コニカミノルタ

コニカミノルタについて

トップメッセージ

新型コロナウイルス感染拡大を受けて

はじめに、このたびの新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみを申し上げるとともに、罹患された方々が一日も早く回復されますようお祈り申し上げます。また、感染拡大防止に向け第一線で働く政府・自治体職員の皆様や、医療現場で日夜感染者の治療に尽力されている皆様に、心から敬意を表します。

私たちは今、これまでに経験したことのない、先の見えない不安の中にいます。瞬く間に全世界に拡大した新型コロナウイルス感染症は、社会の様相を一変させました。多くの国で人々は移動の制限を余儀なくされ、さまざまな分野で企業の事業活動そのものが大きく制約を受けました。
そうした状況のなか、コニカミノルタではグループ従業員とその家族の健康と安全の確保を最優先に感染防止対策に努める一方、新型コロナウイルスと闘う多くのお客様への支援を行ってまいりました。例えば、ロックダウン中の中国・武漢の病院に超音波診断装置を寄贈するほか、あらゆる国・地域において非接触・リアルタイムでの体表温度測定システムを提供しています。こうした活動はみな、それぞれの現場で当社のグループ従業員からボトムアップで立ち上がったものです。多くの従業員が世の中を良くしたい、社会に役立ちたいという真摯な思いを抱いていることは、コニカミノルタが受け継いできた良きDNAであると思っています。
今後、少なくとも数年間は、新型コロナウイルスと共生しながらの事業活動が続くと覚悟しています。そうしたニューノーマルの時代においても、私たちは人々の仕事や暮らしに役立ちたいという気持ちを持ち続け、全従業員一体となって事業変革のスピードを加速させて難局を乗り切っていきたいと思います。

前中期経営計画「SHINKA 2019」における社会・環境課題の解決に向けた取り組みの進展

この3年間、当社は前中期経営計画「SHINKA 2019」のもと、課題提起型デジタルカンパニーへの進化を目指し、お客様が気づいていない課題を深く洞察し、お客様のワークフローを変革することを通じて、働く人々の働きがいや、その先に存在する社会の課題解決に注力してきました。例えば、企業の多様な働き方をサポートし、生産性・創造性向上を支援する「Workplace Hub」、個別化医療の実現に貢献する「バイオヘルスケア」、介護スタッフの業務フローを変革し、介護する人・受ける人の両方のQOL向上を目指す「HitomeQ(ひとめく)ケアサポート」、さらに、非接触・遠隔でプラントでのガス漏れを見える化し、事故を未然に防ぎ都市の安全・安心に貢献する「ガス監視ソリューション」など、多様な領域において社会課題を起点とする新たなソリューションを提供してきました。
また、地球全体の喫緊の課題である気候変動問題にも正面から向き合ってきました。当社が掲げてきた「カーボンマイナス」の活動に対して顧客企業やサプライヤーのみならず、他業界にも賛同の輪が広がり、日本の産業界全体で環境ノウハウを共有する「環境デジタルプラットフォーム」という形で具現化したことは大きな成果といえるでしょう。

2030年を見据えた長期の経営ビジョン

当社は2030年を見据えた長期の経営ビジョンを策定しました。この目的は、新型コロナウイルス感染症の完全終息が見えないなか、10年後に自分たちの“ありたい姿”、グループが一体となって向かうべき方向を定め、そこからのバックキャスティング(逆算思考)により、「今、何を成すべきか」をより明確化していくことにあります。
長期の経営ビジョン策定にあたり、私たちは「10年先を見据えて当社の社会的な存在意義とは何か」を徹底的に議論しました。
当社は創業以来、カメラ・フォト事業で培ってきた画像の入出力、画像処理を中核とするイメージング技術をコアに、世界中のお客様の「みたい」というニーズに応えてきました。このイメージング技術こそが、私たちの原点であり、DNAだと考えます。そのDNAをこれからも受け継ぎ、人々のさまざまな「みたい」に応え、さらには持続的な社会の実現に貢献していくこと、すなわち「人間中心の生きがい追求」と「持続的な社会の実現」を高次に両立させるところに当社の存在意義がある、それが私たちの辿り着いた結論でした。
こうした考えを集約したのが「Imaging to the People」という経営ビジョンステートメントです。

当社の社会的存在意義

経営ビジョン(2030年に目指す将来の姿)

経営ビジョン実現に向けたアプローチ「B to B to P for P」

この経営ビジョンの実現に向けたアプローチを「B to B to P(Professional) for P(Person)」と表現しています。これは単なるB to Bの商品・サービス提供ではなく、モノづくりや医療・介護など、さまざまな顧客企業で働く人々(Professional)の業務変革を支援することを意味しています。そして現場のプロフェッショナルの生産性・創造性を高めることを通じて、その先にいる生活者やエンドユーザー(Person)の生活をより豊かにすることを目指しています。すべての事業領域においてイメージング技術を活かし、「B to B to P for P」のアプローチで現場の課題を解決し、より多くの人々が生きがいと幸せを感じることのできる社会をつくっていきたいと思います。

長期の経営ビジョン実現に向けたアプローチ「B to B to P for P」

当社が重視する解決すべき重要課題「マテリアリティ」の特定

経営ビジョンを実現していくためには、これからの世界がどのように変化し、どのような社会課題が顕在化してくるのかを考える必要もあります。そこで長期ビジョンの策定と合わせて10年後の社会課題を想定し、その解決に向けて当社が提供していくべき社会価値として「5つのマテリアリティ」を特定しました。
これらのマテリアリティは、当社が持っている無形資産を結集することで、特に大きな社会価値を生み出せるテーマを示したものです。この5つのマテリアリティごとに「2030年の目指す姿」を定め、中長期的な価値創出の方向性を明確にしました。
そして、2030年の目指す姿からのバックキャストによる3カ年の中期経営戦略を策定しました。今後、5つのマテリアリティごとに、社会・環境の課題解決によるインパクトを定量化した「社会・環境価値」と、それによる収益貢献を定量化した「経済価値」をKPIとして設定していく考えです。これらを各事業部門の計画に落とし込むことで、事業成長とサステナビリティを統合した取り組みを進めていきます。

サステナビリティを経営の根幹に据えて

6年前に社長に就任してから、私はサステナビリティと経営戦略・事業戦略はイコールであり、持続可能な社会の実現に貢献することこそが企業の持続的成長をもたらすとの確信のもと、経営に取り組んできました。2003年の経営統合以来、社会課題の解決に資する新たな価値の創造が事業拡大・企業成長の基盤になるという考え方は、当社のグループ全体に浸透しており、従業員一人ひとりが「6つのバリュー(6 Values)」の意味を自らの頭で考え、自律的に判断・行動できることが、コニカミノルタの大きな強みとなっています。
今回の長期の経営ビジョンの策定と5つのマテリアリティの特定によって、当社の目指す方向性はより一層明確になりました。これからも私たちはさまざまな社会・環境課題の解決に挑み続けることで「人間中心の生きがいの追求」と「持続的な社会の実現」に貢献していくとともに、企業価値の持続的な向上を図っていきます。コニカミノルタの未来に、ぜひご期待ください。

2020年11月
コニカミノルタ株式会社
代表執行役社長 兼 CEO
山名昌衛

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