パルスオキシメーター知恵袋 活用編

パルスオキシメーターの精度とは?

基準となるものさしがありません

パルスオキシメーターのカタログを見ると、まずどのメーカーも精度±2%と記載されています。精度が同じだから、どれを選んでも同じと思われるかも知れませんが、実は同じではありません。例えば、体重の単位である”kg”であれば、国際キログラム原器という世界標準があり、精度は世界で一つしかないものさしを基準にしています。体温の単位である”℃”も国際温度標準というものがあり、体重と同様に同じものさしを基準に精度が定義されています。しかし、パルスオキシメーターには、このような基準となるものさしがありません。基準のものさしがありませんので、各メーカーのそれぞれのパルスオキシメーターは独自に精度を定義しているのが現状です。

パルスオキシメーターの精度実験

一般的には、パルスオキシメーターの精度はそのパルスオキシメーターで測定した数値と、それと同時に採血した血液の酸素飽和度を直接測定した値との相関を求めることで定義されています。つまり、実際に血液を直接測定するタイプのオキシメーター(COオキシメーターともいいます)と、どれだけ数値が一致しているかということで「精度」が表わされます。方法としては、健康な人達に意図的に酸素を不足させて、徐々に酸素飽和度を下げていきながらデータをとる実験や多数の患者さんのデータを取ったりする実験を行うことで相関を求めます。各メーカーで独自というのはこのときの測定のルールがないということです。

質量(kg)や温度(℃)などであれば、国で認定した計量標準施設などがあり、そうした施設に計量を依頼する事でデータ自身の汎用性・客観性が保証されます。しかしながら、パルスオキシメーターではそうした認定施設がなく、各メーカーごとに独自に決めた施設で、しかも独自に決めた方法で精度実験を行うことになります。

また、このような精度実験においては、採血し測定される被験者によっても測定値は少しずつ変わりますし、同じ被験者でも時間や体調によってもばらつきが生じます。また、採血式の機器自体も当然ある程度の誤差を含んでいますし、機器の違いなどで差が生じます。このように、基準自身が絶対的なものではなく、ある程度の誤差を含んだものとなります。

パルスオキシメーターの精度表記

精度実験の方法が同じであっても、その表記に違いがある場合もあります。例えば、”精度±2%”と記載している部分をよく見ると、”σ”とか”標準偏差”とか”1S.D.”などの記載が± 2%の後に続いています。±2% 1S.D.とは、SpO2の誤差の二乗平均の平方根(Arms)が±2%であることを意味し、測定値(SpO2)の約68%程度が±2%の範囲に入ることを示しています。この1S.D.で表記している場合も、通常、精度範囲内(通常70%-100%)全体で示されることが一般的です。例えば、90%付近で±2%(1S.D.)であるという事ではありません。90%以外の値はCOオキシメーターに一致するが、90%だけは4%の差があっても、全体では±2%( 1標準偏差)と言うことは可能であり、詳細がわかりません。(実際には、ある値だけが大きく変わるということはなく、ある範囲では少し外れて、ある範囲ではかなり近い値となるというばらつきが生じている場合があります。)

酸化ヘモグロビンを多く含む血液は、赤く、赤い光を多く透過します。しかし、酸化ヘモグロビンの割合が少ない血液、つまり酸素飽和度が低い状態では血液が赤い光を透過しにくくなり、透過する光量が少なくなることによって、信号レベルが下がり、一般的には精度が悪くなります。

PULSOXの精度について

PULSOX-1では以下のようにして、パルスオキシメーターの精度実験を行っています。 基準データの客観性、汎用性、継続性を考え、海外の多くのメーカーが USAのUCSF(カリフォルニア大学サンフランシスコ校)の低酸素症ラボで精度確認を行っています。PULSOX-1、PULSOX-300は、UCSFで精度実験を実施しています。PULSOX-1の精度実験結果は次のようになります。

PULSOX-1SpO2精度臨床試験結果

PULSOX-1においては、SaO2が70%から100%までのArmsが1.43という高精度を誇っています。また、70%から80%、80%から90%、90%から100%それぞれのArms値は1.42、1.43、1.43となっており、どのSpO2範囲においても高精度を誇っております。

紫色のバルーンをクリックして、それぞれの項目の詳細説明をお読み下さい。

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