コニカミノルタ

コニカミノルタについて

トップメッセージ

サステナビリティを経営の中核に

当社グループは2003年の経営統合以来、サステナビリティ(持続可能性)を経営の中核に位置づけてきました。2020年には10年後(2030年)にあるべき社会の未来像を想定し、そこからのバックキャスティングによって「5つのマテリアリティ(重要課題)」を特定しました。
厳しい事業環境下にあって、足元では業績の回復が急務ではありますが、この「5つのマテリアリティ」を軸として、事業活動を通じて社会課題の解決に貢献することで中長期的な企業価値向上を目指していく、という経営方針に変わりはありません。
2022年度は、マテリアリティの一つである「気候変動への対応」について、新たな環境目標を設定しました。当社は2017年度に他社に先駆け「カーボンマイナス」という大きな目標を掲げましたが、この達成期限を従来の2030年度から2025年度に前倒ししました。カーボンマイナスとは、スコープ1、2、3での自社CO2排出量以上に、当社の事業を通じてお客様や社会のCO2排出量削減に貢献し、それによってトータルのCO2排出量をマイナスにするという目標です。オフィス事業やプロフェッショナルプリント事業など、お客様のCO2排出量削減に寄与する事業の環境価値をこれまで以上にしっかり訴求することで、カーボンマイナスの達成と同時に収益の拡大を図っていきます。加えて、スコープ1、2、3のCO2排出量を「2050年度にネットゼロ」にする目標も設定し、自社製品ライフサイクルにおけるCO2排出削減も加速していきます。さらに「有限な資源の有効活用」についても、自社製品における地球資源使用量を「2050年までに2019年度比で90%削減」するという新たな目標を設定し、使用量低減に努めていきます。
また、企業の持続的な成長にとって最重要ともいえる人的資本についても、さらなる強化・充実に注力していきます。経営陣がどれほど優れた戦略を立てようとも、実際にそれを実行して成果にしていくのは現場の従業員であり、従業員が自分の仕事に情熱とプライドをもてないようでは企業も活性化していけません。従業員の声を吸い上げ、組織力の進化につなげていくために、グローバル・エンプロイー・サーベイを実施し、従業員エンゲージメントスコアを2025年度に業界平均の7.7に、2030年には上位25%に到達できるよう取り組んでいきます。
気候変動への対応や人的資本の強化・充実を、これまで以上に経営課題として深化させていくために、2023年度からはCO2排出量削減率と従業員エンゲージメントスコアを、役員の中期株式報酬(業績連動型)の評価指標としました。これによってROEなどの財務目標に対する意識とともに、非財務資本の強化に対する役員層の意識についても強化を図り、さらなる企業価値の向上につなげていきます。

企業の成長と持続可能な社会の両立を実現する

2023年度より、当社は新たな中期経営計画をスタートさせました。2023年は、当社の創業から150年、経営統合から20年という節目の年にあたります。私はこれをコニカミノルタの「新たな始まり」という意味でも、大きな節目にしたいと思っています。この中期経営計画期間では、マテリアリティに沿って社会課題の解決に資するビジネスをさらに強力に推し進め、事業の成長につなげていきます。
ステークホルダーの皆様には、引き続き当社グループへの温かいご理解、ご支援を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

2023年9月
コニカミノルタ株式会社
取締役代表執行役社長 兼 CEO

ページトップへ戻る