コニカミノルタについて

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Giving Shape to Ideas

アニュアルレポート 2011

社長メッセージ

力強い成長の実現により「規模の拡大」を図ります。
松﨑 正年 コニカミノルタホールディングス株式会社 代表執行役社長

2013目標 売上高1兆円以上 営業利益率8%以上 ROE10%以上

株主の皆様へ

東日本大地震により被災されました皆様には、心よりお見舞い申し上げますとともに、被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

2010年度における当社グループを取り巻く経済環境は、欧米経済は一部に不透明な要因を抱えながらも、各国当局による景気対策および金融政策が奏功して緩やかな回復基調となり、また、アジア経済は中国やインドが牽引役となり、総じて景気は安定的に拡大基調が続きました。このような市場環境のもと、当社グループは、より強い成長の実現を目指した『経営方針<09-10>』の2年目として、「成長軌道への転換点」と位置づけ、主要事業分野において新製品投入や販売体制の整備、また生産能力の増強等を積極的に行うなど「攻めの経営」へ舵を切りました。

情報機器事業では、成長領域であるプロダクションプリント分野で新ブランドを投入し、商業印刷市場への本格参入を果たしました。さらに、当社グループ内のデジタル印刷関連部門の集約を行い、Kodak社(米国)とはクロスディストリビューション契約を結ぶなど、販売力の一層の強化を図りました。またオフィス分野でも、グローバルベースでの大口顧客からの受注獲得やサービス事業拡大のための施策を積極的に進めました。オプト事業では、好調に推移したTACフィルム以外は、顧客における生産調整の影響を受けましたが、生産効率の改善や生産拠点の海外シフトなど、厳しい環境下だからこそ収益性改善に向けた取り組みを実施することができました。加えて、新規事業の育成については、将来の収益の柱と期待する有機EL照明では、塗布生産方式の準備を行うパイロット工場を2010年秋に建設したほか、当社が独自開発した青色燐光材料を用いて設計した有機EL照明パネルを、大手照明メーカーであるPhilips Technologie GmbH社に蒸着方式による生産を委託し、2011年秋から販売を開始する予定です。このように長期的な時間軸での成長の実現についても、着々と準備を進めています。

当社グループの2010年度の連結業績は、為替の円高やサプライチェーンでの調整の長期化などの影響により、売上高は前年度比3.3%減の7,779億円、営業利益はコストダウンや生産性の改善、費用削減などに努めたものの、前年度比9.0%減の400億円となりました。このように減収減益の決算となりましたが、今後の当社グループの成長に向けてさまざまな施策を実施しており、その手応えは十分に感じています。

当社グループは、2011年4月、将来にわたって持続した成長の実現に力点を置き、「Growth(成長)」をキーワードとして中期経営計画『Gプラン2013』をスタートさせました。2011年度から2013年度の3カ年の取り組みの基本方針は、1)成長の実現による規模の拡大、2)「真のグローバル企業」への進化、3)「コニカミノルタ」ブランドの認知度向上、の3点です。さらに、この『Gプラン2013』に連動させて、コミュニケーションメッセージ“Giving Shape to Ideas: 革新はあなたのために”を新たに策定しました。ここには、お客様が考え、求めているものをお客様の視点で見つめ、そしてそれをかたちにする実行力・実現力のある企業としての強い意志を表しています。この旗印の下、わたしを含めて社員ひとり一人の責任ある行動を『Gプラン2013』で描く成長の実現につなげることで、当社グループが“力強く成長を続け、社会から必要とされる企業”となることを目指していきます。

株主・投資家の皆様におかれましては、今後ともコニカミノルタへの一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

2011年9月
代表執行役社長 松﨑 正年
 松﨑 正年

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