パルスオキシメーター知恵袋 活用編

パルスオキシメーターによる喘息の自己管理

1977年コニカミノルタが世界初の商用指先測定タイプのパルスオキシメーターを発売し30年余りが経過。
パルスオキシメーターによる酸素飽和度測定は様々な医療用途で使われるようになり、現在では医療機関のみでなく、呼吸器系疾患を持つ個人患者の在宅での自己管理にも利用されるようになってきました。

今回、喘息の自己管理用途として、パルスオキシメータPULSOX-1を購入し使用されているユーザーの方に、具体的な使用方法、パルスオキシメーターを持っていたことによるメリットの実際例などをインタビューしましたので、紹介します。

インタビュー

パルスオキシメーターを購入したきっかけ

インタビュア : 「山田さん(仮名)はPULSOX-1を購入されて使用されていますが、どうしてパルスオキシメーターを購入しようと思われたのですか?」

山田 : 「私は重度の喘息持ちで、病院受診時に普通の場合はSpO2は下がることはありません。しかし、清涼飲料水を飲んでアスピリン喘息様症状が出て救急車を呼んだときに、91%まで落ちていたことがあり、症状によってSpO2が下がることを知り、自宅にて発作の時にどのくらいになるのかを知りたいと思いました。自宅でも酸素飽和度の測定ができると、自己管理が出来るかなと思いました。」

インタビュア : 「差し支えなければ山田さんの喘息の症状などを教えていただけますか?」

山田 : 「94年に職場の受動喫煙がきっかけで喘息を発症しました。アスピリン喘息でもあることも判明しました。
その後も健康増進法が施行されるまで、煙にさらされ続け、入退院を繰り返し、重積発作もたびたび起こしてしまいました。重症持続性ステロイド依存性喘息と診断されています。
通常、喘息の場合はピークフローを指標に治療をしていきますが、自分の場合は数字の割には肺雑音がかなり入るタイプで、主治医も躊躇してしまうときがあります。
自分で身体の状況が客観的にわかるのは、病院に行くタイミング等の指標にもなるのではと思っておりました。」

インタビュア : 「パルスオキシメーターを買った日から自己管理に使えたのですか?」

山田 : 「いいえ。使用前に主治医と相談し、まずは朝晩と夜中の発作時などに、発作の症状とその時のSpO2値を1ヶ月ほどモニターすることにしました。その1ヶ月のデータを主治医に見てもらい、呼吸状態や今後の対策等を相談しました。」

インタビュア : 「数値がいくらだとこういう処置をするという一般的なガイドラインが事前にあるわけではないのですね?」

山田 : 「そうですね。 あくまで私の症状と処置の効果を客観的なSpO2値で主治医と一緒に把握していくことで、始めて自己管理に繋げていけました。」

パルスオキシメーターによる自己管理法

インタビュア : 「今はSpO2値をどのように自己管理に使っていますか?」

山田 : 「私の場合、通常はSpO2値は97~98%で安定しているので、ステロイドは維持量で済んでいます。
ステロイド増量の第一の指標は95%となっております。喘息の場合、気管支拡張剤(以下“吸入”)を入れた後は過呼吸となり、通常だと99%等高い数値となります。その場合は、様子を見るということで、指導を受けています。
しかし、吸入が効かない場合、95%をきります。一定量の吸入を使用し、一気に90%前後になる場合はステロイドの内服を指示されています。量については、リンデロン0.5mg錠を8錠といった具合です。それでも良くならない場合は、点滴処置となります。」

インタビュア : 「あくまで、これは山田さんの症状と処置効果をパルスオキシメーターでモニタした結果を元に、主治医が山田さん向けに処方された管理指導ということですね。」

山田 : 「そうですね。また、私の場合には月に一度、ホルモンバランスの関係で喘息が悪化します。その際にはやはりSpO2の数値が下がりますので、パルスオキシメーターの数値を参考にステロイドの量を調節し、発作がより重篤化するのを防ぐことに役立っています。」

インタビュア : 「病院に行くタイミング等の指標には役立っていますか?」

山田 : 「はい。 自分の場合、寒暖の差や、場合によっては食物によって(食物アレルギーではないのですが)喘息が悪化する場合があります。
症状が安定している時期は持ち歩かなくても大丈夫なのですが、不安定な時期は携帯して、SpO2値をモニタリングしています。」

パルスオキシメーター携帯の役立ち例

インタビュア : 「パルスオキシメーターを携帯していて、実際に役立ったことはありますか?」

山田 : 「はい。先日の朝パルスオキシメーターで測ってみたら95%といつもより低めでした。確かに喘息の状態も少々良くなく、そんな状況で出社しました。自宅より会社までは1時間半近く。気温差もあり、最寄の駅に着いたらかなり寒く感じました。
駅の階段の上り等で、喘息は悪化していき、会社に着いたときにSpO2を測ると98%。少々過呼吸気味になっていました。
いつもなら、時間が経過すればよくなるはずが、喘鳴がひどくなる一方だったので午前中で退社して、病院に向かうことにいたしました。
ところが、電車がかなり遅れており、都内の主治医の元へは何時つくかわからないため、SpO2を測りつつ、状況を病院へ伝え、結局救急車を要請して、主治医の元に向かいました。
前日に体調が良くなく、かなりの量の点滴を入れていたので、内服や他院では対応不可でした。

途中下車して救急車で1時間かけて病院に向かいましたが、その際にSpO2が下がってきているのがPULSOX-1でモニターできたので酸素をお願いして何とか無事に病院までたどり着けました。
救急車にもパルスオキシメーターはありましたが、常時モニターしてなかったので、おかしいなと思ったときにPULSOX-1ですぐに確認できたのが良かったです。」

気管支拡張剤(吸入)使用量の目安にも

パルスオキシメーター表示例:レベルメータ・脈拍数・酸素飽和度(SPO2)
山田 : 「PULSOX-1を使用していてもう一つ、良かったことがありました。」

インタビュア : 「具体的に教えていただけますか?」

山田 : 「PULSOX-1では脈拍数も表示されるので、気管支拡張剤(吸入)の使用の目安がわかることです。
吸入を使用しすぎると脈拍数があがり、ひどい時には120くらいになるときもあります。
また、ひどい発作時はレベルメーターがかなり乱れるので、どの程度の発作なのか、客観的にとらえることができました。
ひどい発作時は奇脈といって吸気時に脈がふれにくくなるのでレベルメーターの振れが吸気のとき、小さくなるのです。

発作時はついつい吸入を使いすぎて、心臓に負担がかかってしまうので医師から注意を受けています。
SpO2のみだけではなく、脈拍数も見ることで吸入の使用量を制限する指標になりました。」

小型・軽量。携帯に最適なPULSOX-1


インタビュア : 「最後にPULSOX-1という機種自体についての感想をお聞かせいただけますか?」

山田 : 「やはり小さいこと。持ち歩きに便利です。バッグの中に入れても邪魔にならないですし、単4電池1本で長持ちする等、使い勝手も良いですね。
発作時に枕元に置いていますが、すぐに測ることができていいですね。
字も大きいので、見やすいです。バックライトが自動的に点灯しますので、夜中に使用しても見やすいのもいいです。
病院に持っていき、主治医が試したりしていましたが、他の上機種と性能は変わらず、小さいので持ち歩くのに便利なので、他の患者さんにも(特にCOPDの方)紹介したいとのことでした。」

インタビュア : 「PULSOX-1が山田さんの体調管理によく役立っていることが分かり、製品開発に一部携わったものとして嬉しく思います。本日は、パルスオキシメーターの喘息自己管理の具体的な利用事例に関し貴重な経験例をお聞かせいただき有難うございました。これからも、ユーザー様の安全・安心に役立つ製品を提供できるよう努めてまいりますので宜しくご愛顧のほどお願いいたします。」

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