって、より確実で高度な管理を達成できると思います。

すでに技術的にはJapanColor 認証を取得するだけの力を十分に有していると思いますが、均一で安定した印刷を提供することがお客様が第一に求めていることと考えているため、まずは各印刷機で均一に安定して印刷することを完全に確立します。
その後、これからの布石として社内技術の確認のためにもこの測定器を使用して、標準印刷認証、マッチング認証、プルーフ運用認証すべてを取得することを考えています。

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