知的財産について
当社グループでは、研究開発の成果の特許出願・権利化を積極的に進めることにより、特許面での優位性を確保し、企業価値の向上を図っています。
当社グループは、「光の技術」を原点とした長年の事業活動により培った、競争優位性のあるコア技術を、「材料」「光学」「微細加工」「画像」の4つの分野において数多く保有しています。そして、これらコア技術を高度化・複合化することにより、新たな価値の創造を進めています。
具体的には、世界で初めて開発に成功した塗布型の有機EL照明は、写真材料で培った機能性有機材料合成技術、レンズで培った光学設計技術、フィルム生産で培った製膜・コーティング技術を合わせることで実現しました。
このようにして、将来の成長分野と位置づける「環境・エネルギー」の事業においては、有機EL照明をはじめとする新規事業の育成を積極的に進めるとともに、市場優位性を図るため、集中的に特許権の蓄積を図っています。
一方、当社グループでは、既存事業領域において、事業拡大やジャンルトップを目指す重点技術領域・分野を特定しています。その領域・分野において、計画的・集中的な発明発掘・出願権利化活動を展開し、特許出願国の適切な選定や早期権利化施策を進めています。
また、当社グループは質の高い特許を取得するのはもちろんのこと、それら高品質の特許を数多く保有することにより、特許面での優位性を強化しています。特に中核事業である情報機器事業とオプト事業では、高品質の特許権の蓄積に努めています。その結果、2005年度以降、特許保有件数は着実に増加し、当社グループが保有する特許権は2011年3月31日現在、日本で7,839件、米国で5,498件となり、主要事業分野(情報機器、オプト)の占める比率が、日本では74%、米国では71%となっています。