分光測色計・色彩色差計
アピアランス測定器
Rhopoint TAMS™
アピアランス測定器 Rhopoint TAMS™(Total Appearance Measurement System)は自動車塗装の鋼板加工、電着塗装、クリア塗装の全工程の塗装品質管理・評価に適した測定器です。
ゆず肌測定
主な用途
自動車塗装の表面状態の評価
主な特長
高い目視相関の実現
人の目視感覚と表面状態の特徴に合わせて検証を行い、独自アルゴリズムを構築し、高い目視相関を実現。
測定手法も、人が表面状態を観察する際の動きと近い測定手法を採用しています。
測定項目
総合的な評価指標
QUALITY
ひとつの値で、塗装表面のトータルアピアランスを表します。値が100%であれば、完璧な反射をもつなめらかな仕上げを意味します。WAVINESS、SHARPNESSの測定値を用いて算出され、お客様の目視に近い評価をもたらします。
HARMONY
AUDI 社による人間の知覚に関するさまざまな研究結果に基づき、隣り合う自動車部品同士の調和を評価します。WAVINESSとDIMENSIONのパラメーターが用いられ、算出されます。値が1.0 を超えた場合、部品同士のアピアランス品質が異なるという評価になります。
4つの評価指標
CONTRAST
コントラストは、測定対象物の色彩と関連があります。 白やメタリックの表面を測定した場合は低い値、深い黒なら高い値を示します。一般的に、黒などの高コントラストな色では、ゆず肌やヘイズが目立ちやすくなります。
白い表面での反射像
C = 40%
黒い表面での反射像
C = 100%
SHARPNESS
シャープネスとは、測定対象物の表面に反射する像の性質を定量化したものであり、100%であれば完璧な反射であることを意味します。また、至近距離(0.5 m)では表面のディテールがどの程度反射しているのかを測定し、ショールームにて眺める距離(1.5 m、以下ショールーム距離)であればヘイズと鮮映性を定量化しています。
シャープネスが低い表面の至近距離での見え方
S = 65%
シャープネスが高い表面の至近距離での見え方
S = 98%
シャープネスが低い表面のショールーム距離での見え方
S = 65%
シャープネスが高い表面のショールーム距離での見え方
S = 98%
WAVINESS
ウェービネスとは、ショールーム距離(1.5 m)にて表面のゆず肌を見た際にその観察者に与える視覚的影響を人間の知覚と相関づけたうえで定量化したものです。外観品質を決定するのに重要な要因のひとつです。一般的にウェービネスが低い表面状態が好まれる傾向があります。
ゆず肌のない表面
W = 0
ゆず肌のある表面
W = 19.6
DIMENSION
ディメンションとは、ショールーム距離(1.5 m)にて見た際に最も目立つ構造サイズのことです。一般的な塗装表面においては、ディメンションは0.5 mm ~ 8 mm の値を示し、隣り合う部品同士(例:ボディとバンパー)の調和を判定する際に使用されます。
ディメンションが小さい場合
D = 1.2 mm
ディメンションが大きい場合
D = 6.5 mm
測定原理
カメラのフォーカスを表面から映り込む像に変えることにより、目視感覚に近い評価結果を得ることができます。
フリンジパターンを投影し、シャープネスとコントラストを算出します。
反射像のゆず肌を定量化することにより、ウェービネスを算出します。
表面トポグラフィーを分析し、ディメンションを算出します。